ガレージキットの気泡・合わせ目・ゴミ混入パーツを処理する方法

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  • 柚P

 

こんにちは。柚P(@yzphouse)です。

この記事では「ガレージキットの気泡・合わせ目・ゴミの混入パーツの処理の方法」について詳しく書いていきます。メイン記事の「フィギュア初心者でもできる!ガレージキットの作り方を徹底解説!!」の詳しい解説にあたるエントリです。

フィギュア初心者でも分かる『ガレージキットの作り方』を徹底解説!!

ガレージキットの処理

ガレージキットの湯口・パーティングライン・バリの処理の方法をまとめてみた。』でおこなった基本的なパーツの処理に加え、他にもレジンパーツの「気泡」「合わせ目」「ゴミ混入」についての処理について詳しく解説します。

場合によっては、ナイフや瞬間接着剤・パテを使用するので、必要なら各自で用意しましょう。

小さな気泡の処理

始めは「小さな気泡」の処理です。

ガレージキットはプラモデルとは違い、個人で製作されているものが多くパーツの細部にきちんと樹脂が回っていないことがあります。

樹脂がまわりきらずに硬化してしまった結果、それが「気泡」というかたちで現れます。

特に細く尖った角など、例えば「髪の先端」などは気泡が溜まりやすい部分と言えます。このパーツの先端の少し黒くなっている部分が「気泡」です。

この気泡は幸いにもパーツ表面に穴として出てはいませんが、塗装などの工程で後から目立ってしまう恐れもあります。なのでこういった気泡もしっかりと処理していきましょう。

パーツの表から確認できる埋もれた気泡は、いったんデザインナイフで気泡の穴を表に出してやります。

そしたら、ナイフで穴を広げた気泡にパテを流し込みます。ここでは流動性の高い「シアノンDW」という瞬間接着剤をパテとして使用しています。

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気泡にパテを流し込んだら、あとはパテの盛り上がった部分をヤスリを使用して綺麗に成形してやれば完了です。

瞬間接着剤を気泡埋めのパテとして使用する場合は「硬化促進剤」を併用すると作業効率があがるのでオススメです。硬化促進剤についてはコチラの記事「瞬間接着剤を使うなら絶対に持っておきたい「硬化促進剤」の種類を徹底比較!」にまとめてあります。

大きな気泡の処理

続いては「大きい気泡」についてです。

このような大きな気泡の入ったパーツは基本的には「ミスショット」として弾かれる場合が多いですが、やはり個人が制作しているガレージキットなので気泡の見落としや、製作者の妥協なんかがありますので・・・。

大きな気泡の処理も基本的には先程のやり方と一緒です。気泡ができている穴をナイフで広げて、その部分にパテを盛って気泡を埋めていきます。

大きな気泡を埋めるので、使用するパテは「ポリエステルパテ」を使用しました。

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ポリエステルパテについてはコチラの記事『プラモデルで使える「ポリエステルパテ」の種類を徹底比較してみた。』を参考にしてみてください。

パテで気泡を埋めたら、しっかりと硬化させたのち粗めのヤスリでパテの余分を削っていきます。

180番の粗めのヤスリから始め、最後は600~800番のヤスリで番手を上げていき表面を仕上げていきます。

綺麗に仕上がったら大きな気泡の処理は完了です。

ポリパテの気泡や、パーツとパテの合わせ目が目立つ場合は、瞬間接着剤などで埋めて綺麗にしてやりましょう。

ガレージキットにおける合わせ目消しの方法

ガンプラ同様に、ガレージキットにもパーツの分割があり「合わせ目」は存在します。

とはいえガンプラとガレージキットでの合わせ目消しの方法の違いは、パーツの素材が「プラスチック」か「レジン」か、だけです。

プラスチック(ポリスチレン)のパーツでの合わせ目消しでは「溶剤系接着剤」が使えましたが、レジンパーツ(ポリウレタン樹脂)では溶剤系接着剤では樹脂が溶けてくれないので接着の用途では使えません。

なので、合わせ目消しで使用する接着剤・パテを「瞬間接着剤」に変更して作業をしてやればいいだけです。

まずは、合わせ目となる面に瞬間接着剤を塗ります。このとき、パーツの接合面をヤスリなどで粗しておくと接着剤の食いつきが良くなります。

パーツ同士をはめ合わせます。

パーツ同士の位置を決めたら、ズレないようしっかり固定したまま瞬間接着剤の硬化を待ちます。瞬間接着剤を使用しているので硬化を待つのが面倒な場合は「硬化促進剤」を使ってもいいですね。

瞬間接着剤が固まったら、パーツ表面にはみ出した瞬間接着剤をヤスリで整えます。

ここでも先程と同様に粗めのヤスリから始め、ヤスリの番手を上げていき600~800番で仕上げをしていきます。

こんな具合にパーツ同士の合わせ目が消えたらOKです。

写真では合わせ目が少しだけ残っていますが、気になる場合は、再度このスキマに瞬間接着剤を盛りつけてヤスリで整えてやれば綺麗になると思います。

パーツに混入したホコリなどのゴミの処理

何度も何度も言いますが、ガレージキットの大半は個人で製作・量産したものです。なので、パーツの内部に異物が混入していることもあります。

複製に使用するシリコーン型の中に髪の毛やホコリ・チリが入ったままレジンを流してパーツを作れば、もちろん内部に髪の毛やホコリが入ったパーツが出来上がります。

私を含めて、ガレージキットの製作者の方々は異物がパーツに混入しないよう注意して作業をしているとは思いますが、複製している場所はクリーンルームでもなく、ただの模型部屋という場合がほとんどでしょう。

なので、ゴミがパーツ表面に付いていても「取れないゴミ付いてんじゃん不良品かよ!」とは思わず、「面倒くせーけど仕方ねえな、処理してやるか」くらいに思っていただけると、ガレージキット製作者の我々としてはありがたいです。

それで、ゴミとはどんなものなのか?というわけですが、とりあえず写真を確認してみてください。

これはフィギュアの顔のパーツなんですが、首の近くに黒い「-」みたいなのが見えませんか?これがゴミです。

フィギュアの肌の塗装では「サフレス塗装」と言って、ホワイトレジンの成型色を生かし、透明なクリアーオレンジで肌色を塗る技法がよく使われます。

しかし、サフレス塗装では、このパーツに混入した黒いゴミを塗装では隠せません。なので事前に処理しておく必要があります。

レジンパーツの表面から確認できるゴミは、大抵の場合はパーツ表面近くにあります。

なので、彫刻刀やナイフを使って樹脂ごと削って「掘り出す」イメージで取り除きましょう。

彫刻刀で掘り出した後のキズは、パーツと同じ成型色の瞬間接着剤で埋めてやりましょう。

このパーツの場合はホワイトレジンなので、瞬間接着剤の「シアノンDW」を使用しました。

最後にキズ埋めをした瞬間接着剤の余分をヤスリで整えたら、パーツに混入したゴミの処理は完了です。

まとめ

ガンプラに比べて、ガレージキットというのはハンドメイドの商品なので、どうしても余計な基本工作が多くなってしまいがちです。

製作自体も非常に難しく作り手を選びます、しかし、それ以上に世の中で数十個しか販売されてないキットを作っているという特別な喜びもあると言えます。

始めはハードルが高く感じるかもしれませんが、この記事を参考にガレージキット製作にチャレンジしてみてはどうでしょうか。

それでは。