プラモデルの塗装でよく使われている「エアブラシ」、いったいどういった道具かご存知でしょうか?
今回は、これからエアブラシを使い始める方に向けて、基本的な使用方法やメンテナンスについて解説していきます。
目次
エアブラシの導入について
エアブラシで塗装を始めるためには、いくつかの機材が必要になります。
空気を作る「コンプレックス」、塗料ミストを吐き出す「エアブラシ」、空気圧を調整する「レギュレーター」、室内塗装するための「塗装ブース」などが必要です。
コンプレッサー
エアブラシで使用する「空気」を作りだす機械がコンプレッサーです。
「リニア式」「ダイアフラム式」「ピストン式」など種類があります。
性能や仕組みについての詳しい解説は【エアブラシ用のコンプレッサー選びで役に立つ!性能値や仕様といったスペックの見方を徹底解説】の記事を参考にしてみてください。
個人的にオススメのコンプレッサーについては【絶対オススメ!エアブラシに使える模型用コンプレッサーを紹介する】でいくつかの機種を紹介しています。
エアブラシ
塗料を塗装するために必要な「エアブラシ」です。ハンドピースとも呼ばれています。
エアブラシには「シングルアクション」「ダブルアクション」「トリガーアクション」など種類があります。
詳しくは【エアーブラシの種類 シングルアクション・ダブルアクションの違いは?】で紹介しているのでそちらを参考にしてみてください。
レギュレーター
コンプレッサーが作った空気を調整する「レギュレーター」、空気中の水分(湿気)を除去する役割の「ウォーターセパレーター(水抜き)」です。
ちなみに殆どの場合は、レギュレーターとウォーターセパレーターは一緒になっていることが多いですね。
ギュレーターで空気圧の調整をすることで、様々なエアブラシ塗装のシチュエーションに対応することができます。
また湿気の多い梅雨時期や雨の日などは、エアブラシから水が吹き出てしまうという事故が起こるため、ウォーターセパレーター(水抜き)機能がついているモデルのほうが好ましいです。
エアブラシを保持する「スタンド・ホルダー」
作業中などでエアブラシを置いておくためのスタンド。
これが無いとかなり不便なので、絶対に持っておきたいアイテムの1つです。
室内で塗装をするための「塗装ブース」
エアブラシから出てくる塗料のミストや、臭いを吸い取って外に吐き出すための「塗装ブース」です。
ベランダで塗装しているという人もいますが、部屋の中で塗装作業できたほうが絶対に快適なのは間違いありません。こちらもエアブラシを使うなら持っておきたいアイテムの一つです。
オススメの塗装ブースは【フィギュアやプラモデルの塗装で使える!「塗装ブース」 を徹底比較!オススメは?】の記事があるのでぜひ参考にしてみてください。
塗装ミストを防ぐ「防毒マスク」
塗装ミストに含まれる有機溶剤(シンナー)は身体に悪いので、できるだけ吸わないように「防毒マスク」を着用しましょう。
防毒マスクには、価格が手頃な1缶タイプと、呼吸がしやすい2缶タイプがあります。
これだけ揃っていればエアブラシ塗装の設備は完璧と言えるでしょう。
エアブラシを使って塗装してみよう

道具を揃えたら、実際に塗料を使ってエアブラシ塗装をしてみましょう。
私が使っているエアブラシは、エアテックスの「エボリューションA」というモデルです。一般的なダブルアクション式のハンドピースになります。
ダブルアクション式エアブラシの詳しい使い方については【ダブルアクションのエアブラシの仕組み&使い方を解説】の記事で紹介しています。

エアブラシを使うためには、まずは塗料を準備しましょう。
エアブラシで塗料を吹き付けるためには、瓶に入った濃度の濃い塗料を専用の薄め液で希釈する必要があります。
希釈する割合は塗料の種類によって変わってきます。
■ラッカー塗料
1:2 (塗料:うすめ液)
■エナメル塗料
1:1(塗料:うすめ液)
■水性アクリル
1:0.5(塗料:うすめ液)
目安としてはこんな具合です。
とはいえ、希釈前の塗料の濃さ、塗料自体の隠蔽力、塗料に入っている顔料の量、作業する部屋の温度などでも、希釈する割合は絶妙に変わってきますので、臨機応変に微調整してください。
それらを踏まえて、適正な濃さをエアブラシの塗料ミストの状態で確認していきましょう。
塗料が薄かった場合

塗料が薄すぎると、色が乗りにくく、塗膜も乾きにくい状態になります。
この濃度でも塗装ができないことはないですが、いくら塗っても色が乗らなかったり、塗料も垂れやすいため、あまり良いことがありません。
塗料を薄めすぎた場合は、薄める前の塗料を再び追加して、濃度を濃くしてやりましょう。
塗料の濃度が丁度いい場合

丁度良い濃度で希釈できていれば、色もしっかりと出て、細かいミストでフチが綺麗なグラデーションになります。
薄い塗膜も作りやすく、塗装面も凹凸も出ず綺麗な塗装ができると言えるでしょう。
希釈した塗料の濃度が濃い場合

塗料の濃度が濃い場合は、このような大きい塗料ミストが吹き付けられたような仕上がりになります。
色は乗ってくれるのですが、これでは薄くて綺麗な塗装面は作れません。表面もブツブツになってしまいます。
そして、さらに塗料が濃くなると、

このように吹き付けたパーツ表面に、「蜘蛛の糸」のような綿が発生します。
これも塗料が濃すぎる場合に起こる失敗の一つですね。
塗料が濃すぎた場合は、スポイトを使ってうすめ液を追加で入れ、適正な濃度に戻してから作業しましょう。
塗装が終わった後の洗浄

作業が終わったあとは、カップ内に残った塗料を洗浄します。
洗浄をサボって、カップ内に塗料が残ったまま放置してしまうと、エアブラシ内部で塗料が乾燥し、ノズルやニードルといった精密なパーツが固着して動かせなくなってします。
そうなると次回以降エアブラシが使えなくなってしまいますので、使い終わったら忘れずに洗浄をしましょう。
洗浄の方法には、簡易的な「うがい洗浄」と、バーツを分解して隅々まで掃除する「分解洗浄」があります。
「うがい洗浄」は、カップ内に違う塗料を入れる間に行ったり、一日の作業の終わりに軽く洗浄する、という時によく使われる洗浄方法です。
エアブラシを分解する必要がなく、カップ内にうすめ液又はツールクリーナーを入れて数回うがいをさせるだけでOKです。
「分解洗浄」では、パーツ1つ1つを分解するので、細かい所に入り込んだ塗料を隅々まで掃除できます。
久しぶりにエアブラシを使う、長期間エアブラシを使用しない時なんかにやるのが良いでしょう。数ヶ月に1回定期メンテナンスとして「分解洗浄」をしてやるのもいいですね。
詳しいうがい洗浄と分解洗浄の方法や手順については【塗装が終わった後のエアブラシの洗浄方法!「うがい洗浄」から「分解洗浄」まで】の記事で詳しく解説しています。
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