こんにちは。柚Pです。
プラモデルで使うことができるメッキ系塗料ですが、数年前と比べ種類も格段に増えていってますよね。
そんななか、実車用の塗料も手掛けている「SHOW UP」から、画期的なメッキ塗料「テラクローム」が発売されるという情報が入ってきました。
その塗料の販売開始は2021年11月で、私はが購入したのはひと月後の2021年の12月。
購入してからの数ヶ月で一通り使ってみたので、今回はSHOW UPの新商品「TERRA KRIME」の使用感などをレビューしていこうと思います!
それでは続きからどうぞ。
目次
TERRA KRIME テラクローム
こちらが今回の主役、15ml入っているミニボトルサイズの「テラクローム」です。
値段は2000円代と塗料にしては高めですが、まったく手が出せないってレベルでもないですね。
専用のベースブラック(下地塗料)とトップコートが付属した入門セットもあるみたいです。
私が購入したのはこれ。
使い方について
入門セットには取扱説明書らしき用紙とステッカーが入っていました。
どうやらテラクロームにはインジウム(Ig)という素材が採用されているようで、従来の銀(Ag)が使われているメッキ系塗料よりも耐久性が高かったり酸化による変色がしにくいものとなっているようです。
さらに耐溶剤性能も銀(Ag)のメッキ系塗料よりも高く、テラクロームの上からラッカー塗料を塗装しても曇りが少なく仕上げることもできたりもします。
KROME専用ベースブラック
テラクロームの入門セットに入っていたKROME専用のベースカラーブラック。
使ってみた感じ、サーフェイサーの上に塗装してもヌルっとした光沢は出しにくく、テラクロームの下地作り用の塗料としてはちょっと不満が残る性能でした。下地の細かい凹凸を拾いがちです。
あと15mlボトルの希釈済みなので塗料がすぐ無くなります。大きいサイズのパーツを塗装するときは別途下地塗料を用意してたほうがいいかも。
個人的にはボーンペイントのシャドウプライマーマルチが使いやすく光沢も出やすかったので好き。
KROME専用トップコートクリアー
テラクロームの入門セットに入っていたKROME専用のトップコートクリアー。
こちらも希釈済みなので瓶生で使えるみたいです、塗料の粘度は少し高め。エア圧を高めにして一気に吹きかけると綺麗に仕上げることができました。
乾燥後はパリッとした硬めの塗膜が形成され保護能力もかなり高そうな印象。
テラクロームを実際に塗装してみる
テラクロームを販売しているSHOW UPは実車の塗料を作っているメーカーでもあります。
というわけで私も車のパーツを塗装してみることにします。
用意したのはこちら。
3Dプリンターで作った立体柚Pエンブレム。自己顕示欲がすごい。ちなみにサイズは8×8センチくらいです。
こいつをテラクロームで塗装して、車のエンブレムっぽいものを作ってみようかと思います。
下地塗装
まず、ヤスリで表面を磨いてサーフェイサーを塗装するなりして下地を整えてやりましょう。
下地が光沢で仕上がってないとテラクロームのメッキ感が出ないので手を抜けない工程です。
ヌルっとした光沢を出すため今回私が使用したのは、フィニッシャーズのウレタンクリアーGP02という血塗料。
2液混合で硬化する少し扱いが面倒くさい塗料ではありますが、耐溶剤性が高く吹きっぱなしで光沢が簡単に出せるという最強の塗料。
ほかにも1液で気軽に使えるボーンペイントのシャドウプライマーマルチもオススメです。
3Dプリンタで出力したパーツは、
- ヤスリ(400~800番)で表面処理
- ブラックサーフェイサー塗装
- ウレタンクリアー塗装
という順番で処理しています。
テラクロームの塗装
ウレタンの下地が完全に乾燥したらテラクロームを塗装していきます。
塗料自体は茶色い泥のような見た目をしていますね、本当にこれで光沢が出るのだろうか・・・。
エアブラシの圧を少しだけ高めに調整してやり、細かい塗料ミストをパーツ全体に吹きかけてやります。
これまで色々なメッキ系塗料を使ってきましたが、テラクロームはトップレベルの使い易さですね。どんな吹き方をしても綺麗に仕上がってくれます。
トップコート
テラクロームを乾燥させ、KROME専用トップコートクリアーを塗装してやります。
トップコート後の見た目もほとんど変わっていませんね、これはすごい。
普通のメッキ系塗料なら多少の曇りが出るはずなのですが、このテラクロームは本当に変化が見られませんでした。
ちゃんと反射もしてくれていますね。肉眼で見ても塗装とは思えないほどのメッキ感があります。
車に貼ってみよう
というわけで車に貼っつけてみましょう。うちの自家用車のエブリィちゃんです。汚いですね。
両面テープで張り付いてるスズキのエンブレムを剥がし
表面の汚れを掃除して脱脂しておきます。
新しく作った自作エンブレムを両面テープで貼り付けます。
これで完成!
自作とは思えないほどのメッキ感で満足度大です。
気になる耐久性について
この写真は2022/6/13に撮影したもの。エンブレムを作ったのが2022/1/12なので、ちょうど5ヶ月ほど経過した状態ですね。
青空駐車で機械洗車にも10回ほど通しているにもかかわらず、塗装が剥がれたりクラックが入っていたりなどの劣化は見られませんでした。
さすが、実車にも使える塗料の耐久性は伊達じゃない。
模型製作動画でもテラクロームを使っています
10:14~
7:36~
動画だと吹き方やメッキ感などもわかりやすですね。
見ての通り結構雑に吹き付けていますがちゃんとメッキになってくれてます。
ちなみにタチコマの塗装では、テラクロームの上からラッカー系のクリアブルーを塗装しています。それでもメッキ感はなくならなかったのですごいですね本当に。
まとめ
今回紹介したテラクロームは、使いやすさ、耐久性、メッキ感、どれをとってもトップレベルの性能でした。
まだまだ取り扱っている模型店も少ないので直接目にする機会は少ないかもしれませんが、公式通販から購入することもできるので興味のある方は使ってみてはいかがでしょうか。
それでは。