こんにちは。柚P(@yzphouse)です。
プラモデルの改造をするときは「パテ」という素材をよく使うことがあります。
そして一言に「パテ」といっても、様々な種類があり、使い方や特性が違いもあります。
プラモデルで主に使用されているパテには、
- ラッカーパテ
- エポキシパテパテ
- ポリエステルパテ
- 瞬間接着剤
があり、それぞれ使い方や特性も少しづつ違ってきます。
この記事では、こちらの4種類のパテを詳しく解説していこうと思います。
目次
ラッカーパテ

「ラッカーパテ」の種類を徹底比較!食い付きや乾燥時間の違いはあるのか?
ラッカーパテとは、タルクなどの顔料を揮発性の高い有機溶剤(シンナー)と混ぜてペースト状にしたパテです。
代表的なのはタミヤの「ベーシック ラッカーパテ」です。中身が銀色のペーストなので「銀パテ」とも呼ばれていますね。
低粘度のペースト状のパテなので、パーツの小さい隙間や、細かいキズを埋めるのに適しています。
樹脂を溶かして定着する性質をもっているので、プラモデル用途では最適なパテと言えるでしょう。逆に溶剤で溶けないような樹脂(ウレタンキャストのガレージキットなど)の相手には定着しないこともあるので注意も必要です。
ラッカーパテは有機溶剤が揮発することによって効果するタイプなので、厚盛りが苦手で乾燥後のヒケも大きいです。
ですので、パテを塗布するときの厚みは一度に【 0.5mm程度 】にとどめておきましょう。
そしてラッカーパテは有機溶剤を揮発させて固まるタイプなので乾燥時間も長いです。自然乾燥だと、夏は2~3日、冬は1週間~、は置いておかないと完全に乾燥してくれません。
長い時間待ちたくない場合は、ドライブース【ガンプラ工具】山善の食器乾燥機を使って自作の「ドライブース」を製作してみた。を併用すれば強制乾燥も可能です。
ラッカーパテが得意な箇所
- プラモデルのパーツ表面の小キズ埋め
- 合わせめ消しで発生した僅かな溝埋め
- 戦車やガンプラの改造で行う鋳造表現
- パーツ表面のヒケ処理
ラッカーパテは、プラスチックより柔らかく、切削性が非常に良いのでヒケ処理にも非常に重宝されています。
また、乾燥時間の遅さを利用して、穂先を短く切った筆を使ってパーツ表面にラッカーパテを叩いて塗り込む「鋳造表現」という技法でも使えます。
エポキシパテ

プラモデルで使える「エポキシパテ」の種類を徹底比較してみた。
エポキシパテ、省略して 「エポパテ 」という名前でも呼ばれているパテです。
名前の通り、エポキシ樹脂を主成分としたパテで、2剤を混合させて化学反応で硬化するという特徴を持っています。
硬化前のエポキシパテは油粘土のような柔軟性をもっています。
「爪楊枝」「ナイフ」「スパチュラ」等で形を整えることができるので、造形向きのパテとも言えます。
大きな盛り付けが得意なパテですので、新規パーツの製作から、肉抜き穴埋め作業など幅一シチュエーションで使いやすいです。逆にラッカーパテのように「薄い盛り付け」や「小さなキズ埋め」には適していません。
硬化時間は商品によって様々ですが、大体4~8時間くらいの物が多いです。
化学反応で固まるパテですので、硬化には気温が大きく関わってきます。早く固めたい時は室温を上げるなどすれば硬化促進を進めることもできます。逆に硬化反応を進めたくない場合は、混合させたエポパテを冷凍庫に入れておけば1~2日ほど柔らかい状態で保管することもできます。
ポリエステルパテ

プラモデルで使うポリエステルパテとは?種類や特徴を徹底比較してみた。
ポリエステルパテとは、ポリエステル樹脂が使われた「主剤」と「硬化剤」の2液を混合して硬化するタイプのペースト状のパテです。
省略して「ポリパテ」という名前でも呼ばれています。
ペースト状になっている「主剤」に、少量の「硬化剤」を混ぜ合わせることでパテの硬化が始まります。
化学反応で硬化するためパテが大きくヒケることはほぼありません。ですが、硬化時に何%かは体積が収縮するので、その点だけ注意が必要かもしれません。
ペースト状のパテなので、「大まかに盛ってから削る」という使い方をします。
「ラッカーパテ」を厚盛できるようにしたのが「ポリエステルパテ」というイメージが一番わかり易いかと思います。
硬化時間は早いものが多く、主剤と硬化剤を混ぜ合わせて20分でナイフで整形できる硬さになり、1時間も待てば紙やすりで表面を削れるくらいの硬さにもなります。
瞬間接着剤

接着剤や隙間埋めのパテとしても幅広く使える!模型で使えるオススメの「瞬間接着剤」の紹介!
実は「瞬間接着剤」もパテとして使えます。
といっても元は接着剤なので、「細かな形状が作れたり」「厚く盛りつける」なんて用途には向いていません。
瞬間接着剤は、ラッカーパテの代用みたいな使われ方が多いです。
瞬間接着剤はラッカーパテと比べ、「硬化スピードが早い」「時間差でヒケてこない」という点で優れています。
空気中の湿気と反応することで硬化する特性を持ち、さらに硬化促進剤を使えば強制的に硬化させることも可能です。
硬化促進剤については瞬間接着剤を使うなら持っておきたい硬化促進剤の種類と比較!の記事でいくつか紹介しています。
瞬間接着剤にもいくつか種類があります。
- 流し込みに適している低粘度なもの
- ゼリー状で盛り付けが得意なもの
- 着色されていて視認性の良いもの
- 柔らかく切削性に優れているもの
いくつか種類があるので、自分の作業用途にあったものを選んでみてください。
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