ZBrushを使ってスカルプト作業を行う際、「ペンタブレット」という入力デバイスが必ず必要になります。
ペンタブレットと聞けば「イラスト」や「デザイン」の業界で使われているイメージを持たれる方が多いと思いますが、ZBrushのような「3Dモデリング」の用途で使うとき、何に気をつけて選べばいいのでしょうか?
というわけでこの記事では「ZBrush作業にオススメなペンタブレットの選び方」を詳しく解説していきます!
目次
「板ペンタブレット」と「液晶ペンタブレット」の違い
まず初めに、自分が「板ペンタブレット」と「液晶ペンタブレット」のどちらの相性が良さそうかを考えてみましょう。
板ペンタブレットのメリット・デメリット
- 価格が安い
- 画面を手で覆わないから作業性が良い
- 操作になれるまで違和感がある
液晶ペンタブレットのメリット・デメリット
- アナログと同じ感覚で直感的に操作できる
- デュアルディスプレイとしても使える
- ペンを握っている手が画面を遮るので邪魔
- 価格が高い
大まかなメリット・デメリットはこんな感じでしょう。
大手家電量販店の展示品を使って、操作感を直接試してみるのが一番の近道かもしれません。ノートパソコンで出先でも作業したいという方は「板ペンタブレット」、家でしっかりモデリングしてみたいという方は「液晶ペンタブレット」という感じで、自分の用途に合わせて選んでみてください。
おすすめのメーカーで選ぼう
ペンタブレットを販売しているメーカーは「wacom」「X-PEN」「HUION」が有名ですね。
Amazonを覗けば、色々な中華メーカーの格安ペンタブレットも出ていますが、耳にしたこと無いようなメーカー製のは怖いので出来れば手を出したくはないですね。
「wacom」「X-PEN」「HUION」は、ヨドバシカメラといった大手家電量販店でも取り扱っているため、信頼できるメーカーと言ってもよいでしょう。
万が一初期トラブルがあったときのサポート面でも安心できます。
ペンタブレットのサイズを決めよう
自分の環境にあった「ペンタブレット」の大きさについての話です。
板ペンタブレットの場合
自分が使用しているディスプレイのサイズを基準に選ぶとよいでしょう。
- 例:ディスプレイ 15インチ程度 → Smallサイズのペンタブレット
- 例:ディスプレイ 24インチ 程度 → Mediumサイズのペンタブレット
- 例:ディスプレイ 27インチ以上 → Largeサイズのペンタブレット
ディスプレイとペンタブレットのサイズに大きな差があると、ペンの小さな動きに対しても画面上では大きく動いてしまったり、またその逆の現象も起こってしまいます。
液晶ペンタブレットの場合
あまりにも小さいと作業性が極端に悪くなるので、最低でも15インチ以上のものを選びたいですね。
12インチ程度の小型液晶ペンタブレットも販売されていますが、正直それを選ぶくらいなら、同価格帯で適正サイズの板ペンタブレットを購入し、操作に慣れたほうが将来的に楽だと思います。
ただ、「出先でも液晶タブレットを使いたい」という特殊な運用をされる方なら小型液晶ペンタブレットも良い選択肢になるとは思います。
ペンタブレットの性能について
ペンタブレットには「筆圧感度」や「傾き検知」といった性能があります。
私がこれまでZBrushで使用してきたペンタブレットは3種類あり、
「筆圧感度1024」→「筆圧感度2048」→「筆圧感度8192」
と移行してきたわけですが、ぶっちゃけあんまり大差なかったです。
線の入りと抜きなどが重要になってくるイラスト制作用途では重要になるかもしれないのですが、ZBrushでのスカルプト用途だと、過度な「筆圧感度」や「傾き検知(そもそもZBrushが対応してない)」は不要ですので、低価格帯のペンタブレットでも十分に使えるでしょう。
ZBrushにオススメなペンタブレット
前置きが長くなりましたが、私が個人的にオススメしたいペンタブレットをいくつか紹介していきます!
wacomの初心者向けペンタブレット
ワコム ペンタブ One by Wacom Medium Chromebook 対応 ペン入力専用モデル Mサイズ 板タブ CTL-672/K0-C ...
【Amazon.co.jp限定】 Wacom(ワコム) ペンタブ One bySmall Chromebook 対応 ペン入力専用モデル Sサイズ ...
一万円以下で買えるwacomのペンタブレットの「One by wacom」は、不要な機能を究極まで削ぎ落とした廉価版初心者向けペンタブレットです。
タブレット本体は「サイドボタン」すらありませんが、ZBrushではキーボードショートカットをメインで使用するため不要です。むしろサイドボタンをつけることで読み取り範囲の面積を占有するくらいなら無い方がいいまであります。
サイズは「Small」と「Midium」の2種類ありますので、自分の環境に合わせて選んでみてください。
ワイヤレスで使いたい初心者向けモデル
【Amazon.co.jp限定】ワコム ペンタブレット Wacom Intuos Mediumワイヤレス クリスタ付き グリーン Androi...
