ガンプラのブランドを徹底解説!!「HG」「MG」「RG」「PG」などの違いとは?

モデラー

  • 柚P

 

こんにちは。柚P(@yzphouse)です。

みなさんはガンプラの箱に書いてある、「HG」「MG」「PG」という表記の意味をご存知でしょうか?

昔からガンプラに親しんでいる方は自然と理解されていると思いますが、これからガンプラを始められる方は知らない言葉に聞こえると思います。

今回はそういった方に向けて、ガンプラの「~グレード」についで解説していきます。

”~グレード”とは?

”グレード”というのは、いわばガンプラの「ブランド」のようなもので、パーツ数や完成度の指標の一つとなっています。

バンダイが独自で設定しているもので、種類もいくつかあるようです。

最近ガンプラを始めた方は何が何だかわからないと思うので、1つずつ解説していきましょう。

「グレード」の種類について

現在発売されているガンプラの中で、一般的に広く知られているグレードです

  • SDガンダム【NONスケール】
  • HG(ハイグレート)【1/144】
  • RG(リアルグレード)【1/144】
  • MG(マスターグレード)【1/100
  • PG(パーフェクトグレード)【1/60】

しかし実際には、もっと多くのグレードが存在していて、発売終了したプラモデルも含めると、その数は何十種類にもなります。

一般的に広く知られているブランドは先ほど紹介した5種類でしたが、そのほか、マイナーなものも含めると全部で何種類あるのでしょう

  • FG(ファーストグレード)【1/144】
  • ENTRY GRADE(ENTRY GRADE)【1/144】
  • メガサイズモデル【1/48】
  • RE(リボーンワンハンドレット)【1/100】
  • FULL MECHANICS(フルメカニクス)【1/100】
  • MGEX(マスターグレードエクストリーム)【1/100】
  • MGSD(マスターグレードエスディー)【NONスケール】
  • フィギュアライズバスト【1/7くらい】
  • EXモデル【NONスケール】

ガンプラを始めたばかりの方は、各ブランドの特徴と違いを知っておけば、ガンプラ選びに役立てられると思います。

グレードごとの違いについて

基本的には「スケール(縮尺)の違い」や「パーツ数による難易度の違い」などで分けられています。

  • 「HG」は1/144スケールをメインに、「組み立やすい」「コレクション性」を売りにしたブランドです。
  • 「MG」では1/100スケールで、「内部フレーム再現」「HGよりワンランク上の完成度」という高級ガンプラというところを売りにしています。

このように、グレードというのは一種のブランドみたいなものです。HG→MG→PGとグレードが上がっていくにつれてパーツ数も多くなり、プラモデルの精密さが上がってきます。

パーツ数が多くなり組み立てが複雑になってくるので、結果として「グレードが高くなるほど、サイズが大きくなり難易度が高くなる」という表現で説明されていることが多いです。

グレードごとの特徴

SDガンダム

値段:300円~1000円程度

難易度☆☆☆☆★ 組立時間:約1時間

いきなりですが、SDガンダムというのはブランド名ではなく、ガンプラにおける大きなカテゴリーの1つです。

今回は解説の都合で1つでまとめていますが、現在では

  • SDCS(SDガンダムクロスシルエット)
  • SDEXスタンダード(SDガンダムエクスタンダード)
  • ガンダムBB戦士
  • SDガンダムワールドヒーローズ
  • SDガンダム三国倉傑伝

などのブランドに分かれています。

ちなみにSDというのは、「スーパーデフォルメ」の略称です。頭を極端に大きくデフォルメされたデザインと、他のデフォルメ商品と差別化するためにSDという言葉が生まれたようです。

さらにBB戦士というのは、発売当初のキットにはBB弾を発射できるギミックがあったからと言われています。

HG(ハイグレート)

値段:700円~3000円程度

難易度☆☆☆★★ 組立時間:約3時間

ハイグレード『HG』は、「塗装をしなくても完成する」をテーマにしているモデルで、各グレードの中でも標準のモデルとなっています。そのため、HGUC(ハイグレード・ユニバーサルセンチュリー)やHG Ver.G30thのような派生モデルも存在しています。

HGモデルは、パーツが少なく値段も安いです。

そのため精密さが劣りますが、とても作りやすくガンプラ初心者をはじめとする、全てのモデラーに人気の高いグレードです。販売されているモビルスーツのバリエーションが非常に多いのも特徴です。

中にはデンドロビウムやネオジオングといった大型のハイグレード(HG)キットもあったりします。

RG(リアルグレード)

