こんにちは。柚P(@yzphouse)です。
3Dプリンタの代理店としておなじみのSK本舗さんから、2021年3月18日に開始されたクラウドファンディング『sonic mini 4k SK Edition』。
はじめに告知されてた通り、私の家にも6月5日に商品が届きました。
というわけでこの記事では、これからセットアップをする方、クラウドファンディングに乗り遅れて買えなかったけど sonic mini 4k SK Edition が気になっているという方に向けて、最速レビューしてみようかと思います!
目次
Sonic Mini 4K SK Edition
クラウドファンディングでの商品は、3Dプリンター本体に加え、UVレジン2種類が付属する超お買い得なセットになっていました。
- Sonic Mini 4K SK Edition
- 水洗いレジン 灰色
- 高靱性水洗いレジン(新商品)
3Dプリンターのほうは重量が約5kgしかなく非常に軽いですね。男の人なら余裕で片手持ちできるくらいです。
ダンボールから慎重に取り出し、保護クッションやビニールを取り除けばご対面です。
SK本舗マークが印刷されたクリアブラウンの専用カバーはスチロール樹脂製っぽいですね、強い溶剤をかけてしまうと溶けるので取り扱い注意です。
高級そうな和紙のお礼状も入っていました。金箔と銀箔?が散りばめられてて豪華です。
こちらこそ素敵な商品をありがとうございました。
付属品のチェック
小さめのダンボールを開けると、付属品がいくつか入っています。
- プラットフォーム(サンドブラスト済み)
- USBメモリ
- 六角レンチ
- 予備ボルト
- 電源用ACアダプター
他にも、ニトリル手袋、プラスチックヘラ、金属製スクレーパー、漏斗、などが入っています。
付属の金属製スクレーパーは使いにくいので、刃先の鋭いオルファのスクレーパーなんかを別途用意しておくと便利に使えるでしょう。
セットアップ
それでは使用するための準備をしていきます。
まずは付属のACアダプターを取り付け、本体裏の電源スイッチを入れましょう。
いつものアース付きのコンセントなので、設置場所付近のコンセントの規格に合うものを用意します。
電源が入りました。
メニューが日本語表示になっているので、直感的に理解できていいですね。
Z軸キャリブレーション
つづいて、3Dプリンターを動かすためのセットアップをしていきます。
まずは『Z軸のキャリブレーション』です。
プラットフォームの下側4箇所のボルトを、付属の六角レンチを使って緩めておきます。
プラットフォームがグラグラする不安定な状態になりますが、これでOKです。
レジンバットも取り外します。
LCDがむき出しになっちゃいますが大丈夫。
A5サイズのコピー用紙をLCDの上にのせておきます。
これはキャリブレーション中、プラットフォームがぶつかった時にLCDに余計な傷をつけないためですね。
本体のタッチパネルを操作します。
トップ画面から『ツール』→『Z軸キャリブレーション』を選択して、プラットフォームを下げます。
下がってきました。
ちょうどLCDにぶつかる所で停止します。止まるとわかっていながらも、内心ちょっとだけヒヤヒヤしますよねこれ。
プラットフォームを軽く手で押さえ、LCDにべったり密着させます。挟んだコピー用紙が動きにくくなるくらいで大丈夫です。
最後は、緩めておいた4箇所のボルトを「対角締め」でゆっくり締め込んで固定していきます。
これでZ軸のキャリブレーションは完了です。
LCD動作確認
同じメニュー内にある『LCD テスト」のボタンをタップすると、LCDの動作確認ができます。
液晶のドット抜けがないか、UVライトは正常に点灯しているかを確認しておきます。
出力してみよう
Z軸キャリブレーション、LCD動作確認、が済んだら早速テストプリントしてみましょう。
私は、付属のUSBメモリに入っているテストプリント用のデータをそのまま使いました。
UVレジンを用意
テストプリントでは、付属の『水洗いレジン 灰色』を使います。
成分が沈殿しているので、使う前によく振って撹拌しておきます。
中蓋は結構硬いので、取り外しが地味に大変。
友人に教えてもらった小ネタですが、この中蓋はガイアカラー大瓶の中蓋と似たサイズらしいので、このような「ガイアカラー中蓋取り外し治具」を使えば楽に開けることもできるみたいです。
あきました。
それではレジンバットに注いでいきます。
撹拌するとき、かなり振っちゃったので泡がすごいですね。
