こんにちは。柚P(@yzphouse)です。
サルが始めるZBrushシリーズ第三話、今回はメカ部品の造形をしていこうと思います。
▼この記事では、『作って覚える!ZBrushフィギュア制作入門』の内容を参考にしながら作業を進めていきます。
目次
前回のおさらい
前回の更新(12月14日なのでほぼ半年前)からかなり間が空いてしまいましたね・・・。あまりにも長いことZBrushに触ってなかったため、私自身、ZBrushの操作方法やこれまでやってきた事を完全に忘れてしまいました。
しかしながら、このフィギュア制作、偉大な『作って覚える!ZBrushフィギュア制作入門』という参考書を読みながら作業を進めているので、操作方法を忘れてしまっても読み返すことで内容を思い出すことができるのです!
1~2回くらいぼーっと読み返してるうちに「こんな事やったなぁ~」と少しずつ記憶が蘇ってきました。これなら続きの作業もいけそうです。
記憶を取り戻したところで、前回の作業内容のおさらいを簡単にしておきましょう。

胴体の制作ということで、「ZSphere」と「ZModeler」というツールをうまいこと使って形を作っていきましたね。
胴体と衣服のラフの制作ができたところで、丁度よくPCがクラッシュして終わりました。今回はその続きになります。
ZBrushのクラッシュ問題を解決せよ!
前回、前々回と、ZBrushがフリーズして強制終了するというトラブルが多々発生しているので、その問題を解決していきましょう。
私が思うに、パソコンがフリーズ・クラッシュする詳しい理由はただ一つ「スペック不足」でしょう!!(キッパリ
ZBrushはノートパソコンでも動作するレベルの軽いソフトだ。とよく言われますが、実際に作業してみると意外と「動作が重いな?」という場面がたまにあります。
処理が終わるまでゆっくり待つ心の余裕があればいいのですが、作業を進めるたびに読み込みが挟まれてしまうとスムーズな作業も出来ないってもんです。
さらに今のPCでは、ZBrushで難しい計算(ダイナメッシュ適応とか)をさせたり、ポリゴン数が多くなったデータの自動保存をさせたりすると、読み込みモードに入ったまま帰ってこなくなっちゃうことも多いんですよね。
ということなので「CPU性能上げたらフリーズしなくなるのでは?」と思い、勢いでPCを新調してみました。

ZBrush用の自作PCを作ってみた。パーツ構成や組み立てについての解説
▲私が買った自作PCについて詳しく知りたい方はこちらの記事をどぞ。
組み立て済みのクリエイター向けパソコンでも良かったのですが、値段も高いし、ケースも選べないので、今回も自作PCにしました。
CPUはRyzenの『3700X』、メモリは32GB、メインストレージにM.2SSDを無駄に搭載しています。ZBrushを使う上でグラフィックボードは不要ということなので、GeForceの『GTX1050ti』で妥協。
これくらいのスペックがあればZBrushもサクサク動いてくれるでしょう。
『ZModeler』でメカ部品の制作
それでは続きです。
胴体や衣服のパーツができたので、『ZModeler』をうまいこと扱って「メカ部品」を作ってみましょう。
ZModelerって何?
前回の記事でも軽く触れてますが、ZBrushで使えるブラシの1つの『ZModeler』は、ポリゴンの直接操作ができる機能が色々詰まっているブラシです。
エッジを挿入・移動・削除、ができたり、ポリゴンの移動・拡大縮小・押出し、ができたり・・・一度使った程度じゃ絶対に覚えられない量のたくさんの機能があります。
ZModelerをより詳しく知りたい方は、『作って覚える!ZBrushフィギュア制作入門』を執筆しているウチヤマリュウタ先生の別の参考書の『ZBrushハードサーフェス制作入門』がオススメ。
この本は、メカ造形の制作に特化した参考書なので『ZModeler』をより使いこなしたいという方にはピッタリな内容になってます。
私もこのフィギュア制作が終わったあと『ZBrushハードサーフェス制作入門』でメカ造形の勉強をしてみる予定。
うさ耳カチューシャの制作
それでは、カチューシャの耳から制作していきましょう。
まずは、ベースとなる「四角いパーツ」を用意します。
『ZModeler』を使って、点とか線を増やしたり動かしたりして任意の形になるように調整してやります。
慣れてないので、細い線や小さな点をクリックするのが非常に難しい・・・ぐぬぬ。
なんとかカチューシャの耳のメカパーツのラフが完成させることができました。
参考書のお手本と比べたら、細かい部分が違ったりしますが気にしない。作業内容やツールの使い方を覚えるのが目的なので。
付け根パーツの制作
耳パーツと同じような方法で、付け根のパーツもサクッと制作。
センターに取り付けた「穴」のような箇所も『ZModeler』の機能で簡単に作れます。
ミラー機能でパーツを複製
デジタル造形なので、同じパーツの複製も簡単!
前回の記事で「手のひらの複製」をしたときと同じ方法で、カチューシャのパーツも左右反転で複製してやりました。
左右反転の複製が簡単にできるのもデジタル造形の強みですね。最高!
腰のリボンの制作
腰に取り付ける予定のリボンも『ZModeler』で制作していきます。
リボンのような柔らかそうなパーツも『ZModeler』を使って大まかなラフのパーツを用意してあげれば簡単に作れちゃいます。
途中画像を撮り忘れたので一気に進んでしまいましたが、こんな感じに仕上がりました。
『ZModeler』でラフ制作をした後、『MOVE』のブラシで細かい形状変更、その他ブラシを使ってシワの造形、表面の粗い箇所は『Smooth』のブラシで馴染ませで制作。
ここまで作れるようになってきたら「もしかして私、ZBrush使いこなせてきたかも!?」という謎の自信が生まれてきて楽しくなってきます。
本の制作
四角い形状の本も『ZModeler』の機能を上手く活用してやれば作れるらしい。
ハードカバーの制作では、これまで使ってきた『ZModeler』のなかにある機能の応用で作れるのでサクサク進めていきます。
本の中身(紙の部分)も作りましょう。
『ZModeler』の中にある『エッジアクション』という機能を使って、新規のエッジの挿入と指定したエッジの側面を弧にすることができました。
参考書通りに作業しているだけなので、この記事を読んでるだけの方からしたら「これで勉強になってるの?」と思うかもしれませんね。
しかし、実際に作業している側からすると「こんな形状にしたいときどんなツールを使えばいいのか?」が簡単に理解できるので、意外と内容が身についてたりしてます。
パーツの形がある程度整ったら、V字に掘ったり盛ったりできるブラシを使って「本っぽいモールド」を作ってやります。
そんで合体です。
デフォルメされた本ができました!
なんだか可愛いですね。
次回
色々とすっ飛ばしちゃってるところも多いですが、これで胴体のパーツや台座(本)のラフ制作はほとんど終わりました。
ここまでの作業で、ZModelerの基本的な機能も覚えられてまた一つ成長できましたね。
次回は、身体のパーツをグリグリ動かして「ポージング」をしてみたり、髪の毛の本格的な造形なんかをしていこうかと思ってます。

初心者がはじめるZBrush!キャラクターのポージングと各部パーツの仕上げ
それでは。