プラモデルのメッキパーツ処理『メッキの剥がし方』を徹底解説!話題の商品を使えばメッキ落としが超簡単にできちゃう!?

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  • 柚P

 

こんにちは。柚P(@yzphouse)です。

あなたは「メッキパーツのメッキの剥がし方」をご存知でしょうか。

メッキパーツとは、プラスチックのパーツにアルミなどの金属を蒸着させたものです。塗料では再現できない「金属感」や「光沢感」「高級感」が特徴のパーツですよね。

しかし、プラモデルを塗装して製作する人にとっては、メッキが邪魔になってしまう場合もあるんです。

というわけでこの記事では、メッキ処理されたパーツの「メッキ落とし」について詳しく解説していこうかと思います。

一番簡単なメッキパーツの「メッキ落とし」の方法とは?

とりあえず、メッキについての詳しい話は後にして、現段階で一番簡単にできる「メッキの落とし方」について先に紹介します。

ハセガワから販売されている「模型用メッキはがし剤」を使うことで簡単にメッキを剥がすことが出来ます。

このメッキ剥がし剤にメッキパーツを1~2日漬け込むことにより、「クリアー層」「メッキ層」「クリアーコーティング層」のすべてを1つの工程で落とすことが出来るので非常に便利です。

昔ながらのメッキ剥がしの方法を紹介

せっかくなので「昔ながらのメッキ剥がし」の方法についても紹介していきます。ハセガワのメッキ落としを使用した方法とは異なり、少しだけ手間が増えます。

これは模型用のメッキ剥がし剤が、存在しなかった時代からある方法ですね。

ちなみに、わざわざうちのブログで紹介しなくても他を調べたらもっと詳しく解説してくれているサイトがたくさんあります。

メッキ剥がしの検証で使うプラモデルはこちら。HGの百式です。ガンプラですね。

全身のボディが金色で有名なモビルスーツです。プラモデルでも金色を再現するため大量のメッキパーツが使われています。

このメッキを剥がしていくわけですが、その前に「メッキパーツがどのように作られているのか」について少し解説しましょう。

メッキパーツはこのように「3層のコーティング」によってつくられています。

一番上から、「クリアーイエロー層」「メッキ層」「クリアー層」の順に塗装されているという感じです。

ちなみに、最近は金型技術も向上しているので「クリアー層(光沢出し)」がされてないキットもあるようです。

この塗装を上から順番に落としていくというのが、今回のメッキ落としの方法となります。

クリアーイエロー層を落とす

メッキパーツがシルバー以外の色が付いていた場合、それはメッキ層の上からクリアー塗料で塗装してあります

このパーツの金色も、シルバーのメッキの上からクリアーイエローで塗装して金色に仕上げてあります。

上からクリアーが塗装されているかは、「ラッカー系薄め液を含ませた綿棒で擦ってみる」という方法で確かめられます。

擦って色が落ちればクリアー塗料で塗装されているというわけです。

百式のパーツはすべてゴールドなので、メッキを落とす前に「クリアーイエロー層」を取り除く必要があります。

ここで使用するのは「ラッカー系薄め液」です。

今回はガイアカラーの薄め液を使いました。(ガイアカラーの薄め液は少しプラを溶かすので、個人的にはクレオスの薄め液がオススメ)

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適当な容器の中にメッキパーツを入れて、薄め液に漬けます。

一番上のクリアー層は非常に薄い塗膜なので、数秒で綺麗に落ちます。

クリアーイエローが落ちたら風通しのいい場所で、パーツを完全に乾燥させましょう。

パーツが完全なシルバーになったら、次はメッキを落としていきます。

メッキ層を落とす

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メッキ層を剥がすのには「ハイター」を使います。

アルカリ性の薬剤を使ってアルミ蒸着メッキを落としていきます。

ハイターの原液は濃いめのアルカリ性なので、水で2倍~3倍に薄めてもメッキ落としに使うことが出来ます。

あと、ハイターの原液は素手で触らないようにしましょうね。アルカリ性なので皮膚が溶けて手が荒れます。

ハイターを薄めた液にメッキパーツを漬け込みます。

この作業は漂白剤の匂いがキツイので風通しのいいところでしましょう。

数分でメッキ(アルミ)が溶けてきます。

塩素系漂白剤の強アルカリ性で、パーツ表面のアルミメッキが溶解していきます。

1時間も経たないうちにメッキが溶けました。

最後はパーツを水道水で綺麗に洗い流します。

水が完全に乾くまで再度乾燥させましょう。

クリアー層(光沢出し)を落とす

いよいよ最後の工程です。

メッキパーツの中には、アルミ蒸着メッキの光沢感を増すために「クリアー塗装」がされていることがあります。この写真から「うすい黄色がかった塗料」がパーツに塗装されているのが分かりますでしょうか?

最近のガンプラは金型自体を磨いてパーツに光沢を出す「グロスインジェクション」という技術もあるため、下地のクリアー層は無いことが多いです。

しかし、スケールモデルのメッキパーツでは未だにあったりもするので、自分の処理しているパーツにクリアー層があるのかをよく観察してから作業してみましょう。

最後の「クリアー層」も、1層目のクリアーイエローで使用した「ラッカー系薄め液」に漬け込むことで落とすことが出来ます。

しかし、最後に塗装されているクリアー層は、ラッカー系うすめ液では溶け出さないタイプの塗料なので、数時間ほど漬け込んでおく必要があります。

数時間漬け込むと、パーツが脱皮したみたいな薄い膜が出てきます。これが剥がれたクリアー層ですね。

この剥がれ方からして、最後に塗装されていたクリアー層は「ウレタン系の塗料」なんですかね?

最後は、薄い膜を歯ブラシなどを使って綺麗に除去して終わりです。

メッキ落とし作業終了

これで全パーツのメッキが落とし終わりました。で、思ったこと。

この作業すごく面倒くさい!!

すべての工程で『シンナー漬け込み→乾燥→ハイター漬け込み→乾燥→シンナー漬け込み→クリアーの膜除去→乾燥』があります。

この作業をするくらいなら、ハセガワの「メッキ落とし剤」に漬け込んで、その間に他の作業を進めておくほうが効率良さそうですしね・・・

というわけで、今回はメッキ落としのやり方についての紹介でした。

それでは。