こんにちは。柚Pです。
この記事では、GSIクレオスが販売している高級エアブラシ『プロコンBOY LWAトリガータイプ』の分解洗浄・メンテナンスについて詳しく紹介していきます。
それでは続きからどうぞ。
目次
プロコンBOY LWAトリガータイプ
今回紹介するのはGSIクレオスが販売している『プロコンBOY LWAトリガータイプ』
人差し指でボタンを操作するエアブラシが苦手な方や、カーモデルなどの大型パーツを良く塗装する方が愛用しているモデルです。
定価は14,000円~(税抜)で、完成度の高いトリガータイプのエアブラシとしては価格は安めです。
汎用的に使いやすい『0.3mmノズル』と、大型パーツの塗装に最適な『0.5mmノズル』の2種類のラインナップがあります。
メンテナンスに使用する道具
今回の分解メンテナンスで使用した道具はこちら
- 小型のモンキーレンチ
- プライヤー(ソフトタッチ)
- 精密ドライバーセット
- ピンセット
- マイナスドライバー
日頃のメンテナンス程度の分解であれば、モンキーレンチやプライヤー、ドライバーセットなどの工具類は必要ありません。徹底的に分解メンテナンスしてみたいという方のみ用意してください。
メンテナンスで一番重要なアイテムは、『グリス(潤滑剤)』と『洗浄用ブラシ』です。
オススメはタミヤの『スプレーワーク エアーブラシ用クリーニングセット』。ノズルを清掃できるブラシ、グリス、シール剤といったメンテナンスに必要な物が一通りセットになっている商品です。
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プロコンBOY LWAトリガータイプを分解していく
それではエアブラシのパーツを分解していきましょう。
※エアブラシを必要以上に分解する行為はメーカーは推奨していませんのでご注意ください。
ニードル可動部の分解
はじめに『軸キャップ』を取り外し、内部の『ニードルチャックネジ』を緩めます。
『ニードル』が引き抜けました。
『ニードルケース』を回してさらに分解していきます。
手で回せない場合はプライヤーを使用しましょう。ボディを傷つけにくいプラスチック製の口が付いたプライヤーがあると便利です。
『ニードルチャック』と『ニードルスプリング』のパーツをまとめて取り外すことができます。
レバー周辺の分解
さらに分解を進めるために、まずはボディ下部にある『ガイド止めネジ』を取り外します。
ガイド止めネジを取り外すことで『ガイドネジ』が回せるようになります。適当なマイナスドライバーで回すことで外すことができます。
ガイドネジが外せたら、トリガーのテンションを保つための『スライドカムスプリング』が取り出せます。
トリガー部の分解では、『レバー止めネジ』を取り外します。かなり固めに固定されているのでネジの頭をナメさせないよう注意しましょう。
レバー止めネジを引き抜くことで『レバー』が取り外せます。
レバーと取り外すと同時に『バルブ押しピン押し込み金具※』も取り外せます。
※正式名称がわからなかったです
エアバルブ周辺の分解
エアブラシとコンプレッサーを繋いでいる接続部には『バルブセット』があります。手で回せば外せます。
バルブセットを取り外すと『バルブ押しピン』が見えるので、ピンセットで押し出してやります。
バルブ押しピンは、ボディ上部に空いた穴から取り出せるようになっています。
ニードルパッキンの分解
ボディの奥のほうに真鍮製の『ニードルパッキン』がありますので、マイナスドライバーを使って慎重に取り外します。
グリップが細く、頭までストレートな形状の専用マイナスドライバーを1本持っておくと、今後の分解メンテナンスでも使えるので便利です。
ニードルパッキンが取れました。小さいパーツなので無くさないよう塗料皿に入れるなりして大切に保管しておきましょう。
ノズルキャップ周辺の分解
まずは『キャップリング』を取り外します。
キャップリングが取り外せたら『エアキャップ』を引き抜くことができます。
ここからは、精密パーツであるノズルがむき出しになるため慎重に作業しましょう。
エアブラシに付属している『ノズル専用レンチ』を使って『塗料ノズル』を取り外します。
『塗料ノズル』が軽い力で外せなかった場合、内部で塗料が固着している可能性があるため、無理やり外すのはやめましょう。
最悪の場合ネジ部が千切れて内部で残ってしまう恐れがあります。
塗料ノズルが固着していた場合は、ノズル先端をツールクリーナーなどの溶剤に数十分漬け置きすることで解決することがあります。
非常にデリケートなパーツなので、破損させないよう注意して作業を進めましょう。
『塗料ノズル』が外せました。
分解完了
分解ができました。
各パーツに付着した塗料汚れを、筆やツールクリーナーを使って徹底的に掃除してやりましょう。
パーツの組み立て
各パーツの清掃が出来たら、逆の手順で組み立てていきます。
作業自体は分解と同じです。
ですので、ここからは組み立て時のポイント・注意点だけ詳しく解説していきます。
ニードルパッキンの取り付け
ニードルパッキンの取り付け時、ネジを締め込みすぎるとテフロンのパッキンが潰れてニードルの動きが悪くなってしまいます。また最悪の場合、パッキンがねじ切れて破損してしまう恐れもあります。
ニードルパッキンの締め込み具合は、”ニードルがスムーズに動くかどうか”で調整してみてください。
塗料ノズルの取り付け
付属のノズルレンチを使って『塗料ノズル』を取り付けていくわけですが、絶対にフルパワーで締め付けないよう注意してください。
非常に繊細なパーツですので、締め込みに力を掛けすぎると簡単にネジ部が破損します。
『塗料ノズル』は、レンチで軽く回してピタッと止まったくらいの締め加減で十分です。
組立時にグリスアップする箇所
組み立て時に可動部をグリスアップしておけば、可動・再分解がスムーズに行えるようになり、パーツの磨耗も抑えられエアブラシの寿命を延ばすことができます。
ニードル、トリガーの可動部
ニードルやトリガー、レバーなどの『金属同士が擦れ合う箇所』には必ずグリスを塗布しておきましょう。
これにより、パーツの余計な摩耗を抑制する効果や、可動部への塗料の侵入による固着を防止してくれる効果があります。
ノズル周辺のグリスアップ
『塗料ノズル』のネジ部に薄くグリスと塗布してやります。
グリスを塗っておくことで、ノズルのネジ部に塗料が入り込んで固着するのを防いでくれます。
エア漏れが酷い場合は、グリスではなく『シール剤』を塗布してもいいでしょう。
キャップリング・エアキャップへのグリスアップ
こちらも固着防止ですね。
塗料に晒されやすいエアキャップ周辺のパーツのネジ部には、薄くグリスを塗布しておくことでパーツ同士の固着を防いでくれます。
ノズルシール剤を塗布する箇所
ノズルシール剤は、『塗料ノズル』や『ヘッド』といった塗料と空気が混在している箇所のパーツのネジ部に塗布します。
カップ内への空気が逆流している場合は、ノズル周辺から空気が侵入している可能性があるので、ノズルシール剤を塗布して対策しておきましょう。
エアブラシの部品を購入してみよう
エアブラシのパーツはクレオス公式のオンラインショップ『EOS Mr.HOBBY』にて購入することができます。
Oリングや塗料ノズルなどのパーツは消耗品ですので、5~10年ずっと使い続けているという方はこれを気に交換してみてもいいでしょう。
組み立て完了!
というわけで、徹底分解&清掃メンテナンスについての紹介でした。
普段からこまめに洗浄していればここまで分解する事は滅多に無いと思いますが、エアブラシが正常に動作しなくなったりパーツが破損した際には、是非この解説記事を参考にしてみてください。
それでは。
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