こんにちは。柚P(@yzphouse)です。
ウェザリングの技法の中に、エッジ部分の塗装の剥がれやハイライトなんかを表現できる「ドライブラシ」という塗装技術があります。
ドライブラシは、使い古いした筆と塗料で簡単に出来るウェザリング技法となります。
目次
ドライブラシで使用する道具
用意する道具はコチラ。
- 筆
- 塗料
- キッチンペーパー
使用する筆
用意する筆は、新品よりも「使い古した平筆」がいいですね。毛先がバサバサになってるようなやつです。
使い古した筆がない場合は、模型メーカーから「ドライブラシ専用の筆」が売っていたりもします。筆の穂先が短く作られており、ドライブラシの作業がしやすいような作りをしています。
使用する塗料
使用する塗料についてですが、「ラッカー」でも「エナメル」でも「アクリルで」もなんでもいいのですが、できるだけ塗料の隠蔽力が高いの物を選ぶといいでしょう。
「黒」や「シルバー」なんかはの塗料は隠蔽力が高いので、塗料が乗りやすいですが、隠蔽力の弱い塗料は、エッジに塗料が乗っても、下地の色に負けて塗料がちゃんと発色してくれなかったりします。
なので私がドライブラシをする時は、特殊な理由がない限りは「ラッカー塗料」を使用しています。
ラッカー塗料は、塗料の乾燥が早いのでドライブラシに使用するには少し不便な点が多いですが、それ以上に、塗料自体の隠蔽力が強いという特徴もあるので、エッジ部分に気持ちよく色が乗ってくれるのでオススメです。
塗料が乾くのが早いから使いにくい時は、リターダー(乾燥遅延添加剤)を追加して対応すれば使いやすくなると思います。
ドライブラシをするモデラーの中には「エナメル塗料」を使う方もいらっしゃいます。
エナメル塗料を使用するメリットとしては「エナメル溶剤で拭き取れるので、失敗したときのやり直しが簡単」という点です。
しかし、エナメル塗料はラッカー塗料に比べて隠蔽力の弱い塗料でもありますので、「明るい色を使ってハイライトを入れるようなドライブラシ」には向いてないような印象です。エナメル塗料を使うときは黒系やメタリック系の隠蔽力の強い色を使うのがオススメです。
キッチンペーパー
塗料を拭き取るのに使用するキッチンペーパーです。ロールで100円もしないくらいだと思います。
これは別にキッチンペーパーでなくても塗料を拭き取れればなんでもいいです。ティッシュや古い布でもいいのですが、出来ればホコリや繊維が出にくい物が好ましいですね。
ドライブラシをやってみる
まず皿に塗料を出して筆に塗料を染み込ませます。ここから、余分な塗料をキッチンペーパーで拭き取ります。
こんな感じに塗料がカサカサになるまで拭き取ります。このくらいがドライブラシには丁度いい濃度です。しっかりと塗料を拭き取っておかないと、ドライブラシで結構ガッツリ塗料がついてしまいます。
初めてやる人は、ドライブラシの感覚が分からないと思うので、目立たないパーツなどでテストをしてから本番のパーツに挑戦するようにしましょう。
カサカサになった筆でパーツのエッジ部分に擦り付けるつけるようにしてドライブラシをしていきます。
拭き取った後の筆の塗料は結構すぐなくなってしまうので、塗料を付けて→拭き取って→ドライブラシ の工程を繰り返します。
こんな感じにエッジ部分に塗料が乗ってればドライブラシは成功です。塗料の種類によって、塗料が乗る感覚が全く違ってくるので自分が使用する塗料に合った感覚を掴みましょう。
ペンを使ったドライブラシっぽい表現
筆でやる方法以外にも、「色鉛筆」や「模型専用のマテリアル」を使うやり方もあります。ペンを使えば狙ったエッジ部分だけにドライブラシが出来たりするので、上手く使い分けが出来るようになれば模型製作の幅も広がりますね。
「色鉛筆」や「ウェザリングライナー」
ウェザリングライナーは「鉛筆」と「クレヨン」の中間ような商品なのでクーピーとかでもで代用できるかもしれませんね。学校で使うような物なので捨ててなければ家に残っているかも知れません。
今回は丁度手元にあった、クレオスの「ウェザリングライナー 」を使ってみました。
やり方は簡単で、色を乗せたいエッジ部分にペンの先端を擦らせて色を移して塗装をします。色鉛筆でもウェザリングライナーでも同じやり方ですね。
色鉛筆やウェザリングペンでの塗膜は非常に弱いので、手で触るだけでも色が落ちたりします。塗装後はトップコートを塗って触っても剥がれないようにコーティングしておきましょう。
トップコートとは?:塗装でよく耳にする「トップコート」とは?その効果と使用方法の解説
このようなペンでも、ドライブラシと同じような塗装ができるということがお分かりいただけたでしょうか?むしろこの方法のほうが気軽にできるので初心者には手が出しやすいですかね。
まとめ
「ドライブラシ」なんて難しげな単語の技法ですが、結局はエッジ部分に色が乗せるだけという簡単な塗装技法です。汚し塗装でドライブラシをする以外にも、パーツに明るい色ハイライトを入れる方法としても使えるので、上手く使いこなして塗装の幅を広げてみてください。
それでは。