値段:2000円~5000円

難易度☆★★★★ 組立時間:約4時間

リアルグレードは、名前から分かるように「手のひらサイズで本物のようなリアルモデルを」をテーマにしているモデルです。サイズはHGと同じく1/144スケールですね。

リアルを追求したモデルなだけあって、関節の自由度や細かいパーツが細かく再現されています。

また、RGでは細かいマーキングシールが付属されていて、改造や塗装をせずに付属品だけで組み立てただけでも、ハイグレードとは比べ物にならないくらいの完成度を誇ります。

内部フレームも特殊な技術で作られた「アドバンスドMSジョイント」が採用されているキットが多く、難しい組立作業をしなくてもフレームが完成するというのもRGの特徴の一つです。

外装パーツも非常に細かく色分けがされており、組み立てるだけで「ほぼ完璧な設定の色」になります。

ただ、パーツも非常に小さい物が多いので組み立ての難易度はかなり高いです。

MG(マスターグレード)

MG 1/100 RX-93 vガンダム Ver.Ka (機動戦士ガンダム 逆襲のシャア)

MG 1/100 RX-93 vガンダム Ver.Ka (機動戦士ガンダム 逆襲のシャア)

12,147円(11/02 17:37時点)
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値段:2000円~15000円

難易度☆☆★★★ 組立時間:約5時間

マスターグレード『MG』は、ガンプラ15周年記念企画として発売開始したモデルで、「高級品のガンプラ」をテーマにしています。

高級品というだけのことはあって、パーツごとの色分けや関節の自由度はもちろんのこと、HGやRGに比べ、さらに細かい部分を再現するために色んなパーツが沢山入っています。

マスターグレードも、組み立て難易度は少し高いです。殆どのキットは、「内部フレームを組み立て→外装パーツの取り付け」という作りになっています。

完成した後はそれ相応の達成感や「大きいスケールの見栄えの良さ」もあるのでMGを好んで作るモデラーも多いですね。

PG(パーフェクトグレード)

PG 1/60 RX-0 ユニコーンガンダム (機動戦士ガンダムUC)

PG 1/60 RX-0 ユニコーンガンダム (機動戦士ガンダムUC)

27,800円(11/02 17:37時点)
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値段:10000円~40000円

難易度★★★★★ 組立時間:約10時間

パーフェクトグレード『PG』は、ガンプラ20周年記念として発売開始したモデルで、「究極のガンプラ」をテーマにしています。言わずもがな、これ以上ないぐらいに完成度を追求したガンプラで、可動域、再現度、値段…すべてにおいて最高クラスです。

ガンプラの内部にまで忠実に再現されていて、パーツの数は他のグレードと比べてとてつもない量が入っています。

基本的にどのモデルでも、頭部のカメラアイのパーツがLEDで発光出来るような構造が仕込まれています。

さらに、PGの「ユニコーンガンダム」や「ガンダムエクシ」では全身のフレームをLEDで点灯させられる「ライトユニット」がついているキットもあります。まさにガンプラの頂点ですね。

FG(ファーストグレード)

値段:300円~

難易度☆☆☆☆★ 組立時間:約1時間

ファーストグレード『FG』は、低価格キットが不足気味になっていた問題を解決するために、1980年代頃に発売された「ベストメカコレクション」という当時定価300円で売られていたガンプラをリニューアルして始まったブランドです。

初代ガンダム、シャア専用ザクII、量産型ザクIIと、その他、ガンダム00やガンダムSEEDに登場するモビルスーツなどが発売されています。

他のシリーズと比べると可動域や再現度は高くはないです。大きさはどれも1/144スケールで、価格は当時と同じ300円と超格安。

その代わりに、パーツの色分けは最低限にしかされて無く、自分で塗装をしないとなんだか残念な仕上がりになります。ですが逆に、「塗装の練習用」としてはかなりいい練習台になってくれます。

技量アップの練習として作ってみるのもいいかもしれません。

ENTRY GRADE(エントリーグレード)

値段:700円~1500円程度

難易度☆☆☆☆★ 組立時間:約2時間

HGとFGの中間くらいの立ち位置である「エントリーグレード」は、名前の通り初めてガンプラを作るユーザーにはピッタリのブランドです。

ニッパーを持って無くても、手だけで綺麗にパーツがカットできる「タッチゲート」が多く採用されているのは、ガンプラ初心者には嬉しいポイントの1つでしょう。

組み立て後も、そこそこ遊べる可動域があったり、塗装をしていなくても色の再現度が高いため、満足できるでしょう。

メガサイズモデル

値段:7000円~

難易度☆☆☆★★ 組立時間:約2時間

『メガサイズモデル』は、ガンプラ誕生30周年記念として発売したモデルで、メガと名乗るだけのことはあって、ガンプラの中でも最大級の大きさを誇ります。

サイズは大きいですが、パーツの数はハイグレード並で、完成度の高いガンプラを組み立てるというよりも、スピーディーに大きなサイズのガンプラをストレス無く組み立てることができるシリーズと言ったところでしょう。

