こんにちは。柚P(@yzphouse)です。
ガンプラを作っていく中で、パーツ同士の合わせ目を消したい部分ってありますよね。
合わせ目の場所によっては、パーツの違和感になってしまうこともありますので、適宜対処してやりましょう。
目次
『接着剤』を使用した合わせ目消し
パーツの合わせ目を、接着剤やパテを使用して完全に埋めてしまうという方法です。
接着剤を使用する方法にもいくつかあり
- 溶剤系接着剤を使って合わせ目を埋める方法
- 瞬間接着剤を使用して合わせ目を埋める方法
があります。
まずは、溶剤系接着剤を使った合わせ目消しの方法から紹介していきましょう。
溶剤系接着剤を使う
まずは溶剤系接着剤で合わせ目消しをする方法からです。
この方法のメリットは
- 成型色を活かした合わせ目消しができる
- 接着剤を使用するので合わせ目消しをしたパーツ強度が高くなる
などがあります。
今回、合わせ目消しで使用する溶剤系の接着剤はコチラ。
使用する溶剤系の接着剤は、「ハケ塗りタイプ」でも「流し込みタイプ」でもどちらもいいです。
使いやすい方を選びましょう。
まず、合わせ目の部分に接着剤を塗ります
流し込み接着剤の場合は、パーツを組み立てたあとの合わせ目に直接流し込んでください。
合成樹脂が入っている刷毛塗りタイプの接着剤では、パーツを組み立てる前に、合わせ目に接着剤を塗ってから、パーツを組み立ててやります。
接着剤を使ってパーツを組み立てることで、接着剤の溶解力でプラスチック同士が溶け、合わせ目を溶着させることができます。
このとき、溶けたプラスチックが外側に少しはみ出るくらいになるのがベストですね。
パーツを組み立てたら、接着剤が完全に固まるまで乾燥させましょう。
自然乾燥で、夏なら3~4日、冬なら5~6日、くらいでしょうか。
パーツの合わせ目の接着剤が完全に固まったら、ヤスリなどを使用して表面を整えてやれば作業終了です。
接着剤を使用した合わせ目消し
続いて、瞬間接着剤を使用した合わせ目消しについてです。
塗装前提のパーツなら、この方法が一番時間もかからなく手軽かもしれません。
瞬間接着剤を使うメリットとして
- 溶剤系接着剤より乾燥時間が格段に早い
- 硬化促進剤を併用すればすぐ作業に取りかかれる
などがあります。
使用する瞬間接着剤は、基本的に何でもいいですが、できれば接着強度の高いものを使うと良いでしょう。
私オススメは、「シアノンDW」や「ウェーブ 瞬間接着剤 高強度タイプ」です。
やりかた
まず、合わせ目消しをする箇所の確認をしてやりましょう。
合わせ目の途中に「段落ちモールド」や「スジボリ」があったりするので、そういうモールドに瞬間接着剤が流れないようにするためです。
確認が終わったら、瞬間接着剤を塗るためにパーツを分解します。
分解したパーツに瞬間接着剤を塗りましょう。瞬間接着剤を塗るのはパーツの片側だけでいいです。
パーツ断面に付いている白いのが瞬間接着剤ですね。モールドが入っている部分に瞬間接着剤が流れ込まないよう、合わせ目の一部分だけに塗っています。
接着剤を塗ったらパーツを貼り合わせましょう。
貼り合わせたらパーツの外側に瞬間接着剤がはみ出てきました。
この状態で瞬間接着剤が完全に硬化するのを待ちます。
すぐに作業を進めたい方は、瞬間接着剤の「硬化促進剤」を使うといいですね。
硬化促進剤というのは、吹き付けることによって瞬間接着剤を一瞬で硬化させてくれる便利なアイテムです。
硬化促進剤については『瞬間接着剤を使うなら持っておきたい硬化促進剤の種類と比較!』の記事を参考にしてみてください。

瞬間接着剤が完全に固まったら、はみ出た部分をヤスリで削ります。
はみ出た接着剤を綺麗に整えました。
これにて瞬間接着剤を使用した合わせ目消し作業は完了です。
合わせ目をスジボリとして生かす方法
次に紹介するのは、合わせ目を消す技法ではなく「合わせ目を生かす技法」についてです。
合わせ目部分を「スジボリ」に変えてやることで、接着剤を使うこと無くパーツを馴染ませてやります。
この技法のメリットとして
- パーツ同士を接着する必要がない
- パーツに情報量が加わりディティールアップにもなる
などがあります。
使用する道具はナイフのみです。
ナイフを使った加工方法
真ん中に入っている合わせ目をスジボリに変えてみましょう。まずはパーツを分解します。
パーツを開いたら、合わせ目部分の「エッジ」を確認してみましょう。
パーツのエッジ部分をデザインナイフで軽く「カンナがけ」してやり削り落としてC面を作ってやります。
