こんにちは。柚P(@yzphouse)です。
この記事ではフィギュアの原型を作るために便利な道具を紹介していきます。
人によっては使うマテリアル・工具など様々だと思うので自分にあったもの選んでみてください。
目次
フィギュアを作るための材料
まずはフィギュアの素材となる「パテ」についてです。
フィギュアの原型製作では、エポキシパテ、ポリエステルパテ、オーブン粘土、石粉粘土など色々な種類が使われています。
エポパテ(エポキシパテ)
エポパテは「2剤を1:1で混ぜて使用する粘着性のある粘土」というパテです。
フィギュア製作で私もメインで愛用しているパテの1つでもあります。
タミヤのエポキシパテ、ウェーブのエポキシパテ、クレオスのエポキシパテなどメーカーによっても効果時間や硬さ削りやすさが違ってきますので、色んな種類を使ってみて自分にあったものを探してみると良いでしょう。
エポパテの種類についてはプラモデルで使える「エポキシパテ」の種類を徹底比較してみた。の記事を御覧ください。
メリット
- 粘土状なので自由な形で造形できる
- 気泡が少なくできる
- パーツの強度が出せる
デメリット
- 硬化時間が遅いので作業性が悪い
- 毒性が強い
- 2剤を練るのが面倒くさい
ポリパテ(ポリエステルパテ)
ポリパテは、チューブから主剤を出して硬化剤を少量添加して硬化するというタイプのペースト状のパテです。
ペースト状のパテなので硬化後に「削り出し」でパーツの形状を整えていく感じになります。
ポリパテの種類についてはプラモデルで使える「ポリエステルパテ」の種類を徹底比較してみた。の記事を御覧ください。
メリット
- ペースト状なので複雑なパーツの形状にも馴染みやすい
- 効果時間が比較的早い(20~60分)
- 適度に柔らかいので加工性に優れる
- 徳用サイズを使えばコスパは高い
デメリット
- 気泡ができやすい
- 粉がすごく出る
- 臭いがきつい
- 若干だが硬化時に収縮がある(なかには低収縮タイプもある)
スカルピー
いわゆるオーブン粘土というもので、オーブンなどで熱を加えることで硬化するタイプの粘土です。
この粘土自体に粘着力はほとんど無く、スパチュラなんかを使用して形状を整えます。ある程度形を作ったらオーブンで熱を加え焼き固める、といった使い方をします。
ナイフで削ったりヤスリで整えたりせずに「粘土から一発で造形するのが好き」という方にはオススメのマテリアルです。
メリット
- 熱を加えなければ硬化しないので何度でも形を変えられる
- スカルピー自体に粘着力が殆ど無いのでスパチュラで造形しやすい
- 量の割に値段が安い
デメリット
- 1cm以上の厚盛が苦手
- 焼いたパテに対しての定着力はあまり無い
- 焼く時に有毒ガスが発生する(食品を扱うオーブンとは別のもので焼く必要がある)
- 硬化後も強度不足でパーツがよく折れる事がある
石粉粘土
石粉をベースとして作られた粘土です。
紙粘土だと紙が主原料ですが、石粉粘土は石粉が主原料となってます。
石粉粘土は扱いに少し癖があり、使う人を選ぶイメージがあります。ただ、石粉粘土を上手に使いこなしている人はフィギュア製作もとても上手な人が多い気がします。
ちなみに私は使いこなせませんでした。
メリット
- 切削性が良い
- 石粉粘土自体に粘着力が殆ど無いのでスパチュラで造形しやすい
- 値段がかなり安い
デメリット
- 厚盛が苦手
- 乾燥させることで固まるので硬化までに時間がかかる
- 表面処理が大変
アルミ線
フィギュアの素体製作で使用されるアルミ線です。100円ショップで購入できます。
鉄線や銅線でも素体製作で使えますが、金属自体が硬すぎて作業性が悪くなるのであまりオススメしません。
ワセリン(離型剤)
このワセリンは、パテ同士を剥離させるときに事前に塗っておく「離型剤」として使います。