この泡は、出力品に発生する気泡の原因にもなるのであまりよろしくないです。今回はテストプリントなので気にせずこのまま進めます。
テストプリント開始
まずプリンター本体に付属のUSBメモリーをさします。
トップ画面の『3Dプリンター』をタップすると、USBメモリ内部のデータが読み込まれるので、『PhrozenAquaGrey4K-50μm_30mm_Pliece.ctb』を選択し、印刷をタップして印刷開始です。
印刷が開始されるとプラットフォームがバットの中に潜っていきます。
ここから2時間かけてゆっくり印刷されます。
プリントが終わりました。無事に出力されていますね。
一般的なUVレジンはアルコールなどの有機溶剤で洗浄する必要がありますが、今回は水洗いレジンを使っているので、出力品を水道水で洗うができます。
水道水で洗えるとはいえ、廃液を下水に流すのはまずいです。廃液用のペットボトルなんかも別途用意しておきましょう。
最後にプラットフォームから出力品を外します。
といきたいとことでしたが、プラットフォームに施されたサンドブラストでかなり強力に足付けされており綺麗に剥がせませんでした。
あまりにも取れないため、出力品の破損覚悟でプライヤーでバキッと剥がそうとしたところ、パーツが破壊されました・・・。しかも、まだプラットフォームに出力品の一部が残っている始末。どれだけ強力に食いついてるんだ。
色々確認してみたところ、どうやらUSBメモリに入っているテストデータの初期露光時間が長すぎるのが原因みたいでした。
通常のsonic mini 4Kとは違い、SK Editionではプラットフォームにサンドブラストされているため、初期露光時間を短く設定してないとこういう「プラットフォームへの食いつき」が起こるっぽいです。
何度かテストしてみたところ、初期露光時間は10秒くらいがちょうどいい感じでした。これからパラメーターの設定をする方は参考にしてみてください。
気になる解像度は?
sonic mini 4k は名前の通り、4Kモノクロ液晶を装備しているので出力品の解像度が非常に高いのも特徴です。
というわけで、私がこれまで使っていたPhrozen shffle XL と比べてどれだけ解像度が上がったか比較してみます。
数値だけでみると、Phrozen shffle XL の XY解像度は0.075mm、sonic mini 4k の XY解像度は0.035mmなので、約4倍ほど高解像度になる計算になりますかね?

おなじ出力品でないと比較しにくいと思いますので、以前作ったデジタルメカハンドを出力してみました。
▲Phrozen shuffle XL 2018
マクロレンズで接写してみると積層痕がしっかりと見えます。肉眼では結構綺麗に見えるんですけどね。
▲sonic mini 4K SK Edition
ライトグレーの水洗いレジンなので視認性は悪いですが、積層痕はほとんど見えません。肉眼で見てもすごい綺麗です。
▲Phrozen shuffle XL 2018
使用しているレジンの色が違って比較しにくいので、グレーサーフェイサーを塗装してみました。
これで積層痕が見えやすくなりましたね。
▲sonic mini 4K SK Edition
え?うそ??マジ??サフで積層痕消えちゃうの????
やばい綺麗です。未処理で使えるレベルで綺麗です。これはいい買い物をしました。
動作音について
動作音が分かりやすいよう動画を撮ってみました。
家の周りは畑があるので、動作音以外のカエルや虫の鳴き声も入っちゃってますね・・・。sonic mini 4k の動作音は、そんな小さな環境音が入るくらい静かって事がわかります。
出力中にのみ回転する静音ファンはほぼ無音で、Z軸のモーター音だけがかすかに聞こえるって程度です。
以前まで使っていた Phrozen shuffle XL は、常に掃除機みたいな音がしていましたが、これなら真夜中の出力も安心できますね。
おわりに
まだ届いてから1日しか触っていませんが、値段、性能、騒音、どれをとってもかなり高性能な3Dプリンターだと感じました。
今後はsonic mini 4k を使って、ワンフェスや通販に出品するフィギュアや色々なものを出力していきますよ!
あと、クラウドファンディングで付属していた新商品の高靱性水洗いレジンもこれから使う予定がありますので、この記事とは別にまたレビューでもしようかと思っております。
それでは。
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