塗装で使えるオススメのエアブラシ! 「エアテックス エボリューションA」の紹介

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  • 柚P

 

こんにちは。柚P(@yzphouse)です。

エアブラシは、安いものでも数千円、高くて数万円にもなってしまう、超高級な模型道具の一つです。

エアブラシは簡単に壊れたりするようなものではないので、大切にメンテナンスをして使っていれば、一生使っていける道具にもなります。なので、買った後に後悔しない、「良いもの」を選んでおきたいですよね。

これまで、色んなメーカーのエアブラシを使ってきましたが、今回はその中から、一番使いやすかった「エアテックス エボリューションA」を取り上げて紹介します。

オススメのエアブラシ「エボリューションA」とは?

  • 製造メーカー H&S社(販売:エアテックス)
  • 値段 18500 円(税抜き)
  • ノズル径 0.4mm
  • カップ容量 5cc

ぱっと見の外見は、どこにでもあるペンタイプのエアブラシの形をしていますね。ボディ側面の「EVOLUTION」のロゴが特徴的です。

今回紹介するのは「エボリューションA」というハンドピースなんですが、このシリーズには似たような「エボリューションSOLO」と「エボリューションALplus」という違う種類 のものもあります。この違いについても少しだけ説明しておきましょう。

エボリューションシリーズの違い

簡単に違いを説明すると、

  • 値段 18500 円
  • ノズル径0.4mm
  • カップ5cc(フタ付き)
  • ニードルアジャスター付き
  • 真鍮ボディ
  • 値段 18700 円
  • ノズル径0.2mm
  • カップ2cc(フタ別売り)
  • ニードルアジャスター無し
  • 真鍮ボディ
  • 値段 28800 円
  • ノズル径0.2mm
  • カップ2cc(フタ別売り)
  • ニードルアジャスター無し
  • アルミボディ

今回紹介する「エボリューションA」はシリーズの中では一番安いモデルですが「ニードルアジャスター」「塗料カップ(フタ付き)」「ノズル径0.4mm」と模型ユーズでは一番理想的な仕様です。

アルミボディで軽量化された「エボリューションALplus」も良さそうですが、カップのフタやニードルアジャスターが付いていないので模型で使うには少し不便そうですね。

「エボリューションA」の特徴

ノズル径「0.4mm」の使い心地

模型用のエアブラシといえば、大半のものが「0.3mm」のノズル径がほとんどです。それに対してエボリューションAは「0.4mm」のノズルが装着されています。

0.1mmという僅かなサイズの違いですが、この大きさで塗料の扱い安さにかなりの違いが出てきます。

「ウレタン系の粘度の高い塗料」や「 メタリック系の粒子の大きい塗料」を吹き付ける際、ノズル径「0.3mm」では少しだけ扱いにくいと感じる部分があります。

エボリューションAの「ノズル径0.4mm」なら、「ノズル径0.3mm」と同じように繊細な作業も可能で、粘度の高い・粒子の多きい塗料でも癖を気にせずラフに扱えるようになります。

ワンタッチで調整が可能な「ニードルアジャスター」

エアブラシには、ニードルの引き幅を制限して塗料が出る量を調整するための「ニードルアジャスター」という機能がついています。

ニードルアジャスターの構造は、大抵のエアブラシでは単純な「ネジ式」が殆どです。調整ツマミを回してニードルの引きしろを制限するという使い方をします。

ですが、エボリューションAに付いているニードルアジャスターは他の物とは少し違い、ワンタッチで「固定・開放」ができる便利な機構がついています。動きを調整している状態から簡単な操作で「調整をフリー」にさせたり「調整位置にロック」させたりできます。

引き幅の調整は、他のエアブラシ同様「調整ツマミ」を回してニードルの引きしろを制限します。この調整された状態から一気にニードルの調整を「フリー」にできるというのがこのニードルアジャスターのポイントですね。

「ロック」と「フリー」にするやり方は非常に簡単です。

ニードルの動きが制限されている状態から、ツマミ部分を後ろに引っ張ることで調整が解除され「フリー」の状態になります。後ろに引っ張ると、ボタン部分が「ペコッ」と上がってくるのが目印ですね。これでニードルが自由に動かせるようになります。

再度、フリーにする前にニードル調整の位置に戻したい場合は、後のボタンを「カチッ」となるまで押します。こうすると、前回の調整した位置でまた固定することができます。

このような感じで、[ 調整→フリー→調整 ]の切り替えが簡単に出来ます。この機構があるおかげで、細かい塗装時はニードルを制限して、エアブラシを洗浄する時にはニードルをフリーにして使う、という切り替えが出来るので楽にエアブラシを運用できるようになります。

単純に作業効率アップに繋がったり、ストレスの無い作業が出来るようになりますね。

取り外しに工具が要らない種類が豊富なノズル

これも、他のエアブラシではあまり採用されていない機構ですね。エボリューションシリーズのノズルには、ネジでの取り付けではなく、外側のノズルカバーに押さえられて固定されています。

コレの何がいいのかといいますと、単純に「ノズルを取り外す時に専用工具が要らない」というところです。通常エアブラシのノズルはネジで固定されているので、ノズルを外す時は専用のレンチが必要になります。

エアブラシのメンテナンスで、分解洗浄を行うときに「ノズル外すレンチどこに保管したっけなー」なんて経験をしたことは無いですか?

