こんにちは。柚P(@yzphouse)です。
ガンプラは色んな種類の「シール」が付属していますよね。
一般的にシールといえば、裏面に粘着性の糊が付いていて、台紙から剥がして貼りたい所へ貼り付ける。という簡単な物をイメージすると思います。ですが、ガンプラの中には、それ以外にも少し変わったシールがあります。
今回はそのガンプラでよく使われているシールの種類や、正しい使い方について紹介していこうと思います。
目次
シール貼りをする前に、用意しておくと便利な道具
始めに、シールを貼る作業をするにあたってあると便利な道具についてです。最悪これらの道具が無くてもなんとかなりますが、格段に作業がしやすくなるので是非用意しておきましょう。
まず、どんなシールを貼るにしても「ピンセット」が必ず必要です。
小さいシールを摘んだりする作業で必要になります。
シールは貼りでは出来るだけ、指の指紋や油を極力付けないように作業しなければいけません。そもそも、指は太すぎて小さいシールをうまく扱うことはできないと思いますので、ピンセットを使って貼っていきましょう。
特に「水転写デカール」を取り扱う場合は必ずピンセットを用意してください。
次に、ガンプラを作っている方なら大抵は持っている「デザインナイフ」ですね。
デザインナイフはシールのカットや、不必要な余白を除去するために使います。また、シール内部に空気が入ってしまった場合に穴を開けて空気の逃げ道を作ってあげるときにも使えます。
デザインナイフの種類については、プラモデル製作では必須!色んな種類の「デザインナイフ」の種類 まとめの記事で紹介しているので参考にしてみてください。
それ以外では、綿棒や爪楊枝を用意しとくと良いでしょう。日用品なのでどこの家庭にもあると思います。
シールを押さえるとき、細かい所は指だと難しいので綿棒や爪楊枝といった道具があれば便利に使えます。
MG(マスターグレード)クラス以上のガンプラによく付属している「ドライデカール」を貼り付ける場合はマスキングテープも用意してください。
ホームセンターで売っている適当なものでも大丈夫です。
セロハンテープでも代用できますが、粘着力が高すぎて扱いが難しかったり、せっかく塗装した部分の塗膜を剥がしてしまう可能性もあります。なので、ここではマスキングテープをオススメします。
ホイルシールとは
殆どのガンプラに付属しているシールの一つ。パーツの色分けでよく使用されます。
おそらく皆さんが一般的にシールとしてイメージするであろうものは、こちらの「ホイルシール」と呼ばれている表面がピカピカとした分厚いシールかと思います。
この”ホイル”というのは金属箔という意味で、金属箔のシールなのでホイルシールと呼びます。料理で使う”アルミホイル”はアルミの金属箔なのでアルミ ホイルという名前になっています。
このシールは、ガンプラの樹脂素材では表現できない色分け、メッキ部分や発光するようなカメラアイを再現するために貼り付けるシールです。
ガンプラに付属されているシールの中では一番厚みがあり「シールを貼っています感」が強いのが特徴です。このホイルシールは昔のガンプラから現在発売されているガンプラまで、幅広く付属しています。
ホイルシールの貼り方
まずは、貼りたいシールをピンセットを使って台紙から剥がします。
シールが取れにくい時は、台紙の端を軽く半分に折り曲げることで、台紙から簡単にシールを剥がすことができます。
こうすることで無理やり剥がしてシールが破損するのを防ぐことができます。この時、シールも一緒に折り曲げないように注意しましょう。
台紙から剥がしたシールをどこに貼るのか決めてから、パーツに軽く乗せるようにピンセットでシールを配置します。
この段階では完全に貼り付けていないので、貼る位置が少しズレてしまった場合は、ピンセットで軽くシールを剥がして微調節をおこないましょう。
決まった位置にシールを配置できたら、綿棒を使ってシールの上から内側の空気を抜くように中央から擦って定着させていきます。
空気を抜きながら強く押さえて圧着することによって、配置したシールをパーツにしっかりと貼り付けることができます。
綿棒がうまく届かない端や角などは、爪楊枝など先の細いもので擦って貼り付けていきましょう。
爪楊枝を使う場合は、強く擦りすぎてシールの表面に傷をつけないよう注意が必要です。
マーキングシールとは
透明なフィルムのシール。所属のマークや番号、注意書きなど種類は様々です。「マーキングシール」以外にも、「テトロンシール」という名前でも呼ばれていますね。
マーキングシールの貼り方
マーキングシールは通常のシール同様、台紙から粘着性の糊の付いたフィルムを剥がして貼り付けるタイプのシールです。
ホイルシールとは違い、シールに使われている素材は透明なフィルムとなっておいます。主にモビルスーツの機体番号や小隊名、注意書き、などを再現するために使うことが多いです。
試しとして、⑯番のシールを貼り付けていきます。
写真を見たら分かるように、赤色のマークの入ったシールの余白が四角くカットされているのが確認できますね。
この状態のままシールを剥がして貼り付けても全然問題ないのですが、そのまま貼ってしまうと余白部分が目立ってしまいシールを貼った感が出てあまり見栄えが良くないので、マーキングシールに少しだけ手を加えてから貼り付けていきましょう。
