ガンプラで使える!ウェザリング前の全塗装はどうすればいいの?

モデラー

  • 柚P

 

こんにちは。柚P(@yzphouse)です。

今回はガンプラでウェザリング(汚し塗装)をする前の塗装について紹介します

ウェザリング前の塗装と言っても、特別変わった事をするわけではありませんが、この記事で紹介する塗装をしておくと、後に行うウェザリングがより映えるようになります。

使用するキットは「HGUCの陸戦型ジム」です。泥臭い戦争を描いた、機動戦士ガンダム/第08MS小隊に登場するMSです。ウェザリングをするにはぴったりなキットですね。

塗装前にパーツの表面処理をする。

まず組み立てたガンプラの表面処理からです。このキットの組み立てについてはガンプラ製作!説明書通りにガンプラ「HG陸戦型ジム」を組み立ててみよう。の記事をご覧ください。

汚し塗装をする場合、ガンプラの組み立てで残っている「ゲート跡」「ヒケ」「パーティングライン」は目立たなくなるので、ウェザリング前提でガンプラを作る時は、表面処理をしないモデラーさんも多いです。

目立たないと言っても、やらないよりはやってる方が絶対良いので、しっかりと基本工作、面出しを行いました。

ある程度の表面処理が終わったら、「サーフェイサー(下地塗料)」を吹き付けて傷や整っていない面の確認をしておきましょう。ここで、傷や、粗い部分を細かい番手の紙やすりで更に磨いて綺麗にしておきます。

サーフェイサーの効果については知らずに使ってない?「サーフェイサー」を塗装することによって得られる本当の効果とはの記事を参考にしてください。

サーフェイサーの種類については模型メーカーが販売している「サーフェイサー」の種類を徹底比較の記事を参考にしてください。

サーフェイサーを塗装して、小傷や粗が無くなるくらいまで綺麗に磨きました。

下地の塗装が綺麗な方が、このあと行う「ウォッシング」「チッピング」「ドライブラシ」がやり易くなります。

どんな上手な塗装をするにしても、ゲート処理、パーティング処理、面出し、ディティールの掘り直し、というのはガンプラの完成度を左右するベースとなるので、しっかりとやっておきましょう。

磨き終わったら、再度サーフェイサーを吹き付けて、傷や面が無くなって綺麗になったら、基本色の塗装に移っていきましょう。

基本色の塗装

先程の基本工作が終わって、サーフェイサー(下地塗装)まで塗装が終わったガンプラを塗っていきましょう。使用した塗料は、クレオスのMr.カラーと、ガイアノーツのガイアカラーです。共に模型用で販売されている「ラッカー塗料」です。

プラモデルの塗料の違いをメーカー別に比較!「ラッカー塗料」編

ウェザリングを前提とする塗装ということなので、リアル系の全塗装をしていきます。

ガンプラで有名なリアル系塗装といえば、「MAX塗り」がありますね。このMAX塗りというのは、パーツを黒の塗料で塗りつぶして、エッジ部分を残すように基本色をグラデーション気味に塗装していくという技法です。

元々は、ミリタリー系の模型でよく行われていた「黒立ち仕上げ」という塗装方法となります。「MAX塗り」と「黒立ち仕上げ」はほぼ同じものと言えますね。

今回のHGUC陸戦型ジムの塗装もグラデーション塗装で行っていくのですが、MAX塗りでは、黒ベースからのグラデーション塗装になるので、少し派手目に表情がでてしまいます。

陸戦型ジムはHGUCで1/144という小さいスケールなので、下地の色を変更して、MAX塗りより少し控えめなグラデーション塗装をしましょう。

基本色 白の塗装

まずは、グラデーション塗装のベースとなる下地の色を全体に塗装します。

ここで作る色は、本来の色より少しだけ色を濃くしたような色です。この後に、更に明るい色を塗装していくので、それを見越した調色をしましょう。

そして、そこからもう一段界明るい色を塗装しましょう。

ここで使用する塗料は、先程使用したベースの塗料にホワイトを追加して、明るく調整したものです。この塗料は、本来の色より明るくなるように調色しましょう。

この塗料を、エッジ部分だけを残すように塗っていきます。面の真ん中を重点的に塗料を乗せていきます。

このグラデーションを残す具合は、作り手のさじ加減になってくるので、好きなとこまで塗装しましょう。

私は「控え目なグラデーション塗装」が好きなので、さらに2段階目の明るい塗料を塗り重ねて控えめなグラデーション塗装にしてみました。

ウェザリング前の塗装で使用する色の調色のコツは、気持ち明るめにするという事です。後に「ウォッシング」や「フィルタリング」という全体に塗料を塗っていくと、全体の色味がどんどん濃くなってきます。

なので、ウォッシングで暗い塗装になるのを見越して、事前に明るめの塗料で塗っておけば、ウォッシング後に丁度いい色味に仕上がるというわけです。

基本色 オレンジの塗装

コチラも同様に2色に分けて塗装します。まず基本色オレンジを濃くした塗料を全体に塗ります。

その上に、更に明るいオレンジ色をエッジ部分が残るようにグラデーション塗装をしていきます。この状態だけを見ると、かなり白く見えますが、このあとの工程で、もう少し色が濃くなる予定なのでコレくらいでも大丈夫です。

基本色 塗装完了

これで基本色の塗装はおわりです。写真には写っていないですが、関節等の濃い色は、わざわざグラデーション塗装をする必要は無いと感じたので、グレーの一色で塗っております。

とりあえず、基本色が塗り終わったところで、いったん組み立ててみましょう。

デカール貼り、トップコートの塗装

ウォッシングを行う予定なので、スミ入れの工程をすっ飛ばして、先にデカールを貼っていきます。

ウォッシング後にデカールを貼っていっても良いのですが、後でデカールを貼ってしまうと、デカール自体がウォッシングに馴染まず、不自然な仕上がりになってしまいがちです。

デカールを貼った後は、ウォッシング作業で剥がれたりしないように、「トップコート」をして保護しておきます。デカールの保護を目的としたクリアー塗装なので、デカールを貼り付けた部分にだけトップコートでもかまいません。

デカールが貼ってある部分だけにクリアーを塗装すれば、全体の塗膜が厚くなったり、せっかく表面処理で出したエッジが丸くなったりしません。

基本塗装、デカール貼り、トップコート終了

基本工作・グラーデーション塗装・デカール貼り・クリアーコート、までが終了しました。これで、ようやくウォッシング前の塗装は終わりです。

このまま墨入れをしてトップコートをして完成!としても良い仕上がりにもなっていますが、これから更にリアル系の汚し塗装をしていきます。

本格的なウェザリング塗装については、別の記事で紹介しているので、こちらの【ガンプラ初心者】ガンプラにおけるウェザリング塗装の方法を参考にしてみてください。

まとめ

ウェザリング前と言っても、特別変わった工作や特殊な技術を使うという感じではなかったですね。ウェザリング前の塗装で一番重要なのは、完成後のイメージを頭の中で意識しておくという事だと思います。

汚していくと、全体の雰囲気や色味がガラッと変わるので、それを見越した基本工作や塗装が必要になってきます。

自分が思ったイメージで仕上げることが出来るようになれば、ガンプラだけでなく、どんなプラモデルでも上手に作れるようになるでしょう。

それでは。