こんにちは。柚P(@yzphouse)です。
この記事では、バンダイから発売されている「MG 1/100 MS-06F/J ザクII」を使用して、ガンプラ改造にチャレンジしていきます。
今回は、ジオンのモビルスーツでよく使われている「動力パイプ」のディティールアップについて、詳しく紹介していきたいと思います。
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目次
動力パイプのディティールアップ
動力パイプのディティールアップにも、いくつか方法があります。
- キット付属のパーツを使用する
- 市販のディティールアップパーツを使用する
- 市販のメタルパーツを使用する
- プラパイプから自作する
それでは順番に解説していきます。
キット付属のパーツを使用する
キット付属のパーツをそのまま使います。今回紹介する中で最も簡単で、お金のかからない方法ですね。
ていうか、キットパーツを使うので「ディティールアップ」と呼んでいいのか・・・?
キットに付属している動力パイプのパーツを切り出してみました。
ゲート跡がしっかり残っていますので、1つづつ丁寧に処理していきたいとことですね。
こちらは上から見たパーツ。若干中心がズレています。
C面にも段差ができていてなんだか変です。ここまでひどいと無加工で使うのは少し気が引けます。
動力パイプの表面処理の方法
それでは、先程確認できた「ゲート跡」「ズレたパーティングライン」を1つ1つ丁寧に処理していきましょう。
とはいえ、この動力パイプの表面処理を手作業でやるのは少々大変です。なので今回はこのような道具を準備しました。
▲3mmのプラ棒と取り付けたリューター
なぜ3mmのプラ棒なのかというと、キット付属の動力パイプの内径が3mmくらいだったからですね。ちょうどよくパーツが差し込めるサイズです。
このプラ棒に動力パイプを差し込みまして、リューターを回転させます。
パーツを回転させながら、320番程度の粗目のヤスリを当ててやり、ゲート跡、歪んだC面を修正してやります。
この方法なら、1パーツの処理に1分もかからず簡単にゲート処理と表面処理ができます。
これでキット付属の動力パイプの処理ができました。
市販のディティールアップパーツを使う
続いて、市販のディティールアップパーツを使う方法です。バンダイから公式に「MSパイプ」という商品が発売されていたりもします。
このアフターパーツは「キット付属の動力パイプでは満足出来ない!」「動力パイプを新規で取り付けたい!」という場合に役に立つでしょう。
ただし、こちらもプラパーツなので綺麗に作ろうとするとゲート処理などの工程が必要になってきます。
楽に済ませたい場合は、先ほど紹介した「リューターに接続してヤスリをかける」という方法をとってみるといいかもですね。
バンダイの市販パーツ以外にも、コトブキヤから「モビルパイプ」というパーツが出てたりもしています。
モビルパイプは、最小で2.5mmというサイズも含まれているので、1/144スケールのガンプラなんかでも使いやすい仕様になってます。
メタルパーツを使用する
プラパーツ以外にも、メタルパーツの動力パイプもあったりします。写真のものは、アドラーズネストの「アーマーカラーⅣ Lサイズ」という商品です。
アーマーカラーにもバリエーションがいくつかあるようです。
- アーマーカラーⅡ(アルミ製のシンプルなやつ)
- アーマーカラーⅢ(真鍮製のシンプルなやつ)
- アーマーカラーⅣ(真鍮製で側面にディティールがはいったやつ)
- アーマーカラーⅤ(C面が特殊な段落ち加工されたやつ)
サイズはS(外径3mm)、M(外径4mm)、L(外径5mm)の三種類あります。普通の1/100スケールのガンプラなら、この3種類から丁度いいサイズが見つけられるでしょう。
「アーマーカラー」の入手方法ですが、少しマニアックな模型店でないと取り扱っていない事が多いので、不安な方はアドラーズネスト公式通販サイトを使うことをオススメします。
あとヨドコムでも取り扱っているので、そっちでも買えるね。
