こんにちは。柚P(@yzphouse)です。
ガンプラには、パーツの整形の都合上どうしても「肉抜き穴」が発生してしまってるパーツがあったりしますよね。皆さんは、そんな「肉抜き穴」をどういやって処理していますか?
人によって色々な方法を使って処理していると思います。というわけで、この記事では私がよくやっている「肉抜き穴の処理」についていくつか紹介していきたいとおもいます。
目次
そもそも肉抜き穴とは?
「肉抜き穴」というのはパーツの裏側なんかにある穴や凹みのことです。
プラモデルに使われているプラスチックの性質上、分厚いパーツは作れない(分厚いと樹脂がヒケて形状不良に繋がる)ので、分厚いパーツを作るときは裏側をえぐったような「肉抜き穴」を設けることによって、厚みのあるパーツが作られたりしてます。
場合によっては、肉抜き穴が表に出ていて目立つところにあったりもしますので、パテやプラ板を使って埋めて見栄えをよくする工作をしてやりましょう。
肉抜き穴を埋める方法
肉抜き穴を埋める方法は色々あると思いますが、今回は「パテを使う方法」と「プラ板を使う方法」の2種類を紹介したいと思います。
今回の記事で埋めるパーツは「HG1/144陸戦型ジム」のスカート部分です。フロント、サイド、リア、の3箇所を違う方法で埋めていきます。
パテを使って肉抜き穴を埋める
まずはじめは「パテ」を使った方法です。個人的にはこのやり方が一番楽だと思ってます。
使用するパテは「エポキシパテ」です。
私はタミヤのエポキシパテ(速乾)が、適度に固く粘りもあり好きです。
それ以外のエポキシパテの種類についてはコチラの記事「プラモデルで使える「エポキシパテ」の種類を徹底比較してみた。」を参考にしてみてください。
エポキシパテが用意できたらパーツの肉抜き穴を埋めていきましょう。
まず、パーツの肉抜き穴から若干はみ出るくらいの量のパテを盛り付けます。多少のはみ出し部分は後で削るので大丈夫です。
パテが硬化したら、デザインナイフやヤスリを使って平面に整えてやりましょう。
このとき使うヤスリは、平面が出しすい「平面の金属ヤスリ」や「当て木に貼り付けた紙やすり」を使いましょう。
これで肉抜き穴の処理の基本は終了です。
ただし、パテで埋めたままだと表面ものっぺりしていて少し寂しいので、少しだけスジボリをして情報量を増やしてあげましょう。
パテで埋めた部分に鉛筆でスジボリをするラインを下書きしてやります。
下書きしたラインをスジボリしていきます。主に使用したのはBMCタガネです。
スジボリの詳しい方法については「ガンプラを改造しよう!タガネや針を使用した「スジボリ」を入れる方法を徹底解説!」の記事を参考にしてみてください。
これで肉抜き穴のあったアーマーの裏側もそれっぽく処理することができました。
パテとワセリンを使って肉抜き穴を埋める
続いて「パテ」に加えて、さらに「ワセリン」も使った肉抜き穴を埋める方法です。
まず、肉抜き穴にパテを盛り付ける前にワセリンを薄く塗り込みます。
使用したのは薬局やドラッグストアで購入できる「白色ワセリン」ですね。
プラモデルだけで使うなら、一番小さい50gのサイズでも十分です。一生かかっても使い切れない量があります。
ワセリンを塗り込んだ後は、先程と同じようにエポキシパテを肉抜き穴に盛り付けます。
ある程度パテが硬化したらナイフで荒削りしていきます。
タミヤのエポキシパテを使ったことある方なら知ってると思いますが、このパテは完全硬化させてしまうとかなり固くなってナイフでも削りにくいんですよね。なので私は、エポキシパテは2剤を混ぜ込んてから2時間くらいが経過した「半硬化」の柔らい状態で削り始めたりします。
パテが完全に硬化したら、パーツとパテを取り外してやります。
パーツとパテの間に塗り込んだ「ワセリン」が離型剤の効果をしてくれてるので剥がれやすくなってると思います。
パテが外れにくいときは、パーツが破損しない程度にこじってみたり(製氷皿から氷を外すみたいな)とか、パテの隙間にナイフを差し込んでみるとかしてみてください。
パテが外れたら表面をヤスリで整えてやりましょう。パテ単体で整形できるのでパーツの凹凸も無くとても簡単です。
そして先程と同じように「スジボリ」をして情報量を追加してやりましょう。
これで完成ですね。
事前にワセリンを塗るのは少し面倒くさいと思いますが、この方法で肉抜き穴の処理をすると、
- パーツとパテの合わせ目のラインもスジボリとして活かしやすい
- パーツとパテが取り外せるので、パテの整形が楽にできる
- パテが外せるので失敗したときのやり直しができる
というメリットもあったりします。
プラ板を使って肉抜き穴を埋める
最後にプラ板を使用した肉抜き穴を埋める方法ですね。
このような、浅くて面積の大きい「リアスカート」の肉抜き穴には、プラ板を使えば効率的に埋めることが出来ます。
はじめに肉抜き穴の形に合わせてプラ板をカットしていくのですが、このリアスカートはかなり複雑な形をしていて一発で切り抜くのは難しいですよね。
なので、いきなりプラ板を切る前に「マスキングテープ」を使用して肉抜き穴の形状をトレースしておきましょう。
マスキングテープを肉抜き穴に貼り付けてアウトラインをカットます。
このマスキングテープを基準にプラ板切り抜いていきます。
気持ち大きめにカットしてから、細かい部分を現物合わせて修正していくとうまくいきやすいです。
肉抜き穴とピッタリのサイズでカットできました。
次に、このプラ板を基準にして同じ形状のものを更に3枚作っていきます。
同じ形状のプラ板を量産する方法は簡単です。
まずは同じ厚みのプラ板を重ねて、ハイスピード系の接着強度の低い瞬間接着剤で仮止めします。
仮止めではウェーブの流し込み瞬間接着剤とかがオススメですね。
仮止めしたあとは、一番上に接着した基準となるプラ板と同じ形になるように下に重ねたプラ板を切りそろえます。
プラ板の側面はヤスリなどで整えてやりましょう。
切り揃えれたら、最後に側面の接着面にナイフを差し込んでプラ板を1枚ずつ切り離していきます。
これで同じサイズのプラ板が4枚できました。
これらをベースに使って肉抜き穴を塞ぐフタを作っていきます。
フタは2枚1組で作っていきましょう。まず上側の加工から。
トラスっぽいディティールを作りたいので、それっぽい下書きをします。
中をナイフで適当に切り抜きまして
金属ヤスリで側面を整えたら
これでパーツの完成です。
ちなみに、2枚目のプラ板には簡単なスジボリを追加しておきました。
この2枚を接着すれば肉抜き穴を埋めるパーツの完成です。
線対称のパーツなので、左側も同じように作ったら完成です。
まとめ
こんな感じですべての肉抜き穴の処理ができました。
装甲裏もパテやプラ板で綺麗に処理してやれば、隙がなく完成度の高い作品に一歩近づくのではないでしょうか。
これ以外にも、肉抜き穴の処理のやり方は色々とありますので、今回紹介したやり方を自分でアレンジして自己流でやってみるのもいいかもしれませんね。
それでは。