こんにちは。柚P(@yzphouse)です。
夏も終わりに近づき、朝夕の暑さもだいぶ落ち着いてきた今日このごろですが皆さまいかがお過ごしでしょうか?
夏祭りとか、花火大会とか、夏休みにかこつけたイベントは行かれましたか?ちなみに私はどちらも行ってません!
さてさて、今回はそんな「夏祭り」っぽい記事を書いてみようかと思います。
目次
カタヌキとは?
もしかしたらカタヌキを知らない人がいるかもしれないので一応説明しときますね。
「カタヌキ」というのは、砂糖で作られた板の模様を、押しピンや釘といった針を使って綺麗に型から抜くという遊び。
夏祭りをはじめ、いろんなお祭りの出店とかでよく見かけますよね!最近はまだやってるお店あるのかわかりませんが・・・ちなみに私が小学生くらいの時はまだありました。
カタヌキのルールは多分どこも同じような感じだと思います。1枚100円で挑戦でき、カタヌキが成功したら形状の難しさに合わせて何倍かのお金が帰ってくるというギャンブルのようなシステムです。
子供ながらに一生懸命チャレンジしたのを今でも覚えています・・・。
そんな私も、今ではもうお酒も飲めるしエッチな本だって買えちゃう年齢。もうあの頃には戻れない。
しかし!!
大人になった今だからこそ、子供の頃には出来なかったことも出来るようになっているというもの!!今ならどんなに難しいカタヌキだって大人パワーで楽々クリアできるでしょう。
大人の”本気”見せてやりますよ。
まずは敵を知れ!
カタヌキに挑戦する前に、敵の情報をチェックしておきましょう。
原材料
- 澱粉(デンプン)
- 砂糖
- ゼラチン
- 寒梅粉
- 香料
- 着色料
食べてみた感じ、デンプンと砂糖ですね。あんまり美味しくないです・・・。
かなり硬く、粘りも無い素材なのですぐに割れます。
厚み
溝部分とそうでない部分の厚みを知りたかったので、溝の深さまでベルトサンダーで表面を削ってみました。
溝の厚みは0.4mmほどでした。意外と薄いですね。
それ以外は1.2mmほど。溝部の厚みの約3倍あります。
とりあえずカタヌキにチャレンジ!
まずはお手並み拝見ということで、「まち針」と「釘」というノーマルアイテムで挑戦です。
ノーマルアイテムといえど、私は模型誌でライターもやっているプロモデラー、手先の器用さにはそれなりに自身があります!
あっ
秒殺です。
このウサギなかなかやりますねぇ。てか人間にクリア出来る難易度じゃないでしょこれ。クソゲーか?
次に戦う時はもっと慎重にいきましょう。
シンワ ケガキ針でチャレンジ
ここからは私も本気です。
模型製作でいつも使っているスジボリツール「シンワけがき針」を武器に戦います。
カタヌキは用意された道具以外使ったらダメって?うるせー!!!
シンワのけがき針は、先程のまち針や釘とは違い、金属相手でも負けない「超硬の針」が使われているニードルです。砂糖相手なら楽勝でしょう。
硬い針なので軸がブレることもなく順調に掘り進められます。これはいける・・・。
と、思った矢先、ひょうたんの真ん中が折れちゃいました・・・。結構いいところまでいってたんですけどね~。
続けて何度か挑戦してみましたが、掘り進めていくと針のテーパー部分が側面に余計な力がかかっちゃって割れやすくなるみたいです。針という形状自体に敗因があったみたいです。
デザインナイフでチャレンジ!
針がダメだったので、次はナイフで切る作戦に出ます。
プラモデル製作で一番使っているであろう道具の1つなので、扱いにはかなりの自信があります。
作戦はこうです、端から細かく刻んでいき、できるだけ本体に力がかからないように少しずつ切り崩していきます。
順調に切り崩してここまで来ました。この作戦わりいけるぞ?
残りは一番の鬼門のくびれ部分です。
だ め で し た 。
このレベルまで細くなってくると、刃を置く力だけで崩壊してしまいます。これはもうどうしようもない・・・。
カタヌキ、意外と難しいぞ・・・?
BMCタガネでチャレンジ!
ガンプラモデラーにはおなじみのBMCタガネでの挑戦です。
タガネ形状なので深く掘り進めても、けがき針で起こった「側面にかかる余計な力」が起きないはずです。期待できます。
プラモデルにスジボリするのと同じ感覚て、軽い力でカリカリと掘り進めていきます。
案外かんたんに掘れますねこれ・・・
あ。
綺麗に抜けました!!
やはり、けがき針とは違い外側に掛かる力が無いので、掘っている最中に崩壊するというリスクが少ないのでしょうか。
BMCタガネこれはいいものだ。
超硬スクレーパーでチャレンジ!
続いてファンテックの超硬スクレーパーです。BMCタガネと同じようにダングステンカーバイトで作られた三角形の針です。
超硬スクレーパーの本来の使い方は、側面のエッジ部分で「カンナがけ」をして使うのですが、今回だけは針のようにして使います。
この使い方は先端が折れるかもしれないのでオススメはしません、真似しないでね。
そんなこんな言ってたらできちゃいました。
超硬スクレーパーの意外な一面でしたね、スジボリ系も案外いけるんじゃんお前・・・。
エッチングノコでチャレンジ!
成功率も上ってきたので調子乗ってきました!
