コンプレッサーの防音ボックスを格安で自作してみた!

モデラー

  • 柚P

 

こんにちは。柚P(@yzphouse)です。

先日、今まで使っていた模型用コンプレッサーのサブタンクが内側から錆びてしまい大きな穴が空いてしまい使えなくなってしまいました。

7年も使い続けているので壊れる事自体は仕方ないのですが、コンプレッサーが使えないのはちと困る。ということで急遽新しいコンプレッサーを手配することに。

私が新しく購入したのはハイガー産業の『HG-DC991AL』というモデル。

吐出空気162Lでサブタンク容量36Lもあるバケモノで、さらにアルミ製のサブタンクが付いているので今回のように錆びて穴が開く心配もない。

スペック的には何も不満はありませんが、模型用途で使うとなると1つだけ問題があります。

そう、駆動音です。

同スペックで他社のコンプレッサーと比較するとこのHG-DC991ALは静音の部類にはいるらしいですが、実際に動作させてみると室内で出しちゃいけない音で動作します。

さすがにこのまま運用はできないため、今回も『防音ボックス』を自作して静音化してみたいと思います!

これまで使っていた防音ボックス

今まではエアテックスのAPC017という小型のコンプレッサーを使っていたので、蓋つきのカラーボックスを改造した防音ボックスを使っていました。

内側に吸音材を貼り床面に厚手のスポンジを敷くだけの簡単な作りではありますが、これだけでも十分効果はあります。

今回自作する防音ボックスも同じような構造で作っていきましょう!

箱のサイズを決める

新しく購入したHG-DC991ALはあほみたいにデカく、市販されているカラーボックスの流用は出来ないので外箱を自作する必要がありそうです。

箱のサイズはコンプレッサーの実寸を測りながら決めていきます。内側に吸音スポンジを貼り付けるので余裕をもって設計しましょう。

今回は内側の空間が800×400×700(横×奥×高さ)の箱を作ることにしました。

必要な板のサイズが決まったら、ホームセンターで売られている1820×910の合板に並べてみましょう。

このときホームセンター効率よくカットできるように配置しておくとあとの作業がスムーズですね。

大きな合板を直角並行でまっすぐにカットするのは大変なので、設計図を店員さんに見せて機械でカットしてもらいました。

合計で13カットで、32円×13カット=416円。

箱の組み立て

切ってもらった合板を持って帰ってきました。それでは組み立てていきましょう。

8.5mmの合板をビスで組み立てると板が割れてしまいそうなので、細めの釘と木工用接着剤を使って組み立てていきます。

接着にはゴリラボンド有名な呉工業の『ゴリラグルー』を使用。

プロ目線ではゴリラより『タイトボンド』のほうがいいらしいですが、うちの近所には売ってなかったのでゴリラで妥協です。

合板の断面に接着剤を塗って

位置を合わせて釘を打ちます。

はみ出た接着剤は濡れ雑巾とかで拭き取っておくと仕上がりが綺麗です。

そんなこんなで外箱が組み上がりました。

扉の製作

なんの工夫もない四角い箱だと、コンプレッサーのスイッチやレギュレーター類の操作できなくて不便なので簡易的な扉を作ってみました。

操作が必要になるたびにコンプレッサーを箱から出すというのも大変なんでね。

扉には取っ手とドアストッパーを取り付けておきます。

吸音スポンジの取り付け

箱の組み立てが出来たら、内側にスポンジを貼り付けていきます。

使用するのは細切れのウレタンスポンジをまとめたチップクッション。選んだ理由は値段が安いから。

今回はチップクッションを貼り付けていきますが、こいつははただのクッション材なので予算に余裕があるならちゃんとした吸音スポンジを使ったほうがいいかもです。

▲本当はこういうやつを貼りたかったのですが、値段も高いし箱のサイズも大きいので断念。

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吸音スポンジの固定にはスプレーのりを使用。

このときは私の手持ちに77番のスプレーのりしかなかったので仕方なくそれを使いましたが、本来は88番のほうがフォーム接着には適してるみたいです。

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スポンジの張り合わせの甘いところは、タッカーで剥がれないよう固定していきます。

箱の内側に吸音スポンジが貼れました。

コンプレッサーの防振

コンプレッサーがうるさくなる原因の1つに「振動」があります。

モーターなどの駆動音からくる騒音もですが、本体の振動からくる音の対策もしておきましょう。

買ってきたのは洗車用の大型のスポンジ。

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これを小さくカットして

コンプレッサーの床に敷く合板の裏に貼り付けます。

スポンジがダンパー代わりになってコンプレッサーの振動を吸収してくれるでしょう。

スポンジが余たので、コンプレッサーの足に追加で詰めてみました。

完全に潰れちゃってるので効果あるかわかんないですけど・・・。

電源ケーブルやエアーホースのアクセスについて

コンプレッサーを箱で密閉してしまうと、エアーホースや電源ケーブルの取り回しが難しくなります。

それでは困るので箱の側面にケーブル用の穴を開けておきましょう。

ホールソーで適当な穴を開けます。

スポンジを十字にカットしておけば、防音性を損なわせずに配線やエアホースを通せるようになります。

外箱の接地面について

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外箱の接地面には隙間テープを貼って音漏れ対策をしておきました。

ただし、接地面全周に貼ってしまうと空気の入る隙間が少なくなってしまいコンプレッサーが窒息してしまう恐れもあります。

※配線を通す用の穴も開けてあるので、模型用コンプレッサーだとほぼ問題ないと思います。しかしHG-DC991ALは吐出空気量も多いので空気の入り口も少しだけ作っておきます。

ですので、私は□の1辺だけ隙間テープを貼らずに空間を開けておきました。コンプレッサーが空気を吸う対角に隙間を確保しておけば、箱内の空気の循環もして熱が籠もる問題も解消されないかなーと思ってみたり。

着色

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そのままでは味気なかったので、ワトコオイルの「ミディアムウォルナット」で着色してみました。

うーん、合板なので木目の感じもイマイチ、無駄に古臭くなっただけですね。失敗。

これならペンキで色塗ったほうが良かったかも。

コンプレッサーの防音ボックス完成

完成しました。

駆動音が気にならないレベルまで小さく抑えられるようになったので大満足です。

メンテナンスハッチを開けたらこんな感じ。

ここからコンプレッサーの操作パネル、レギュレーター、エアカプラーなんかにアクセス出来ます。

動画も撮ってみたので、防音ボックスで実際どのくらい効果があったのかはこちらの動画を確認してみてください。

音はいじってないので撮りっぱなしの音量です。

コンプレッサーの近くにスマホの騒音測定アプリを置いてみたところ40~45dBくらいでした。公式HPでの騒音値は70~80dBなのでかなりの静音化の成功したのかな。

おわりに

防音ボックスは、共同住宅で騒音が出せない方や、深夜でも気兼ねなくコンプレッサーを回したいという方にオススメです。

最後に掛かった費用ですが、

  • 合板:1200円×2枚
  • 吸音スポンジ:1600円
  • 釘:200円
  • ゴリラグルー:700円
  • ステンレス蝶板:300円
  • ドアストッパー:400円
  • 隙間テープ:300円
  • 洗車用スポンジ:400円

合計:6300円 でした。

今回は大型サイズの防音ボックスということもあったので薄手の合板を使いましたが、模型用で作るなら12mmとか24mmの合板で作ってもよさそう。板が厚ければ厚いほど防音効果も高くなると思うので。

というわけで防音ボックスの自作についての紹介でした。

それでは。

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