こんにちは。柚P(@yzphouse)です。
サルが始めるZBrushシリーズ第4話、今回はキャラクターのポージングと各パーツの仕上げをしていこうと思います。
▼この記事では、『作って覚える!ZBrushフィギュア制作入門』の内容を参考にしながら作業を進めていきます。
目次
前回のおさらい

何も知らない初心者がはじめるZBrush!『ZModeler』を使いこなせ!
前回は「ZModeler」という機能を使って、作りきれてなかった残りのメカパーツのモデリングをしていきました。あと、ZBrushのフリーズが多発する対策として、PCの新調もしましたね。
ここまでの作業で基本的な造形がある程度できましたので、続きの作業を進めていきましょう。
ポージング作業をする
ラフ造形の各関節を動かしてポージングをとっていきましょう。
参考書によると、どうやら「ポリグループ」という機能を使って、各関節ごとをグループに分けて、1つ1つのパーツを選択して可動させていく方法みたいです。
▲フィギュアがカラフルになってますが、これが「ポリグループ」という機能を使って関節ごとに分けたらこうなります。
ポリグループでパーツ分割したら、動かす範囲をマスク機能で指定してやり、ギズモ3Dの「移動・回転」でパーツごとの位置決めをしてやります。
可動フギュアみたく全体をグリグリ動かせるわけではないので、全身のポーズが決まるまでかなり時間がかかりますね・・・。
手も、先ほどと同じように「ポリグループ」を作って、関節ごとに動かしてやります。
1つ1つのパーツを動かしながら自然な手の形を作るのは難しいので「こういう手の表情にしたい!」という資料・写真などを用意しておくと、スムーズに作業が進むような気がしました。
髪の毛の製作
続いて髪の毛の製作です。
この参考書では、通常のZBrushには付属していない髪専用のブラシ「Hairブラシ」を使って髪の毛の造形をしていきました。
この専用のブラシは、「作って覚える!ZBrushフィギュア制作入門」の参考書を購入すると貰えます。ゲームで言うところのダウンロードコンテンツみたいなやつですね。
▲気になる方はこちらの参考書をチェック!
ラフで製作した髪パーツの形状を参考に、Hairブラシを使って「前髪・後ろ髪」を作っていきます。
大まかな髪が制作できたら、さらに「V字に掘ったり盛ったりできるブラシ(以下:Clothブラシ)」を使って毛束のモールドを彫り込んでみました。このClothブラシも、参考書を買うと特典で付いてくるダウンロードコンテンツです。
各部パーツの仕上げ
ポージングと髪の毛の製作が出来たら、残りはラフ造形したパーツの仕上げです。
各パーツの仕上げは、記事だけを読むとサラッと済ませちゃってる感がありまが、実際にはかなり時間のかかる作業でした。モールドを彫り込むような細かい造形も多く、自分が納得出来るまで造形、調整、造形、調整・・・といった繰り返しの作業になってきます。
衣服のシワを彫り込む
現状のスカートのパーツは、低ポリゴンでシンプルな形状のまま。
ここからポリゴン数を増やしながら形状を整えてみます。
「Smoothブラシ」「Moveブラシ」「Polishブラシ」「Clothブラシ」などなど、今まで使ってきたブラシをうまいこと使ってシワっぽく仕上げていきます。
フリルの造形
アナログ造形でフリルを作るとなると「エポパテ薄くして半硬化まで待ってスパチュラで丁寧に織り込んでパーツに接着・・・」と超大変な作業ですが、ZBrushを使えば超簡単に作れました。
「ここにフリルを取り付けたい!」とスカートの縁にぐるっと一周ラインを指定してやって「フリル取り付け」みたいなアイコンをクリックするとフリルが自動生成されました。マジ?こんな楽していいの?
ちなみに、ここで使った「フリル製作ブラシ」も参考書付属の専用ブラシでした。ありがたい!
ブーリアン演算でモールド製作
ブーリアンなにそれ?ですよね、私もよくわかりません。
この機能を使ってみた感じ、「パーツ同士が重なった部分をえぐり取ってくれる便利機能」でした。説明下手ですみません。
例えば、このスカートの前掛けのパーツに、ブーリアン演算で「凹モールド」を作るとしたら
まず、スカートの前掛けのパーツを使って、作りたいモールドの形状にパーツ(板状)を切り出します。
切り出したパーツには、ZModelerの押出コマンドで厚みを追加しといてやりましょう。
この厚みが、ブーリアン演算で削られる深さになるんですね。
新規で製作した切り出した三角状のパーツと、既存の前掛けパーツをブーリアン演算で合成してやります。
そうすると、2つのパーツ同士が重なっていた部分が削り取られて、凹モールドになりました。
ブーリアン演算というのは「パーツ同士を引き算させる」みたいな機能ですね。
メカパーツの凹モールドもブーリアン演算を使って造形
顔に取り付ける「眼帯」のパーツです。
先ほどと同じように、四角いハート型のオブジェクトを新規で造形し、眼帯パーツにめり込ませてブーリアン演算をかけてやれば、めり込んだ分が削れてモールドが作れます。
注意点として、ブーリアン演算後パーツは特殊なメッシュ形状になるらしく、その後にブラシでいじくったりすると表面がおかしくなったりするらしいです。
なのでブーリアン演算は仕上げ前にするのがオススメとのこと。ふむふむ。
原型データ完成
こんな流れで無事に原型データ完成しました!
ちなみにですが、この参考書ではパーツ分割までの解説はなかったので、今回の原型は1パーツだけの一体成形になってます。
ガレージキットなどの「組み立て式のフィギュア原型」として使う場合は、ここから更にパーツの分割をする必要がありそうですね。私もガレージキット作りたいので、パーツ分割の方法は別で調べておかないと・・・。
今回の記事で参考にさせていただいた「作って覚える!ZBrushフィギュア制作入門」に書いてありますが、2回目以降はもっとスムーズに製作が出来るようになるでしょう。とのことです。
参考書を真似して作業するだけで「ZBrushの基本的な機能・美少女フィギュア製作の流れを知る」が覚えられるので、ZBrush勉強のための最初の入門書として「作って覚える!ZBrushフィギュア制作入門」は最強だと感じました。
作業日数としては、3週間くらいでしょうか、細かい調整に時間がかかったり、知らない機能を使うのに手間取ったりなかもありましたので、少々手こずりました。
とはいえ、3DCADやデジタル原型について何も知らない初心者でもここまで作ることが出来たので、興味があれば是非挑戦してみてください。
それでは。