こんにちは。柚P(@yzphouse)です。
ガンプラの塗装技法の一つに「ウェザリング(weathering)」という汚しを表現する技法があります。
weatheringというのは本来は「風化」という意味があり「風化して自然に汚れる」というところから、汚し塗装の技法の名前として使われているようです。
ウェザリングの技術は、主にスケールモデル等で使用されていた塗装方法で、「戦車の泥・砂汚れ」「戦闘機の塗装の日焼け」などなど・・・それ以外でも、スターウォーズの戦闘機や大型メカ等のSF世界の模型でもリアルな汚し塗装がされていたりします。
ガンダムの世界でも「機体に合った汚し塗装をしたら説得力が増してカッコよくなる!」ということで、ガンプラにも汚し塗装を行うモデラーさんは多いです。
この記事では「ウェザリング塗装」の種類について中心に書いていきます。一言にウェザリングといっても、様々なやり方があるので、今回は私がよく使っているウェザリングの中で、「ガンプラに合う汚し塗装」を紹介していこうと思います。
目次
ウェザリングを行う前の下準備
ガンプラで使える!ウェザリング前の全塗装はどうすればいいの?
ウェザリングをするために、汚し塗装をしてない綺麗なガンプラを用意します。用意するガンプラはパチ組でも塗装済みでもなんでもいいです。今回用意したHGUC陸戦用ジムは「グラデーション塗装」「デカール」「トップコート」が済んだものです。
ここまでの塗装の記事は別に用意してありますので、こちらの記事汚し塗装の下準備!ウェザリング前のガンプラの全塗装はどうすればいいの?も参考にしてみてください。
ウォッシング
始めに、パーツ全体の表面に表情を付けていきましょう。ウォッシングという技法を使って汚していきます。
ウォッシングをすることによって、外で使われているロボット感が増しますね。この技法で表現できる汚れは「サビ垂れ」「雨だれ」といつた自然についてくる汚れです。
ガンダムの世界のモビルスーツに使われている金属が錆びるのか・・・という疑問もありますが、そこは深くは考えない方向で。
チッピング
ガンプラで使えるウェザリング技法「チッピング」のやり方を紹介
「チッピング」という技法では、エッジ部分などの塗装の剥がれを再現する技法です。
チッピングについてはこちらの記事【ガンプラ初心者】ウェザリング 「チッピング」のやり方で詳しく紹介しています。
剥がれを再現するのにも、いくつか方法があります。今回は面相筆を使ってグレーを上から塗るという方法で再現しました。
サビ垂れ・雨だれ表現
ガンプラで使えるウェザリング技法「サビ垂れ・雨垂れ」のやり方を解説する。
「サビ垂れ・雨垂れ表現」はエナメル塗料や専用のウェザリングペンで行います。
ウォッシングの工程の中で「サビ垂れ・雨垂れ」の塗装もできますが、ウォッシング中ではなくても、「ガンダムマーカー リアルタッチマーカー」を使えば、初心者でも簡単にサビ垂れ等の汚れが再現出来ます。
詳しくは【ガンプラ初心者】ウェザリング 「サビ垂れ・雨垂れ」のやり方の記事で紹介しています。
エナメル塗料(石油系)にはプラスチックを侵して脆くしてしまう性質がありますが、それに比べてガンダムマーカーはアルコール系の塗料なので、安心して汚し塗装が出来ますね。
ドライブラシ
ガンプラをドライブラシでウェザリングしてみよう!塗装の手順を詳しく紹介!
パーツ表面のエッジ部分に塗料を乗せて塗装のハゲや擦れを表現する技法です。塗料を適度に拭き取った筆を使って、エッジ部分だけ塗装していきます。
詳しいやり方についてはガンプラ初心者でも簡単にできる!ウェザリング「ドライブラシ」のやり方の記事を参考にしてみてください。
このキットでは、武器などの使用感を出すためにシルバーを使用して金属の地がでている表現をしてみました。
泥汚れ
陸戦型ジムが、森の中の泥や、砂のある場所で運用されているというのを想定して、足元に泥汚れをつけてみました。泥汚れは、タミヤのウェザリングスティックを直接塗って再現しています。
それ以外にも、溶剤で溶いたパステルの粉などでも泥汚れは再現できます。
ウェザリング塗装 「完成」
プラモデルでの「トップコート」塗装の効果とは?特徴や使用方法について詳しく解説!
ここまでのウェザリングをガンプラ全体に施して、最後につや消しのトップコートを塗装して、全体の塗料をコートしたら完成です。
剥がれる前の塗装面(光沢)と、剥がれた箇所の参加した金属(つや消し)、の質感の違いを出したウェザリングを生かしたい場合なんかは、トップコートは不要です。
それから、トップコートを塗装する際に、注意する点が一つあります。
タミヤウェザリングマスターやパステル系の粉を塗布しているパーツは、トップコートを吹くことによってパステルがパーツに馴染んでしまい質感が変わってしまうことがあります。
そういう場合は、トップコートを塗装した後に、再度パステルで汚し塗装をしてやれば質感をもどすことができます。
ウェザリングを行うと、完成までの工程が多くなり大変ですが、それ以上に「モビルスーツという機械としてのリアリティ」という説得力が生まれます。
汚し塗装に興味がある!泥臭い作風が好きだ!という方で、まだ挑戦したことがない人は、これを気にウェザリングに挑戦してみてはいかがでしょうか?