こんにちは。柚P(@yzphouse)です。
この記事では、ハセガワ製のプラモデル「1/24 フォルクスワーゲン タイプ2 マイクロバス」を使ってボディの『研ぎ出し』する工程を紹介していきます。
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車のプラモデルを製作してみた!ハセガワ『ワーゲンバス タイプ2』の製作記事【まとめ】
目次
塗装表面の研ぎ出し「鏡面」とは
カーモデルの塗装では「研ぎ出し」や「鏡面加工」とかをよく耳にしますよね、でも聞いたことあるけど実際どんなことやってんの?ワックスでも塗ってんの?って思ってる方もいるのではないでしょうか。
今回はそんな「研ぎ出し」のやり方について詳しく解説していきます。
塗装した表面を観察してみよう
まずはエアブラシで塗装してなにもしてない状態の表面を見てみましょう。
光が反射している部分に注目です、なんかモヤモヤしてますよね。塗装表面が波うってるのが確認できます。
これに比べて、実際の車のボディはもっとピカピカで、空とかも綺麗に反射するくらい光沢感がありますよね。そいうのと比較したら、このモヤモヤした塗膜はいただけません。
今回の研ぎ出し作業は、そんな「塗膜のモヤモヤ」を磨いて消してやる工程になります。ヤスリとコンパウンドを使って塗装表面を一度削って磨き上げていきましょう。
研ぎ出し作業 その1『光沢クリアーで塗装を保護しておこう』
ボディ色だけを塗ったパーツのまま、ヤスリを使って研ぎ出し作業をしてしまうと、色の付いている塗料を削ることになりせっかく塗装した色が剥がれたりする恐れがあります。
そうならないために、研ぎ出しをする前に「光沢クリアー」を塗装して保護しておいてやりましょう。
ボディ色の上から光沢クリアーを塗装してやることで、研ぎ出しで削れる部分が光沢クリアーの層だけになり、ボディ色が削れるのを防いでくれます。
ちなみに、研ぎ出しで使用する光沢クリアーですが、できるだけ塗膜の強い「ラッカー塗料」か「ウレタン塗料」が適しています。エナメル塗料や水性アクリル塗料のクリアーは塗膜が柔らかく、研ぎ出しに適していないものが多いです。
研ぎ出し作業 その2『塗装表面の凹凸をなくす』
先程の写真で確認できた、塗装表面のモヤモヤっとした凹凸は高番手のヤスリで磨いて消していきます。
ここで使用するのがゴッドハンドが販売している「神ヤス磨」です。4000番~10000番の4種類の高番手ヤスリがセットになったパーツを磨くことだけに特化した商品。
そのままだと大きいので使いやすいサイズにカットしてから使いましょう。
そしてもう1つポイント、そのままで磨きはじめてもいいのですが、ヤスリとパーツを水で濡らしながら「水研ぎ」をしてやると、ヤスリの寿命も伸び、パーツ表面にも余計な傷もつきにくくなる効果があります。
適当な容器に水を入れてやり、適度にヤスリを水で濡らしてやりながら作業しましょう。
はじめは一番番手の低い4000番で表面の凹凸をなくしていきましょう。
表面の光沢感がなくなり、塗装の凹凸が消えたらOKです。
全体を4000番で磨いたら、徐々に6000番、8000番、10000番と、番手を上げながら全体を磨き上げてください。
なかなか根気のいる作業ですが、ここが一番重要な作業です。これを怠ってしまうと、次のコンパウンドを使う工程で消えない傷が残ってしまうので。
研ぎ出し作業 その3『コンパウンドを使って磨き上げる』
ここまでヤスリだけで磨いてきましたが、まだ塗装表面は「鏡面」といえるような状態ではないと思います。
で、ここで登場するのが「コンパウンド」です。最後はこの液で磨いていきボディを鏡面にしていきます。
模型用のコンパウンドについては「研ぎ出し・鏡面塗装 で使用するプラモデル用の「コンパウンド」の種類を解説!」の記事で解説しているので参考にしてみてください。
今回使うのはハセガワの「セラミックコンパウンド」です。
コンパウンドを塗り拡げるときは「磨きクロス」を使いましょう。ようは傷がつかないような柔らかい布ですね。メガネ拭きでも代用できます。
私が使ってるのはタミヤが販売している磨きクロスです。そのままでは大きすぎるので、作業しやすいように小さく切り出してから使ってます。
磨きクロスにコンパウンドを適量塗り込んで、ボディを磨いていきます。
神ヤス磨の10000番まで使ってしっかり磨けてれば、コンパウンドを使ったら簡単に光沢が戻ってくると思います。
コンパウンドで綺麗に磨けてれば、天井照明が綺麗に反射するくらいまで光沢が復活します。
パーツ全体をコンパウンドで磨いて光沢が取り戻せたら、最後に中性洗剤を使って水洗いしコンパウンドを落としてやりましょう。
スジボリやモールドに詰まったコンパウンドは水だけではなかなか落ちないので、中性洗剤を溶いたぬるま湯に漬け込んだり、磨いたパーツを傷つけにくい筆とかを使ってうまく掻き出してやりましょう。
歯ブラシとかを使って洗うのは絶対にダメですよ、せっかく磨いた表面に傷がつくので。
これでコンパウンドを使った磨き出しは終わりです。塗装の凹凸が無くなり綺麗なボディになりました。
ワックスを使ってコーティングをする
最後は模型用のワックスを塗り込んで、更に細かい傷を消して深みのある艶にしてやりましょう。
それ以外にもワックスには、指紋などの汚れ防止のコーテイング剤としても効果もあります。
模型用ワックスは、タミヤやハセガワが販売しているものが有名ですね。私はいつもハセガワのを使っていますが、タミヤのワックスも性能は悪くないです。
こだわるモデラーさんの中には、実際の車に使われる「ガラスコーティング剤」を使ってる人もいるとか。艶が出て、使用に問題がなければ模型用でなくてもいいのです。
まとめ
研ぎ出しの工程は、磨くだけで数日かかるような大変な作業です。しかし、作業がすべて終わったあとのボディは、磨く前とは比べ物にならないくらい綺麗なものになっていると思います。
この技法をマスターしてよりクオリティの高い仕上げを目指してみてはどうでしょうか。
次は塗装が終わったパーツの細かい仕上げをしていきます。

車のプラモデルの作り方とは!?ハセガワ ワーゲンバス タイプ2の最終仕上げ編
それでは。