シリコーンゴム型の製作で便利に使える「互換ちゃんば専用の型枠」の作り方を紹介!

モデラー

  • 柚P

 

こんにちは、柚Pです。

この記事では「互換ちゃんば」で使えるシリコーンゴム型が作れる「専用の型枠」の作り方について紹介していきます。

それでは続きからどうぞ!

互換ちゃんば用の型枠とは?

低価格なのにハイスペック!?複製で使える真空チャンバー『互換ちゃんば』を導入してみよう!

互換ちゃんばの内寸は【W300×D250×H230mm】ですので、10mmほど余裕を持たせたW290×H220mmのシリコーンゴム型が作れる専用の型枠です。

互換ちゃんば専用の型枠を作ることで、

  • 型枠の組み立てが簡単
  • シリコーンゴム型に余計なバリが出ない
  • 精度が高い型が作れる
  • 市販品に比べ格安で作れる

といったメリットが見込めます。

市販されているブロック式の型枠も十分使える良いものなのですが、真空チャンバーのサイズが決まっており同じ規格のシリコーンゴム型を複数個作るような特殊な環境をお持ちのモデラーは、専用品を持っていたほうが後々作業が楽になったりします。

そして、今回紹介する型枠は、TEIJIさん(@TEIJI747)が製作された型枠のアイデアを100%参考にして製作します。あまりにも完璧で理想的な型枠でしたので丸パクリになってしまいました・・・。いつも貴重な情報を発信していただきありがとうございます!

設計する

今回はホームセンターで手に入りやすい「板厚24mmの合板」を素材にして設計していきます。

互換ちゃんばの容器サイズに合わせて、横幅290mm、高さ220mm、のシリコーンゴム型が作れるように設計してあります。

仮の設計図をもとに、1820×910mmの合板をカットする図面を作ってみました。

  • 粘土埋めするときのベースとなる板(338×268mm) × 3枚
  • シリコーンゴム型をクランプするときに使う板(290×220mm) × 12枚
  • 縦方向の型枠の板 (268×120mm)× 7枚
  • 横方向の型枠の板(290×120mm) × 7枚

の4種類の板を切り出します。

合板のカットは、購入したホームセンターでまとめて加工してもらうと楽ですね。

MEMO


【画像ダウンロード用】

ホームセンターでカット依頼をするときの参考図面としてお使いください。板と板の間は、カット時に無くなる刃厚(一般的なパネルソーだと刃厚は3~4mm程度でしょう)を考慮して5mmの隙間を設けてあります。

用意する材料

材料の他に、いくつかの工具も使用します。

  • 電動ドライバー
  • 六角レンチ
  • トリマー

8mmの木ダボ

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8mm径の木ダボを24本ほど使います。

鬼目ナット

鬼目ナットは12個ほど使います。

ここでは木ダボと同じΦ8mm下穴で使えるタイプを選びました。M5のボルトに対応しています。

ネジ

鬼目ナットに対応するM5のネジも12本使います。

六角ボルトでも良いのですが、そこまで強いトルクが必要になる箇所でもないので、プラスネジ頭のほうが取り回しがよく都合がいいです。

ネジの規格が合うなら、手で回せる「蝶ネジ」を使ってもいいですね。

カットした板を加工する

それではカット済みの板と用意した材料を組み立てていきましょう。

1820×910mmの合板はこんなに小さくなりました。

各パーツはこのような形に組み立てられるようにしたいので、板の断面に組み付け用の木ダボを取り付けていきましょう。

まずは穴あけ用の印を書き込みます。

厚さ24mmの板の真ん中に穴を開けたいので、板の端から12mmの位置に一本線を入れます

その線の上に、中央と両端の3箇所に印をして穴あけのセンター位置を確定させます。

センターの印を目印に、8mmと6mmの穴を空けます。2枚の板を固定し、まとめて穴あけをしているので位置もズレることなく精度良く加工できてますね。

中央の穴はボルトの固定で使いたいので、少し工夫をしておきます。

板の断面側には「鬼目ナット」を差し込むので8mm穴、板の面側には「M5ボルト」が差し込める6mm穴、という感じに開ける穴のサイズを分けておきましょう。

両サイドの穴は、8mm径の木ダボが刺さるだけなので、そのまま貫通させておきます。

2枚の板に貫通するよう穴が空けられたら、木ダボと鬼目ナットを固定していきます。

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木ダボは木工用ボンドで固定し、鬼目ナットは六角レンチでねじ込んで固定します。

この加工を4辺全てに行います。

木ダボのおかげで簡単に組み立て・位置合わせができ、さらにボルト固定で内側から圧力がかかっても変形することのない強靭な型枠が作れしました。

MEMO

製作した型枠はすべて手作業で加工しており加工精度も悪いため、組み合わせの相性がでてきたりします。
ですので、まとめて穴あけ加工をしたグループごとに「◯△□✕」といったマークを書き込んでおけば、再度組み立てるときの目印にすることができます。

養生テープで表面を保護

シリコーンゴムと接する内側の面には、養生テープを使って保護しておきましょう。養生テープを貼り付けることで合板の表面にシリコーンゴムが浸透する心配が無くなります。

ここでは150mm幅の養生テープを使っています。幅広タイプなのでテープ同士のつなぎ目が無くていい感じですね。

クランプ用の板を加工する

12枚もあるクランプ用の板は「トリマー」を使って角を落としておきましょう。

ここで使用するトリマービットは半径6.4mmのアール加工ができる「ボーズ面ビット25mm」です。

板の角をボーズ面ビットで丸く加工してやることで、シリコーンゴムの表面張力でできる「盛り上がったフチ」を綺麗に除去しなくても安定したクランプができるようになります。

完成!

一枚の合板から3つの型枠と12枚のクランプ用の板が作れました。

かかった費用は

  • 合板:5000円(カット込み)
  • 鬼目ナット:1000円
  • 木ダボ:300円
  • ネジ:1000円
  • トリマービット:1000円
  • 養生テープ:1000円

合計9300円でした。あれ、結構お金かかっちゃいましたね。

とはいえ、今回自作した特大シリコーンゴム型用の型枠(約4000g用)を市販の型枠ブロックで作ろうとした場合、約8000円ほどかかってしまいます。

それを考えると、9300円で4000g用の型枠(しかも専用品)が3つも手にはいるんですから、考えようによってはかなりお得と言えるのではないでしょうか。

さらにさらに、型枠以外にもシリコーンゴム型をクランプする板も12枚一緒に作れるので「互換ちゃんば」を長く愛用していくのであれば、作っておいて損はないでしょう!

気になった方はぜひ真似して作ってみてくださいね!