こんにちは。柚P(@yzphouse)です。
戦車のプラモデルには、よく搭乗員のフィギュアが付属していることがありますよね。このフィギュアが作品の中に入ることで、人の動き、情報量、リアルさ、などが加わり情景に変化が生まれます。
しかし、実際に付属しているフィギュアは戦車のパーツと同じ成型色のみで作られているため、少し物足りなさも感じてしまいます。
というわけでこの記事では、10式戦車の搭乗員フィギュアを使って「リアル系フィギュアの塗装方法」について紹介していきます!
▼前回の記事

戦車プラモデルを塗装してみよう!タミヤ 陸上自衛隊 10式 戦車 を使って迷彩塗装の解説!
目次
フィギュアの組み立て

戦車プラモデルの作り方とは?タミヤ 陸上自衛隊 10式 戦車 を組み立ててみよう!
組み立てについては前々回の記事で詳しく紹介しています。
10式戦車に付属しているフィギュアは、頭、胴体、腕のパーツに別れていますね。
今回は塗装時の塗り分け作業を簡単にするため、胴体と頭は接着せずに組み立てています。
胴体の塗装
まずは胴体の塗装から進めます。
下地の色としてパーツ全体にブラックを塗装しておきます。
この上から、陸上自衛隊の戦闘服の基本色であるグリーンを塗装します。
影が落ちそうな段差に、あえて下地のブラックを残すように塗料を塗り重ねると、陰影がはっきり出た立体感を再現することができます。
使用している塗料は、実際の戦闘服の写真から調色した塗料を使用しています。
タミヤ10式戦車の組立説明書では【 XF-5グリーン:1+XF-57バフ:1 】の塗料が指定されています。
迷彩の書き込み
戦闘服特有の迷彩柄を書き込んでいきましょう。
ここからは非常に細かく時間のかかる作業が続くので頑張りましょう。
1/35スケールのフィギュアに合う迷彩が書けるよう、極細の面相筆を用意します。

プラモデル塗装で使える『面相筆』を紹介!愛用している11種類の筆を徹底比較してみた
まずはブラウンから。
組立説明書では【XF-64レッドブラウン】が指定色です。
服全体にランダムな模様を書いていきます。
実際の戦闘服の迷彩をよく観察しながら、同じように模様を真似ながらそれっぽく仕上げていきます。
続いてベージュを書き込んでいきます。
組立説明書では【XF-57バフ】が指定色です。
はじめに書き込んだブラウンの上に少し被るくらいの感じを意識するといい感じになります。
最後にダークグレーを塗装します。
組立説明書では【XF-63ジャーマングレー】が指定色です。
ダークグレーは一番面積の少ない迷彩模様なので入れすぎに注意です。
全体のバランスを見ながら調整しましょう。
迷彩の塗装が終わりました。
実際の戦闘服と比較すると迷彩模様のスケールが大きく感じるかもしれませんが、模型的な見栄えはそこまでかわらないので問題ありません。
ベルト・グローブ・ブーツの塗り分け
残っている付属品の塗り分けも行います。
使用するのは、迷彩塗装でも使用したものと同じ面相筆です。
適当に調色したベージュとグレーでベルトの塗装をします。
迷彩塗装で使用したダークグレーで、ブーツとグローブを塗装します。
これにて胴体の大まかな塗装は完了です。
頭部の塗装
キャラクターフレッシュ1色だけでベタ塗りしても、生きてる人間感をうまく出すことは難しいです。ですので、面相筆を使ったグラデーション塗装で立体感を演出していきましょう。
はじめに下地となる肌色を塗装します。
組立説明書では【XF-15フラットフレッシュ】が指定色です。
※この記事では瞳の塗装を先にするのを忘れており、シャドーを入れた後くらいから瞳を入れはじめますが、本当なら下地の肌色を塗装したあとに瞳の塗装をしたほうがいいです。
シャドーを入れる
次に影色となる塗料の調色をします。
肌色に赤系のブラウンを少量混ぜて、影に塗る塗料を作ります。
顔の塗装のように、少量しか使わない塗料をたくさん調色する必要があるときは、使い捨てができるペーパーパレットが便利です。
調色した塗料を影が落ちやすい箇所に塗っていきます。
ここでは
- あご下
- 鼻の側面・下
- ほうれい線
- 眉毛下
- 目の下
- おでこ
などを中心に影色をおいてみました。
かなり適当に塗ってもそれっぽく見えるのでざざっと塗ってみましょう。
ついでに塗り忘れていた目の白目も塗っておきました。
ベースの肌色と調色した影色の中間色を作って、色の境界線を少しずつぼかしていきます。
少しずつ立体感が出てきましたね。
ついでに、塗り忘れていた瞳も塗っておきました。三白眼をイメージして黒目を置くと、凛々しくカッコいい顔になります。
ハイライトを入れる
光が強く当たる箇所にハイライトをおきます。使用する塗料はベース色で使ったフラットフレッシュです。
ここでは
- 頬の頂点
- 鼻すじ
- おでこの頂点
- あごのてっぺん
などにハイライトとして明るい塗料をおきました。
唇の塗装
自分の顔を観察してみると分かると思いますが、唇は肌とは違い粘膜であるためメラニン細胞がなく赤色に見えます。
当たり前のことですが、これも人の顔をリアルに再現するためには重要なポイントです。
ベースフレッシュに少量の赤色を加えた唇の色を作り、面相筆で塗装します。
赤を濃くしすぎてしまうと、化粧の濃いオバサン感がでてくるので気をつけましょう。
毛の塗装
眉毛や髭も塗装で再現していきます。
塗料はブラックをそのまま使うのではなく、フラットフレッシュに少量のブラックを混ぜたライトベージュくらいの色が丁度いいです。
髭に使用する塗料は、少しだけ青色を足すと「青ひげ」を再現することもできます。
ウォッシングで凹凸を強調
薄めたエナメル塗料のブラウンを顔全体に塗って陰影を強調させましょう。
エナメル塗料が完全に乾燥したら肌色の塗装は完了です。
ヘルメットの塗装
最後は面相筆を使って、顔周辺の装備の塗り分けを行います。
ここで塗料のはみ出しをしてしまっても、はみ出した箇所に同じ色の肌色を塗ればリカバリーできます。
通信用のヘッドセットの側面の赤いマークも面相筆で書き込んでおきます。
色の数が増えるとフィギュアの情報量も増えるので、余裕があれば説明書には記載されてない細かい塗り分けにもチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
フィギュア塗装完了
全パーツの塗り分けが終わったら、パーツ全体に薄めたエナメル塗料のダークブラウンを塗りスミ入れをしてやります。
最後にパーツの保護と艶感の統一を兼ねた「つや消しのトップコート」を塗装してやりましょう。
これで10式戦車の付属フィギュアの塗装は終わりです。
次回は基本塗装まで終わった戦車にウェザリングをしていきます。

それでは。
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