まずは台紙からシールを剥がす前にデザインナイフを使って不要な余白をカットしていきます。
このような感じで、シールの文字ギリギリでカットすると余白が目立たなくなります。
不要な余白をカットしたら、ピンセットを使ってシールを剥がして貼りたい位置にシールを軽く乗せるように配置します。
決まった位置にシールを配置したら、ズレないように綿棒の先で押さえつけながら貼り付けていきましょう。
綺麗に定着したら貼り付け完了です。
余白を切り取って貼り付けているのでシールを貼った感が殆どありません。
もし、シールとパーツの間に空気が噛んでしまった場合は、デザインナイフの先端でで小さい穴を空けて空気を逃してやりましょう。
水転写デカールとは
水転写デカールは、貼り付けにある程度の技術がいるのタイプのシールで上級者向けですね。
”水転写デカール”とは、デカール自体を水に浸すことで、台紙とシールを繋げている糊を溶かし、マークの印刷されたシールが台紙から離れて、そのシールをパーツに貼り付ける。というシールです。
ちなみに読み方は「すいてんしゃ」や「みずてんしゃ」のふたつがあります。模型メーカーは「みずてんしゃ」という呼び方をよく使うので、こっちが正式っぽいです。
このシールの呼び方は、「水転写デカール」以外にも、「デカール」と呼ばれていたり、「スライドマーク」という呼び方をする場合もあります。
水転写デカールは扱いが難しく、ガンプラにはあまり付属されていません。しかし、余白がなく文字部分のみが転写されるので綺麗な仕上がりになるので、沢山の上級者モデラーには愛されているシールの一つです。
ドライデカールに比べて、水転写デカールは位置決めがしやすく、マークソフターなどの溶剤で柔らかくも出来るので、凹凸のある部分や、曲面にも貼ることができるのも特徴です。
ちなみに写真の水転写デカールはバンダイからガンプラとは別で販売されている「ガンダムデカール」という商品です。値段は一枚500円程度です。
水転写デカールの貼り方については少し長くなったので別途記事を用意しました。
【ガンプラ初心者】もう失敗しない!「水転写デカール」の上手な貼り方とは?
ドライデカールとは
フィルムに印刷されたマークを、擦ってパーツに転写させるタイプのシール。
こちらも貼り付けにある程度の技術が必要です。この記事で紹介しているシールの中では一番難しいのではないかと思います。
ドライデカールは主に、ガンプラのMG(マスターグレード)のキットによく付属しているシールの一つです。
モビルスーツの機体番号や注意書きなど、大きいシールから小さいシールまで様々です。
余白が殆ど無いor余白が存在しない物もあり、マーク部分のみがパーツに転写される形で貼り付くので、シールと比べて厚みも無くとても綺麗な仕上がりになるのが特徴です。
しかし、悪いところもあります。ドライデカールを貼る方法はかなり特殊なので、一枚貼り付けるだけでも非常に手間がかかります。
それから、フィルムから転写するという方法で貼り付けるので、曲面や、凹凸の激しい部分に貼り付けることは出来ません。
万能選手ではありませんが、ドライデカールを貼るパーツを見定めて上手に使いこなしましょう。
ドライデカールの貼り方
まず貼りたいマークがある部分を切り離します。
ドライデカールには「裏と表」があり、裏側が粘着面になっているので、台紙をカットする時は粘着面がカッティングマットに接触しないようにして作業をしましょう。
切り離しが終わりました。
切り離したドライデカールの位置決めをしていきます。
この時、ドライデカールは糊面(裏面)が、パーツに触れるようにのせてください。
このままでは、ドライデカールが動いてしまうので、位置決めが終わったらマスキングテープで台紙を固定しておきます。
固定できたら、ドライデカールをパーツに転写させていきます。転写させるのには、硬い棒を使用してマーク部分を台紙の上から擦り付ける必要があります。
擦り付けるための棒は、太めのボールペンなんかがオススメですね。
先端が尖っている物より、ボールペンのように先端が丸い方が作業がしやすいですね。私が使用したのは、100円ショップで購入した「ネイル用ドットペン」です。
硬い棒でこすってデカールがパーツ側の表面に転写されたら、上の台紙をゆっくりを剥がしてみます。台紙を剥がして、マークだけがパーツに転写されていたら成功です。
台紙をいきなりベリッと剥がしてしまうと、デカールが千切れたり綺麗に転写されなかったりするので、ゆっくりと剥がしましょう。
もし、千切れてデカールの一部が台紙に残ってしまった場合は、再度位置決めをして先ほどと同様の作業をして千切れたデカールを綺麗に貼り付けて対応してみてください。
このようにドライデカールが綺麗に転写されてれば終わりです。
見て分かるように、この種類のデカールは余白が少なく厚みもないので、今回紹介したデカールの中では一番綺麗な仕上がりになります。
貼り付ける工程は面倒くさいですが、目立つ部分や大きいマーキングには映えるので、機会があれば是非ドライデカールの貼り方もマスターしてみてください。
まとめ
素組みモデラーでも、改造派のモデラーでも、「色の塗り分け」や「情報量を増やす」というのにシールを使うスキルは必須となってきます。
この記事があなたの模型製作のお役に立てれば幸いです。
それでは。