メガサイズモデルには、他のシリーズにはない2つの機能が搭載されています。

一つがランナーにパーツがくっついた状態で貼り合わせることができる「ランナーロック方式」、二つ目が「クリック式ポリキャップ」と呼ばれる関節を決めたポージングでしっかり保持してくれる関節保持機能が搭載されています。

このガンプラを塗装するのは少し大変ですが、普通に組み立て動かして遊ぶのにはもってこいだと思います。小さいパーツの組み立てが苦手な方でも、簡単に組み立てることが出来るので、初心者にもオススメです!

あとは、メガサイズのガンプラを購入するにあたって一つ注意するべき所があります。

全長が375mmもあるので組み立たあとに保管・展示しておける場所を確保しておくというところです。あまりにも大きいので組み立た後に置き場がなくて後悔しないようにしましょう。

リボーンワンハンドレット(RE/100)

値段:3000円~

難易度☆☆☆★★ 組立時間:約3時間

『リボーンワンハンドレット(RE/100)』は、1/100スケールがマスターグレードばかりになってしまったのを解決するために発売されたモデルです。

マスターグレードとは違い、外装のディティールは高い完成度のままで、内部のフレームなどを簡略化することで組み立てやすくなっているモデルです。いうなれば、1/100スケールのハイグレード(HG)というイメージでしょうか。

また、このシリーズは比較的マイナーな機体(モビルスーツ)のラインナップがほとんどなのでガンダム好きにかなり人気だったりします。

ナイチンゲール、ガンダム試作四号機、ディジェ、ハンマハンマ、などこのシリーズでしかキット化されていないようなモビルスーツもあったりします。

FULL MECHANICS(フルメカニクス)

値段:5000円~

難易度☆☆☆★★ 組立時間:約3時間

HGのような組み立てやすさと、MGのようなハイディティール感を両立させたバランスのいいブランドです。

主なスケールは1/100で、現在の商品展開を見る感じ、宇宙世紀以外のモビルスーツをメインに発表している傾向にあります。

組み立てる作業は苦手だけど、そこそこインパクトがあり大きなガンプラが欲しいという方におすすめです。

MGEX(マスターグレードエクストリーム)

値段:15000円~

難易度★★★★★ 組立時間:約6時間

MGブランドから、さらに魅力的でハイスペックに仕上げたブランドが「マスターグレードエクストリーム」です。

キットのラインナップ数はごくわずかにも関わらず、現在でも非常に人気があり購入するのは非常に困難でしょう。

MGEXでは、1/100のサイズのガンプラで「全身の発光ギミック」を入れてみたり、特殊コーティングによる「金属表現」に拘っているキットを出しています。

それぞれに「何に特化させるか」というテーマがあるようで、バンダイのガンプラに対する熱い情熱や高い技術力を肌で体験することができます。

MGSD(マスターグレードエスディー)

値段:6000円~

難易度☆☆★★★ 組立時間:約4時間

MGSDは、マスターグレード(MG)規格のスーパーデフォルメ(SD)のガンプラです。

SDガンダムの頭身を生かしたまま、パーツを細分化、ディティールデザインを複雑化しています。

組み立て後のサイズについても、通常のSDガンダムより大きく、満足度も高いです。

現在も人気商品なため、店舗で見かけることはほぼできず、発売前の事前予約で購入するのが確実な方法でしょう。

フィギュアライズバスト

フィギュアライズバスト 初音ミク 色分け済みプラモデル

フィギュアライズバスト 初音ミク 色分け済みプラモデル

2,696円(11/02 17:37時点)
Amazonの情報を掲載しています

値段:1500円~

難易度☆☆☆★★ 組立時間:約1時間

『フィギュアライズバスト』は、モビルスーツのような機体ではなく、作品の中で登場するキャラクターのフィギュアをプラモデルとして組み立てるという新しいモデルです。

フィギュアのようなプラモデルですが、造形や塗装などはしなくても、組み立てだけでキャラクターをリアルに再現することができます。

瞳の部分もシールや塗装での再現ではなく「レイヤードインジェクション」という特殊な技術が使われていて、プラスチックの成型色だけで再現されていたりもします。

このシリーズは、ガンダムシリーズ以外とアニメ作品にでてくるキャラクターもキット化されていますね。ラブライブやマクロス、初音ミクと幅広く発売されているので今後のキット展開も楽しみです。