カンナがけについては『PS樹脂から軟質樹脂まで!「パーティングラインの消し方」を徹底解説!!』記事で紹介している技法です。

C面の幅は大体0.05mm~0.1mmくらいでしょうか。
パーツを合わせて確認しながら、C面の大きさを調整しながら作業しましょう。
パーツの加工ができたら、パーツを組み立ててスジボリになっているか見てみましょう。
パーツを合わせたときに合わせ目のラインがスジボリっぽくなっていれば成功です。
この方法を使えば、合わせ目をスジボリに変えることができます。
段落ちモールドにする加工方法
ガンプラでは、合わせ目の部分がはじめから「段落ちモールド」になっているパーツもありますね。
この合わせ目処理の方法も、先ほど紹介した「スジボリに変える方法」と同じように、後からでもパーツを分解でき、ディティールアップにも繋がる合わせ目処理と言えます。
段落ちモールドを作るために用意しておくと便利な工具に「BMCタガネ」や「デザインナイフ」「BMCダンモ」などがあります。
まずは、デザインナイフを使った方法からやってみましょう。
例えばこちらのパーツ。
パーツの中心にある合わせ目を段落ちモールドにしてみましょう。
先ほどと同じように、合わさっているパーツを分解してから作業をします。
分解したパーツの片方の合わせ目のエッジ部分を、ナイフで切り込みを入れ「段」を作ります。
これだけでも簡単に段落ちモールドが作れます。
曲面への段落ちモールド加工方法
ナイフだけでは作るのが難しい「曲面への段落ちモールド」を作る方法についてです。
こういうパーツには「BMCダンモ」や「タガネ」を使うのがオススメです。
今回は「タガネ」を使用した段落ちモールドの加工を紹介します。
使用するのはBMCタガネの1.0mm幅です。
まず、段落ちモールドを作りたい合わせ目に「プラ板」を挟みます。
プラ板は段落ちモールドを彫るためのガイドとして使うだけなので、接着はしないでくださいね。
プラ板のガイドを沿わすように、タガネを使って溝を掘っていきます。
タガネで溝を彫るときのコツですが、一気に深く掘ろうとせず、軽い力で何回もなぞってやる事で「綺麗な溝」を彫ることが出来ます。
タガネで溝が掘れたら、挟んでいたプラ板をはずして完成です。
合わせ目の上にモールドを追加する方法
次に紹介するのは、合わせ目の上にプラ板を貼って、新規でモールドを追加することによって合わせ目を消す、という方法です。
合わせ目の上にプラ板を貼り付けて隠すというイメージですね。
▲塗装をしない場合「ランナータグ」を使えば、成型色を生かした合わせ目消しが出来ます。
今回は初心者の方でも挑戦しやすいよう、ランナーダグを加工した合わせ目消しをしていきましょう。
まずは、使用する「ランナータグ」の加工から進めていきましょう。
ランナーからタグを切り離して、使いやすいサイズに加工していきます。
ランナータグについている「凸モールドの文字」はナイフやヤスリを使って削り落とします。
ナイフで削った後は、当て木を付けた紙やすりで表面を磨いてやりましょう。
紙やすりについては『ガンプラ表面処理で便利な「当て木付きの紙やすり」の種類を紹介!!』の記事で紹介しています。
ランナータグを整えたら、任意のサイズにカットしていきます。「ディバイダー」という工具を使用して一定の幅をけがいてやり、ナイフでカットしてやります。
このディバイダーは、プラ板を貼り付ける箇所のサイズをトレースする用途で使用することもできます。
パーツの大きさをトレースできたら、それと同じサイズにカットしていきます。
ディバイダーの針の先端を合わせて同じサイズでカットします。
切り出したタグをそのまま貼り付けてもいのですが、今回は更に「ディティール」を追加してみましょう。
ちなみに私はこんな形にディティールを追加してみました。
ディティールを追加するのに使用した道具は「デザインナイフ」「BMCタガネ」「精密金属ヤスリ」です。
ランナータグの加工ができたら、あとはパーツに貼り合わせるだけ。
加工したランナータグは、あとから分解できるようにパーツの片方にだけ接着剤を塗って固定しましょう。
こうすればパーツ同士を組み付けた後でも、再度分解することができます。
これで「合わせ目にモールドを追加する加工」は完了です。
まとめ
最近のガンプラは合わせ目が出ないよう、上手に設計されているものも多いですが、どうしても合わせ目が出てしまうような箇所もまだまだあったりします。
合わせ目消しは、ガンプラ改造の第一歩でもあると思うので、この記事を参考に是非マスターしてみてください。
それでは。