【Amazon.co.jp限定】 Wacom(ワコム) ペンタブレットIntuos Smallワイヤレス クリスタ付き 黒 Androidにも...
出先での作業でどうしても「ワイヤレス機能は外せない」という方は「Wacom Intuos」がオススメです。
「One by wacom」と比較すると、値段が2倍以上違うのでびっくりすると思いますが、「無線接続機能」をはじめ、「筆圧感度」「サイドボタン」「ペンの作り」なども大きく進化しています。
ペン自体にゴムグリップも付いており、全体の高級感もあるため、予算に余裕がある方はこちらの選択肢も悪くないでしょう
プロ向け最高級ペンタブレット
【Amazon.co.jp限定】Wacom Intuos Pro small TPTK470K0C ワコム ペンタブレット ペンタブ プロ 板タブ Wac...
Wacomの2025年最新のペンタブレット「Intuos Pro」は、すでに板タブレットを使っているユーザーの最後のステップアップとして選ばれるような商品です。
この商品以上の高性能な機種を探すほうが難しいため、「業務で使用する」「数十年は使い続ける」という方の選択肢になるでしょう。
ペンタブレットの性能として文句が無い代わりに、値段がすごい高いですね。趣味用途だけで使うには少し贅沢すぎる気もします・・・。
Wacom製液晶ペンタブレット
【Amazon.co.jp限定】ワコム 液タブ Wacom Cintiq 22 FHD ブラック アマゾンオリジナルデータ特典付き DTK2...
wacomが販売している初心者~中級者向けの液晶ペンタブレット「Wacom Cintiq」は、16インチモデルで価格は9万円~となっています。
初めてのペンタブレットでこの機種に手を出す方はいないと思いますが、ZBrushにも相性の良さそうな性能・サイズ感でもあります。
ちなみに「Wacom Cintiq」の上のグレートに「Wacom Cintiq Pro」が存在していますが、そちらの価格はさらに2倍ほど上り、20万円~となっています。ひぇ~
安くても高性能なペンタブレット XP-PEN
XPPen ペンタブ Bluetooth ワイヤレス接続 8x5インチ X3ペン 傾き検知 ペンタブレット 板タブ スマホ対応 ...
中華ペンタブレットで有名な「XP-PEN」の魅力は、やはり性能と比較したときの「安さ」にあります。
wacom Intuos pro同等の性能を持っていながらも1万円を切ってくるのは正直びっくりです。逆にどこかで手抜きされてるんじゃないかと不安になるレベル。
XPPen ペンタブ X3 Proペン ペンタブレット 16Kレベル筆圧検知 9x6インチ 左手デバイス付き ワイヤレス接続...
最上級モデルでも2万円程度で購入することができます。
「ペンタブレットといえばWacom一択」みたいなこだわりが無ければ、選択肢としては全然ありだと思います。
ただし、これまでにWacomのプロペンシリーズを愛用していた方が乗り換えると、”描き味”が違って違和感を覚えることもあるそうなので注意しましょう。
XPPen 液タブ 21.5インチ 液晶タブレット 大画面 X3 Proペン イラスト マンガ制作 windows macOS対応 Artis...
21インチの液晶ペンタブレットでもこの低価格を実現しています。付属するペンも「X3Proペン」なので、性能としても十分でしょう。
商品レビューでも大きな低評価は無く、システム的な不具合が少々報告されてるくらいで概ね好印象です。(ちなみにWacomでもこういった不具合は多々発生します。PCとの相性問題はどうしようもないです。)
デザインもオシャレな低価格ペンタブレット HUION
実は私が今使っている「Wacom intuos pro」 に乗り換える前に検討していたのが「HUION」のペンタブレットでした。
その理由が、ペンタブレットを買い替えするときに相談に乗ってもらったプロ原型師の方が「HUION」を使っていたからなんですよね。
最近ペンの品質が良くなってより安定したんだとか。
HUION 液タブ 液晶ペンタブレット Kamvas Pro 16(2.5K)15.8インチ QHD sRGB 145% 高い解像度と綺麗な発色...
HUIONといえばやはり「液晶ペンタブレット」のイメージが強いですね。デザインもごちゃごちゃしておらず、必要最低限のボタンのみという構成になっています。
液晶ペンタブレットで問題になりがちな「視差」も少ないみたいなので、入門用としての選択肢としてはピッタリではないでしょうか。
まとめ
気に入ったペンタブレットは見つけられたでしょうか?
この記事で紹介できていない商品もまだまだありますので、メーカーページを覗いてみたり、実店舗で実機に触れたりして、自分にあったお気に入りのペンタブレットを見つけてみてください!
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