私もこの経験をかなりしていて、専用のレンチが無いのでペンチを使ってノズルを外したりしたこともあります。専用のレンチで作業しないと、最悪の場合ノズルの破損、余計な強い力が加わりネジ部分が舐める、など恐れもあります。

このエボリューションAでは、そもそもノズル自体がネジで固定されていないので、ノズルを破損させる心配や、専用のレンチを保管しておく必要もありません。道具を使わなくても、簡単に分解出来る仕組みになっているというのは地味にありがたいですね。

それから、エボリューションAには、「ノズルベースセット」というノズル径を変更できるパーツも販売されています。

ノズル径の種類には

  • 0.15mm
  • 0.2mm
  • 0.4mm
  • 0.6mm

の4種類があります。

別売りのノズルを購入しておけば、わざわざ「ノズル径0.15mmの細吹き用のエアブラシ」や、大型のパーツを塗装するための「ノズル径0.5mmの大型エアブラシ」を別で購入する必要もありません。

このエアブラシ1本で、繊細な塗装、大きいパーツの塗装、に対応させることも出来ます。そして交換作業でも、先程も書いたようにノズル交換に専用のレンチは必要無いので、簡単にノズルの交換がすることができます。

付属するニードルキャップの種類

このエアブラシのニードルキャップは、「穴有りのニードルキャップ」と「穴無しのニードルキャップ」が付属しています。

穴有りタイプのニードルキャップは、王冠型(クラウンタイプ)と似たような効果がありますね。塗装面に近づけても、エアーが側面の穴から逃げてくれるので”細吹き”がし易いような構造をしてます。

「穴無しのニードルキャップ」を使えば、ニードルキャップを塞いで  うがい洗浄  もしやすくなります。こちらを装着すると先端に集中して強めのエアーになるので普段使いの塗装で活躍します。

ただし、エアーが強くなってしまうので塗料の細吹きには適していません。細吹きする場合は、ニードルキャップを外すか「穴空きタイプのニードルキャップ」を使いましょう。

テフロン製のパッキン

意外と気にしない人が多いのが、ニードル可動部の「パッキン(Oリング)」です。エアブラシの寿命はこれで決まると言っていいほど大切なパーツです。安物のエアブラシではこのニードルパッキンが有機溶剤の耐性が低いゴムが使われていたりします。

有機溶剤に弱いパッキンだと、使っていくうちにゴムが膨張してきてパッキンの役割が果たせなくなったり、劣化でヒビ割れて千切れたりします。

ダメになりやすいゴム製のOリングはこんなやつです。昔使ってたエアブラシの予備で購入してたOリングです。

ゴム製パッキンにはこういう欠点があるので、高級なエアブラシには有機溶剤に強い「テフロン製ニードルパッキン」が使われています。

エアブラシによって、ニードルパッキンは専用の道具がないと交換ができない構造になっていることもあるので、このあたりもよく確認して長く使えるエアブラシを選びましょう。

幅広いカスタマイズが可能

別売りの専用パーツを取り付けることによって、自分に合ったカスタマイズが可能になります。塗料を入れる「カップ」を始め、「ニードルアジャスター」「ノズル径」の変更が可能です。使うシチュエーションに合わせて仕様を変更してみましょう。

私が持っているノズルは、0.4mmと0.2mmの2種類です。ノズルのパーツは「0.2mm径のノズル」のセットで8000円、「0.4mm径のノズル」で6000円ほどでした。

ニードルアジャスターを使わないから必要ない、という方には、アジャスター機能の付いていない「軽量タイプの後部ボディパーツ」もあります。これ以外にも、対応の別売りパーツが沢山販売されているので、気になった方は調べてみてはどうでしょうか。

絶対失敗したくない、こだわりの1本が欲しい方にオススメ!

高い汎用性と、幅広いカスタマイズが出来る「エボリューションA」は、初めてエアブラシを購入する方はもちろん、今まで安物を使い続けてきて、そろそろ高級モデルが欲しいという方にもオススメできる最高の1本だと思います。

ハンドピース1本でも数万円にもなる高い買い物になるので、新しく購入する時は後悔しないようにしっかりと下調べした上で検討しましょう。

この記事があなたのエアブラシを購入する参考になれば幸いです。

それでは。