ガンプラに「スジボリ」を入れる改造してみよう!使用する道具や実践方法を詳しく解説

モデラー

  • 柚P

 

こんにちは。柚P(@yzphouse)です。

ガンプラには、パーツの表面のパネルラインを再現するのに「スジボリ」という溝が彫られてますよね。

最初からパーツに入っているスジボリもありますが、ガンプラの改造ができるようになってくるにつれて、オリジナルのデザインや情報量の追加をするため、針やタガネという道具を使って自作のスジボリを追加したいという時がでてくると思います。

「スジボリを新しく追加するのは難しい。」と思っている方も多いとは思いますが、ちゃんとした方法と丁寧な作業を心がければ、誰でも簡単にスジボリを作ることができます。

この記事では、そんな「スジボリを彫る方法」について詳しく解説していきます。

新しいスジボリをするデザインを考える

まずは、どのパーツにどんなスジボリをするかを考えます。

実際のスジボリを彫る作業より、「どこにスジボリをするのか、どんなデザインのスジボリをするのか」を考えるのが一番難しいです。ここは自分のセンス(オリジナリティ)が一番出る所なので、しっかりと時間を掛けて考えましょう。

どんなデザインが良いのか分からない時は、プロモデラーの作品や、自分の好きなデザインのガンプラを作っている人の作品を参考にしてみるのが良いと思います。雑誌作例の真似しちゃってもいいと思います。

この記事ではスジボリの見本として、1/100ヴァーチェのキットを使用していきます。このキットには組立説明書の中にデザイン画があったので、そこに直接スジボリのラインを書き込んで構想を練ってみました。

構想を元に、パーツに直接スジボリのラインを下書きする

シャープペンシルを使ってパーツに下書きをしてきます。シャープペンシルの芯は出来るだけ濃く柔らかいものが使いやすくてオススメです。

種類は2B~4Bなんかがいいですね。HB以上の硬い芯だと、プラスチックのパーツ表面に線がうまく描けない場合があります。

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もっと正確でシャープなスジボリを作りたいときは、この下書きの工程でも、定規を使って綺麗で真っ直ぐな線を描いて「迷い線」を無くしておくと後の工程が楽になります。

と言っても、私はいつもフリーハンドでスジボリのラインを書いていますが・・・

スジボリを彫るための「テンプレート」を作る

複雑なスジボリだったり、左右対称のパーツや複数箇所に同じスジボリをしないといけないという場合は、プラ板で「テンプレート」を作っておくと楽にスジボリが出来ます。

テンプレートの作り方は非常に簡単です。

パーツ表面に、シャープペンシルで下書きをした部分に、マスキングテープを貼り付けます。

そして、シャープペンシルで書いたラインがマスキングテープに転写されるように表面を擦ります。

しっかりと擦った後は、マスキングテープを剥がしましょう。

このようにシャープペンシルで書いたラインが転写されていたらOKです。

このマスキングテープを0.3mmのプラバンに貼り付けて、転写された線を基準にプラバンをカットしていきます。

これで、スジボリ用のテンプレートが一枚出来上がりました。所要時間は5分程度です。

次は、このテンプレートを使って実際にスジボリを作ってきます。

「針」や「タガネ」を使用してスジボリを彫る

「テンプレート」の貼り付け

製作したテンプレートを早速使っていきましょう。

スジボリを作りたい箇所にテンプレートをテープで固定します。出来るだけしっかりと固定できたほうが作業がしやすいですね。

マスキングテープだけではしっかり固定できないという場合には、接着力の弱い「瞬間接着剤」で固定するのもアリです。

仮止めで使用する瞬間接着剤は【ウェーブ瞬間接着剤 低粘即硬】がオススメです。接着力が弱いので固定した後でもナイフで少し力を加えてやるとペリッと簡単に剥がすことが出来ます。

針を使って細いスジボリを彫る

テンプレートをガイドにして、スジボリ用の針で溝を作っていきます。

一度で深く掘ろうとせず、10~20回に分けて弱い力で何度もなぞって溝を作るのがコツです。

何度もなぞることで、スジボリでバリが発生しにくかったり、テンプレートのラインから針がそれてハミ出てしまった時でも、被害を最小限に抑えられるという効果があります。

複雑なスジボリは、ひと筆書きでするのではなく1辺1辺に分けて彫り進めましょう。それから針を動かく方向にも注意してください。針を動かす進行方向は出来るだけ針を止めやすい「角」にすると良いですね。

タガネを使って太いスジボリを彫る

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次は、太めのスジボリを追加してみましょう。使用する道具は「0.5mm幅のタガネ」です。

