こんにちは。柚P(@yzphouse)です。
エナメル塗料を希釈したり、スミ入れ用の塗料を作る時に使用する「エナメル溶剤」にも、いくつか種類があるのをご存知でしょうか?
エナメル塗料にはプラスチック表面から浸透して「パーツを脆くしてしまう性質」を持っていますが、エナメル溶剤の種類を上手に使い分けることによって「パーツの割れや」「塗料のシミの発生」を事前に防ぐことが出来たりします。
溶剤の種類はそこまで多くありませんが、模型用で発売されている溶剤以外でも、使えるものがあったりするので、そちらも一緒に紹介していきます。
目次
エナメル溶剤とは?
「タミヤ」「ガイアカラー」「ハンブロール」などの模型用の塗料の”エナメル塗料”を希釈するために使用する時に使用するうすめ液です。
基本的には、”同じメーカーから販売されているうすめ液を使って希釈する”ようにすれば間違いは無いです。エナメル塗料に関しては、メーカーごとの相性もあるので、他メーカーの薄め液を使う時はちゃんと希釈できるかテストした上で使用しましょう。
タミヤ エナメル溶剤
- 値段 500 円
- 内容量 250ml
タミヤのエナメル塗料を薄めるためのエナメル溶剤です。
エナメル塗料の粘度が高くなってしまった時に、塗料瓶に直接入れて粘度の調整で使ったり、スミ入れの塗料を作るときの希釈などで使用します。揮発性はそこまで高くなく、プラスチックを侵す侵食性も高いです。
ガンプラの関節やテンションのかかっているパーツに使用する時は注意しましょう。
ガイアノーツ T-05 エナメル系溶剤
- 値段 700 円
- 内容量 250 ml
ガイアノーツから販売されているエナメル系溶剤です。
ガイアノールのエナメル塗料を希釈する専用のエナメル溶剤で、ペトロールをベースにしてあるので、プラへの侵食性も低いです。
この溶剤自体はガイアノーツから販売されていますが、タミヤのエナメルカラーの希釈にも使えます。しかし、タミヤ溶剤に比べると、塗料が少し「粉っぽい」溶け方をします。
す。
T-12 速乾性エナメル系溶剤
ガイアノーツにはもう1種類エナメル溶剤があり、「速乾性エナメル系溶剤」もあります。
エナメル塗料は塗料の乾燥が遅いという特徴がありますが、この溶剤を使えば乾燥時間を大幅に早めることが出来るようです。
まだ私は使用したことがありませんが、使用したことのある友人の話だと「エアブラシでエナメル塗料を塗装するときに有効に使えた。」だそうです。
ホルベイン ペトロール
- 値段 1000 円
- 内容量 200ml
画材用品を取り扱っているホルベインの「ペトロール」という薄め液です。
ペトロールというのは溶剤の名前なので、別メーカーからもペトロールといううすめ液が販売されていたりします。ホルベインが販売しているペトロール以外はエナメル塗料の希釈に使えない場合があるかもしれないので注意して下さい。
このペトロールは、プラスチックに対する侵食性が低いので、スミ入れ作業での「パーツの割れ」が起こりにくいです。
あと、ペトロールを使う前に注意する点があります。
プラスチックへの侵食性は弱いですが、ラッカー塗料に対する侵食性が強いので、ラッカー塗料下地のエナメル塗料の拭き取り作業にはあまり適していません。
そして、ラッカー塗料への染み込みも少なからずあるので、綺麗なスミ入れをしたいときには使いにくいです。ウォッシングなどの「エナメル塗料の色をある程度残す必要のある塗装」で役に立ちます。
ライターオイル
- 値段 100円~
- 内容量 約150ml
オイルライターの燃料として入れる「ライターオイル」です。
有名なところでは、Zippo社のジッポオイルですね。ホームセンターやスーパー、コンビニなど結構どこでも手に入ります。
ライターオイルの中身は、販売しているメーカーごとに種類が違ってたりします。エナメル塗料の希釈には使えないものが多いので、希釈に使うときは事前にテストして使ってください。
ライターオイルは他のエナメル溶剤に比べて、揮発性が非常に高いので、エナメル塗料の拭き取り作業ではかなり使えます。
オススメは、ホームセンターで売っているロンソンのライターオイル、ダイソーなどの100円ショップで売られているライターオイルです。
揮発性が高いので、塗料皿に出して使用しているとすぐ無くなり、何度か継ぎ足さないといけなくなるので、2~3本ストックしておくと安心です。1本辺りの値段も100円程度なのお財布にも優しいですね。
ハンブロール エナメルシンナー
- 値段 300 円
- 内容量 28 ml
バンブロールのエナメル塗料専用のエナメルシンナーです。
ハンブロールのエナメル塗料は、他メーカーのうすめ液(タミヤ、ガイアノーツ)では塗料がダマになってうまくく希釈が出来ません。ハンブロールのエナメル塗料を使う時は必ず用意しておきましょう。
日本でハンブロールの商品を手に入れられる店自体が殆どないので、もしハンブロールエナメルカラーを購入するときは、うすめ液も一緒に買っておきましょう。
容量の多い「徳用サイズ」もラインナップされているので、大量に使用する方はそちらを購入するとお得です。
- 値段 800 円
- 内容量 125ml
まとめ
エナメル塗料自体そこまで種類は多くはないので、うすめ液もメーカー推奨の物を使っている人が多いと思います。
本来は同じメーカーの溶剤を使うのが正解なのですが、他メーカーのうすめ液と混ぜることで「パーツを侵しにくい」「揮発性が高い」などの更なる効果を発揮させることが出来ます。
私の場合は、塗料の希釈には同じメーカーのエナメル溶剤を使用し、スミ入れ塗料の希釈にはプラスチックを侵しにくい「ガイア エナメル溶剤」を使用、拭き取り作業には揮発性が高く、コストパフォマンスの高い「ライターオイル」を使用する、という感じの使い分けをしています。
このように、色んな種類の溶剤を知って、上手にエナメル塗料を使いこなしましょう。