続いてエッチングノコでチャレンジです。メイン武器となるのは雲母堂のライナーソーです。
さすがエッチングノコといいますが、安定して深い溝を掘ることが出来ます。
ただ、曲線や長さの短い溝は苦手。
こちらも惜しいところまで行けたんですが、どうしてもくびれ部分のカーブにうまく刃が入らずに失敗・・・。
他の道具と使い分けができれば、エッチングノコも十分戦える武器と言えるでしょう。直線のカットのしやすさはコイツがナンバーワンでしたね。
ピンバイスでチャレンジ!
ミニ四駆ユーザーにはおなじみであろう技法、肉抜き技法で型から抜ききってやります!
方法は簡単で、溝部分にドリルでたくさん穴を開けていって型から切り離しやすくしてやります。
突然ですがここで、電動工具の登場です。手で穴あけるの面倒くさくって・・・。
リューターを使って全周に一気に穴を開けていきます。
ここまでくればほぼ勝ちですね。
残った部分をドリルで小さくしていって、最後は手でパキッと外しました。
電動工具さえあれば、この程度の難しさのカタヌキなら誰でも数分以内でクリアできるでしょう。
ダイヤモンドディスクでチャレンジ
電動工具解禁しちゃったので、引き続きビットを交換して色々とやっちゃいましょう。
次はプラでも金属でも何でもカットできちゃうダイヤモンドディスクです!砂糖なんて一瞬で粉になるレベルでしょこれ!
案の定、刃を当てたら砕け散りました!!!!
カタヌキにかかる力と振動がすごいみたいで、ちょっと変に刃があたっちゃうと割ます。
ダイヤモンドビットでチャレンジ!
振動がすごいなら、芯がしっかり出たダイヤモンドビットならどうや!!
これは順調に削れますね。熱で溶けた砂糖がビットに絡まるので注意は必要ですが・・・。
ここまでは綺麗に削り取ることができました!いけそう!
しかし、細いくびれ部分に差し掛かった瞬間崩壊してダメでした・・・。この大きさでもある程度の力と振動が加わってるんですね。
リューター系の回転工具でカタヌキは難しいかもしれませんね。
超音波カッターでチャレンジ!
最終兵器の登場です。
超音波振動で震えるブレードにより、負荷を掛けず対象物を簡単に切ることが出来るチートアイテムの、「本多電子 超音波カッター」です。
使ってみた感想ですが、「切る」というよりは「溶かす」「崩壊させる」というイメージのほうが近いです。
刃で撫でた部分が超音波振動により粉状になって削れていきます。そして摩擦熱によりカタヌキの砂糖も溶けます。
溶けて粉になったものが付着して少し見栄えは悪いですが、無事に成功しました。
いままで使った道具の中では一番簡単にカタヌキができますねこれは。難しい形でもサクサク成功させることが出来ます。
飛行機も5分くらいで出来ました。
フチの最終仕上げ
お店によっては綺麗にカタヌキされてないと「もっと綺麗に抜けてないとダメ!お金あげない!プンプン」なんて言われて、相手にしてもらえないことがあると耳にします。
今回はそんなお店への対処法もご紹介しちゃいます!
私も愛用している、魚地球印の「精密ヤスリ12本セット」を使えば、どんな形状のカタヌキだって綺麗に整形することが出来ます。
値段も7000円近いですが、この記事を見た後にカタヌキに挑戦すれば賞金がたくさんもらえて回収できると思うので大した出費にはならないでしょう。
精密ヤスリで整えたものがこちら。ここまで綺麗にエッジが出ていれば、お店の人に文句は言われないでしょう。
番外編
正規のカタヌキの攻略方法とは違う形で挑戦してみたやつ。
エッチングベンダーでチャレンジ
エッチングパーツを曲げるためのペンチですね、コイツを使って任意のラインを割っていくという作戦です。
にぎって、
パキッと。
力が掛かってほしくない細い部分は、エッチングベンダーで挟んでやり、折れないように補強しておきます。
パキッと。細い部分を残して綺麗に割れました。
そんな調子で上部分もパキれば完成です。30秒くらいで出来ました。カタヌキならぬカタワリです。
溝部分を削り取ってしまえば勝ちでは?
「裏側から溝部分の厚み0.4mmを削り落としてしまえばカタヌキが成功するのでは?」という頭の悪い方法を思いついたのでチャレンジしてみます。使うのはベルトサンダーさんです。
私の使っているやつは、グラインダーに後付け出来るタイプのベルトサンダーで、既にグラインダーをお持ちの方は簡単に導入できるというアイテム。
こいつで裏側から慎重に肉を削ぎ落としていきます。
ある程度削り込んでいくと表側の溝が出てきました!
下側の肉も削り取って無事に成功です。
裏側を0.4mmほど削り取っているので、完成したカタヌキも薄っぺらくなっちゃいました。
でもこれ本当にカタヌキって言っていいのか・・・?
おわり
ここまで読んでくださりありがとうございました。くだらない記事でしたが楽しんでいただけたでしょうか。
今回の検証で「大人パワーを使ってもカタヌキは難しい」ということが身にしみてわかりましたね。
皆さんも、今後もしカタヌキに挑戦する機会があれば、ぜひとも超音波カッターを準備して挑戦してみてください。連続で成功させてカタヌキ屋を破産させてやりましょう。
※この記事の内容はすべてジョークです。出店でカタヌキをするときは、お店のルールに従って楽しんでくださいね。
それでは。