幅の広いタガネには、「BMCタガネ」「スジ彫りカーバイト」なんかがありますね。好きな方を選びましょう。

テンプレートはそのままの状態で、太くしたい部分をタガネでスジボリを追加していきます。ここも針でやった時と同じように、弱い力で10~20回と何度もなぞるようにします。

太いスジボリが彫れたらテンプレートを外してみましょう。ここで綺麗に仕上がっているか確認してみてください。

綺麗に仕上がっていたら、最後に紙やすりで表面を慣らします。こうすることで表面に出たバリを取り除けます。

紙やすりで削った後は、スジボリの溝に削った粉が溜まってしまうので、歯ブラシや専用の粉取りブラシを使って取り除いておきましょう。

作ったテンプレートは、ひっくり返して貼り付ければ、反対側のスジボリに使うことも出来ます。

このように左右に同じデザインのスジボリをしないといけない時にはテンプレートを作っておくと便利に使えますね。

自作テンプレートを使用しない簡単なスジボリのやり方

ハセガワ トライツールテンプレートセットを使う

簡単なスジボリなら、わざわざテンプレートを作らなくても定規を使えばスジボリが行えます。

使用するのは「ハセガワ テンプレートセット 直線」です。

極薄の金属板のテンプレートセットになります。四角や丸という基本的な形もあるので、これを一枚持っておくとスジボリの幅が広がって便利に使えると思います。

ハセガワのテンプレートセット を指で押さえながら針で溝を彫ります。このような定規があれば真っ直ぐなスジボリくらいなら簡単にできますね。

ゴッドハンド「スジ彫りヤスリ」を使う

ゴッドハンドから販売されている「スジ彫りヤスリ」でスジボリをしてみます。

この工具はテンプレートやガイドを使うと逆に使いづらいので「既存のスジボリの彫り直し」「簡単なスジボリの製作」に使用するのがいいと思います。

真っ直ぐの目立てヤスリをスジボリをしたいラインに垂直に当てて、軽く引いて傷を入れてやります。そうすると目立てヤスリの刃でパーツが削られて薄いスジが出来ます。

この1発目のスジをガイドに何度か同じ作業を繰り返してスジボリを深くしていきます。

こんな感じで、スジボリが仕上がればOKです。スジボリに使う道具は人によって良し悪しがあるので、色々試して自分に合った物を探してみるといいでしょう。

他にもスジボリ工具の種類が幾つかあります。コチラのスジボリ作業で使っている私が本気でオススメする道具5選!!でも紹介しているので興味があれば参考にしてみてください。

スジボリ作業でミスしてしまった場合のリカバリー方法

スジボリの作業で、間違った部分に溝を入れてしまった場合のリカバリー方法についてです。

スジボリ作業で起こりやすい、「同一ライン上ではみ出してしまった時」のリカバリー方法を紹介します

まず、はみ出した部分のスジボリの溝に溜まっている粉やゴミを綺麗に除去してから、ミスしたスジボリ部分に「瞬間接着剤」を流し込んで傷を埋めます。

使用した瞬間接着剤は「シアノン DW」です。中粘度で流動性が高く、食い付きも良いのでスジボリ等の小さい傷埋めにオススメです。

瞬間接着剤 シアノン DW

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傷を埋めたら、瞬間接着剤で盛り上がった部分をヤスリで整えます。

まだスジボリは埋まったままなので、再度彫り直していきましょう。

埋まってしまったスジボリは直線の部分だけなので、定規をガイドにして、必要なスジボリだけ針を使って彫り直していきます。

硬化した瞬間接着剤はプラスチップに比べて少し硬いので、針などで彫り直してもスジボリの底や側面がイマイチ綺麗に仕上がらない時があります。そいう場合は最後にエッチングノコでなぞってやると綺麗に仕上げることが出来ます。

使用するエッチングノコは「雲母堂 ライナーソー」がオススメです。

このように、隣のはみ出してしまったスジ彫りがパテで埋まって、必要なスジ彫りだけが綺麗に復活すればリカバリーは成功です。

まとめ

新しいスジボリを作るのは簡単な反面、ミスした時のリカバリーは手数も多く非常に面倒ですね。

スジボリ作業を一番効率よく進めるのには、ミスをしないよう、ゆっくり丁寧に作業するのが一番の近道なのかもしれません。スジボリをマスターすれば、ガンプラの改造の幅も広がり、他の改造にも役に立ってくると思います。

初めは難しいとは思いますが、何度も挑戦して綺麗なスジボリを作れるように頑張ってください!

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