フィギュアライズラボ

値段:6000円~

難易度☆☆☆☆★ 組立時間:約2時間

フィギュアライズバストに続いて、バンダイが新しく開発をしている『フィギュアライズラボ』というブランド。

ガンダムキャラクターの全身をモデルにしたフィギュアを、現在バンダイが持っている最新技術でプラモデル化するというコンセプトの商品です。

システムインジェクション技術やレイヤードインジェクション技術をふんだんに使用した面白いプラモデルです。

現在はまだラインナップ少なめですが、今後も新商品が出るということなので、今後も注目のブランドです。

EXモデル

EXモデル 1/144 ガンペリー (機動戦士ガンダム)

EXモデル 1/144 ガンペリー (機動戦士ガンダム)

9,529円(11/02 21:32時点)
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値段:3000円~

難易度☆★★★★ 組立時間:約3時間

『EXモデル』は、主にガンダムシリーズの作品の中にでてくる、脇役であまりプラモデル化されることはない戦車・戦闘機や艦艇などをプラモデル化したものです。

ガンプラシリーズがホントに好きなモデラーさんにとっては、たまらなくマニアックなニーズに答えてくれるマニアにとっては最高のプラモデルです。

ガンプラでジオラマなどを作る時にこのモデルを使うことによって、より作品のシーンを忠実に再現することができるようになったりします。

ちなみに、このシリーズは少数生産なので、開発費を回収するために値段を結構高めに設定してあります。

そのほかバンダイが展開しているガンプラ

ビルダーズパーツ・HD

値段:500円~ 組立時間:約30分

『ビルダーズパーツ』は、武器や羽、アンテナなどの既存のガンプラに取り付けることができる半完成品のオプションパーツをラインナップしているモデルで、主にガンプラ改造の入門モデルというべきシリーズ。

このビルダーズパーツだけで何かの作品が完成する、という訳ではないので、他の1/144のガンプラや1/100のガンプラと一緒に楽しみましょう。

スピードグレードコレクション

値段:1000円~

難易度☆☆☆★★ 組立時間:約1時間

『スピードグレードコレクション』は、「より手軽にユーザーの手で組み立てて完成させられる」がテーマのモデルです。

単色成形ですが、ランナー状態で既に「塗装・マーキング」がしてあり、何も考えずにサクッと組み立てれば、ある程度のクオリティのガンプラがほんとに手軽に完成させれれます。

一部コンビニでの販売もあるため、プラモデルを知ってもらうキッカケになったり、小さな子供なんかにプラモデルの楽しさを知ってもらうという意味で、こういった手軽に組み立てれるプラモデルを手にしてもらいたいなと思います。

といっても、最近はめっきり見なくなりましたね。レアアイテムになりつつあるので、見かけたら買ってみるのもいいかもしれません。

イベント限定モデルや作品限定モデルなど

ここでは、イベント限定や作品限定などで作られているシリーズは省略させてもらいました。上で紹介したシリーズの他にも「U.C.ハードグラフ」「エコプラ」「AG(アドバンスドグレード)」等まだまだ種類はたくさんあるので、気になる方は調べてみてください。

結局どれがオススメなの?

各シリーズの特徴と違いが分かったけど、沢山ありすぎて結局どれを買えばいいのかわからない。そんな人のために、いくつかのテーマに絞り、テーマにあったオススメのグレードシリーズをご紹介しようかなと思います。

  • 組み立てやすさ、コストパフォーマンスや塗装技術向上目的で選ぶのであれば:ファーストグレード(FG)
  • 大きなサイズのガンプラを作りたいけど、難しい作業は苦手という方には:リボーンワンハンドレット(RE)
  • 作るのを楽しみたい、完成したときの満足度が高いガンプラが作りたいのであれば:マスターグレード(MG)
  • 完璧な完成度を追求したいのであれば:パーフェクトグレード(PG)
  • いろんな種類のガンプラから選びたい、一番無難なガンプラがいい、という方には:ハイグレード(HG)

いくつかテーマに絞ってオススメしてみましたが、実際は、モデラーの技量や求めるニーズによってオススメのガンプラは細かく変わってきます。

そんなに大きな違いはありませんし、最終的には自分が作りたいシリーズのガンプラを選んだほうが楽しく作れるのではないかなと思います!

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