使い方は簡単で「アーマーカラー対応スプリング」に「アーマカラー」を通すだけです。
金属製のパーツなのでゲート処理やパーティングライン処理をする必要もありません。
キットパーツとの比較です。
アーマーカラーのほうは側面にディテールも入っており、プラパーツよりもシャープな造形なので、より引き締まって見えますね。
パーツ単体で比べてもこの通り。圧倒的に解像度が違います。
と、ここまでメタルパーツの良いとこばかり書いてきましたが、やはり悪いところもあります。
値段が高い
メタルパーツなんで当たり前ですね。
例として「アーマーカラーⅣ」を、MGザクⅡで使う量を購入するといくらになるのかを計算してみましょう。
- アーマーカラーⅣ Lサイズ(¥1200) ×2
- アーマーカラーⅣ Mサイズ(¥1200) ×1
- アーマーカラー用スプリング Lサイズ(¥400) ×1
- アーマーカラー用スプリング Mサイズ(¥400) ×1
合計で4400円です。
動力パイプだけでザクⅡがもう1体買えちゃいます。
塗装が難しい
アーマーカラーはメタルパーツなので、プラモデルのようには簡単に塗装が出来ません。
普通の塗料を塗る前に、金属専用の下地材「メタルプライマー」というのを塗装する必要があります。
この一手間が意外と面倒だったりするんですよね。
ハイキューパーツのメタルパイプ
アドラーズネストのメタルパイプ以外にも、ハイキューパーツが販売している動力パイプもあります。
今回はアドラーズネストのアーマーカラーを購入したので写真はありませんが、紹介だけでも。
こちら、ハイキューパーツは販売している「パワーパイプ5mm」です。
この動力パイプは、パーツ同士が重なり合うことで、内部のスプリングを隠すような形状になっているのが特徴です。
他にもいくつか種類があるので、興味があるかたはハイキューパーツ公式通販サイトで探してみてください。
プラパイプから自作する
市販の動力パイプにも、メタルパーツにも、自分の理想的な形の動力パイプが無い・・・という方は、もう自作するしか無いですね。
動力パイプの自作は少々面倒くさいですが、道具をしっかり揃えてやれば結構簡単につくれたりしちゃいます。
動力パイプの自作で使うのは
- 電動ドリル(三爪チャックのもの)
- エッチングノコ
- スプリングコンパス(ディバイダーでも可)
- 幅広のタガネ
- デザインナイフ
の5つの道具です。
高儀 充電式ドリルドライバー EARTH MAN S-Link 14.4V 2スピードドリル&ドライバー DDR-144LiB
まず、電動ドリルにプラパイプを取り付けます。
このとき使用するプラパイプは「自分の作りたい動力パイプの径」のものをチョイスしましょう。
プラパイプを電動ドリルで回転させながら、スプリングコンパスの片側をプラパイプの端にあてがい、反対側の針でプラパイプの全周に溝を掘っていきます。
続いて、プラパイプを回転させながら、掘った溝を目印にタガネを使って90度のV溝を掘っていきます。
これが後のC面になるわけです。
深さは目視で調整していきます。
最初の1個は練習で作ってみましょう。続けていくつか製作していると、だんだんと丁度いい深さがわかるようになってくるでしょう。
V溝が掘れたら、表面をヤスリで整えてやります。
ここは紙やすりでもなんでもいいのですが、私は四角の金属ヤスリを使って溝を整えました。
反対側のC面も製作してやります。ここはデザインナイフを使って旋削してやります。
最後に、V溝にエッチングノコを立てて切り離してやれば完成です。
切り口もヤスリで整えておきます。
この作業を何回も繰り返して、動力パイプを自作していきます。
結構気が遠くなりそうな作業ですね・・・。
しかし、市販パーツには存在しない大きな動力パイプを作りたい場合や、逆に小さい動力パイプを作りたいときにも有効に使える技なので、覚えておいて損はないでしょう。
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