こんにちは、柚Pです。
みなさんは「コピーライト」という表記をご存知でしょうか?
ガレージキットディーラーをやっていると「コピーライト表記の刻印」というちょっと複雑な工程が必要になってきます。
この記事ではそんな「コピーライト」を簡単に刻印する方法を紹介していきます!
目次
” © ” コピーライト表記とは?
著作権で守られている商品には「コピーライト」という表記されており、その作品の権利をどこが管理しているのかの表示がされています。
このコピーライトは「©」のような記号で表記されてることが多いです。
例えば、ワンピースの商品だと週間少年ジャンプで連載している集英社が管理していそうなので「©集英社」になりますし、スーパーマリオの商品ならゲーム会社の「©任天堂」といった表記になりそうです。
©表記をすることで「公式に保護された商品」という意味合いも出てきます。つまり公式公認の商品ってわけです。
ですので、二次創作で作った作品にもとりあえず©マークを付けとけ!みたいな使い方をするとかえって重大な怒られが発生するので取り扱いには十分ご注意ください。
コピーライト「©」を原型に彫り込もう
完成品フィギュアやガレージキットにもコピーライト表記はされています。探してみると「パッケージ」や「フィギュア本体」に印字・刻印されていたりしますね。
そしてこの話は造形イベントでも同じことがいえます。版権物であるガレージキットを販売するディーラー側も例外ではありません。
イベント運営の当日版権を管理しているところから、
「あたなの申請しているアイテムのコピーライトは【© 柚P / YZPhouse】だから、見えるところに表記しといてね。」みたいな連絡があるでしょう。
とはいえ、ガレージキットは未塗装樹脂の状態で量産されるため、©表記をペンで書き込んで記載という手段はとれません。複製前の原型にコピーライトを直接彫り込む必要があります。
というわけでここからは文字を刻印する方法をいくつか紹介していきます。自分にあった方法でチャレンジしてみてください!
漢は黙って「タガネ一発彫り」
昔ながらの力技、タガネで彫る方法です。
私が使うのはプラモデルのスジボリ道具でおなじみの「BMCタガネ」ですが、溝が彫れれば彫刻刀でも研いだマイナスドライバーでもなんでもいいでしょう。
刃物の角を上手く使ってV字の溝を掘り、文字に仕上げていきます。
フリーハンドで彫り進めるのは普通に難しかったので、鉛筆で下書きをしてから作業を進めたほうがよかったですね。
無事に彫り終えました!
見た目はカクカクしていて無骨な感じではありますが、人のぬくもりを感じる暖かい仕上がりになっているのではないでしょうか。
そして刃物で文字を彫る方法は曲線が難しいですね。©マークが鬼門なので要練習です。
電動工具「ダイヤモンドビット」で高速仕上げ
ハイスペックな電動リューターを持っている方は、先端の細いダイヤモンドビットや刻印専用のビットを使う方法もあります。
仕上げ前の原型に高速回転中の工具を当てるのは少し怖いですが、慣れれば普通に彫れます。
文字の太さがビットの形状に依存してしまうので、あまり細かい文字は彫れなさそうですが、アルファベットのような簡単な文字だとものの数分で仕上げることができます。
アルゴファイル マイクロモーターシステム スターライトネクスト ブラック SNH35STB-3024 【3.0Φコレット+2...
アルミテープで楽ちんコピーライト
ぶっちゃけこれが一番楽ですね。アルミテープの柔軟性を生かした方法です。
ここで使うのは薄手のアルミテープと、先端の細いボールペンです。
ちなみに細いボールペンが無くても、先端をヤスリで丸く殺した針とかでも代用はできます。
道具の時点で察しがついてるとおもいますが、ボールペンでアルミテープに©表記を書き込むだけなんですよね。
ボールペンの筆圧でアルミテープを凹ませるわけですが、下地の机が硬いと上手く行かないことがあるので、カッターマットの上で作業をするのがオススメです。
書き込みが済んだら余分なボールペンのインクを綿棒や指などで拭き取り、アルミテープの余白をカッターで切り取ります。
アルミテープを原型に貼れば終わりです。
この方法を使えば、原型へ直接ダメージを与えること無く©表記ができます。
デジタル造形ならはじめから原型に彫っておけ
デジタル造形で原型を作っている方なら、出力前のデータ段階で文字を彫ったほうが絶対に楽です。
ZBrushの場合は、サブツールマスターの「テキスト3D」の欄から任意の文字のポリゴンを出すことができます。
文字のポリゴンが出せたら、刻印したいパーツの位置に移動させ、局面に追従するように「ProjectAll(全て投影)」したあと、奥行きに厚みを持たせるためZModelerブラシで「押し出し」、ブーリアン機能を使って任意の原型と文字を削り取ります。
これで文字が彫れました。数分でとても綺麗な文字が彫れます。
©は公式公認の証!丁寧に彫ろう!
自分にあった方法は見つかったでしょうか?
企業ではない一般のディーラー我々が自分の商品に©マークの刻印させてもらえるというのは大変光栄なことですので、しっかり丁寧に刻印しましょうね!
それでは。
記事に関連するキーワード