リップクリームやメンタムなんかでも代用されてたりしますね。あれも主成分はワセリンだったりしますし。
ただしリップクリームよりも、薬局で普通の白色ワセリンを買ったほうが断然安いです。量も入ってるのでお得です。
サーフェイサー
ナイフやヤスリで加工して発生したパーツ表面の細かい傷を埋めるのに使用します。
パーツ形状の確認や原型の最終仕上げのときに使用しますね。
工具
先ほど紹介したパテ類の形状を整えるするために使用する工具です。
プラモデルの製作とは少し違い0からの造形になるので、使う工具は刃物系が多いです。
彫刻刀
フィギュアの原型パーツを削るのに使用する彫刻刀です。私はパワーグリップとBMCタガネをよく使っています。
詳しい彫刻刀についてはプラモデルの改造で使える!模型用の「タガネ」や「彫刻刀」を紹介する。の記事を参考にしください。
デザインナイフ
彫刻刀と同じくパーツを切削するのに使用します。デザインナイフです。
私は通常のデザインナイフ以外にも、超音波カッターも使ったりします。
超音波カッターは高周波で振動する刃でパーツを楽に切ることができる工具。パテを削るのにすごく便利です。値段めっちゃ高いけど。
リューター
モーターツールも1つ持っておくと便利でしょう。
穴を開けたり、パーツの表面を掘ったりするのに使います。
取り付けるビットはダイヤモンドビットとかではなく、カッター系のビットがオススメ。
ヤスリ類
ナイフや彫刻刀で荒削りした表面を整えたりするのに使用するヤスリです。
形状を大きく変化させたい時は、80番や120番の粗目のヤスリを使うのがおすすめです。
それ以外だと「わほいサンダー」や「特殊形状ダイヤモンドヤスリ」といった普通のプラモデルでは使わないようなヤスリも用意しておくといざというときに便利です。
わほいサンダーについてはフィギュアのガレージキットを作るなら1つは持っておきたい工具!「わほいサンダー」が表面処理でめっちゃ便利だった。の記事を御覧ください。
特殊形状ダイヤモンドヤスリについてはプラモデルで使える!サンドペーパーから金属ヤスリまで。ヤスリの種類を徹底解説!の記事を御覧ください。
私はもっぱらプロクソンの電動工具「ペンサンダー」ばかり使ってますが。これがあればヤスリがけがめっちゃ楽になります。オススメ。
スパチュラ
スパチュラなんて難しい名前で呼ばれてますが、ふつうの金属ヘラです。
エポパテ、スカルピー、石粉粘土をつかうときに持っておくと便利でしょう。ポリパテだったらスパチュラはほぼ使わないかな?
私はエポパテでフィギュア原型を作っていますが、このスパチュラは彫刻刀やナイフと同じくらいの頻度で使う重要な道具の1つです。
原型製作以外でも、複製するときの粘土埋めでも便利に使えるので数種類持っておいて損はないでしょう。
なんか厚みを測る工具
この工具を見たこと無い方も多いかと思います。スライディングゲージという名前の工具らしいです。
先端の輪っかみたいな部分が開いて、開いた部分にパーツを挟み込むことでピンポイントで厚みを計測できる工具です。
詳しい使い方についてはゴッドハンドさんのHPで紹介されているのでそちらを御覧になってもらったほうが早いかと(丸投げ
で、なんでパーツの厚みを測る必要があるのか?というところなんですが、これは後に原型を複製するという理由からですね。
複製する予定のない方には関係のない話にはなりますが、複製するにあたって「パーツの厚み」というのが非常に重要になってくるわけでして。複製する場合はパーツの厚みが薄くなりすぎないように作る必要があります。私は0.7mm以上の厚みになるように意識して作ってます。
この工具を持っていれば、薄いパーツの厚みを確実に測ることができます。
まとめ
これ以外にも使う道具はたくさんありますが、主に使うのはこんなところでしょうか。
あとは、瞬間接着剤、ニッパー、鉛筆、スケール、なんかも持っておくと便利でしょう。