ダイヤモンドディスクを購入したので、刃先の欠けた「BMCタガネ」を研ぎ直して復活させてみた。

モデラー

  • 柚P

 

こんにちは。柚P(@yzphouse)です。

ガンプラのスジボリ作業でよく使われている「BMCタガネ」ですが、頻繁に使用していると刃先が欠けて、綺麗なスジボリができなくなってきます。

刃先が欠けたり、ナマクラになってしまった場合、元の切れ味まで戻すには新しいBMCタガネを買い直すか、自分で刃先を研ぎ直す以外に方法はありません。

BMCタガネの使用頻度が低いモデラーなら、買い直すほうが安上がりだと思いますが、数十本単位でBMCタガネを使用しているヘビーユーザーは、全て買い直すとなると少しお金が掛かりすぎます。

私が所有しているBMCタガネは6本と比較的少ないですが、それでも、使用頻度が高く、頻繁に刃先がダメになるので、それを計算すると、研ぎ直す方が金銭的に安上がりになるという結果がでました。

なので、思い切って「BMCタガネ研磨ホルダー&ダイヤモンドディスク」を購入しました。

早速、使えなくなったBMCタガネで使用してみたので、そのレビューをしていきたいと思います。

BMCタガネ 研ぎ直しで必要な道具

BMCタガネのは先は「タングステン」という非常に硬い金属で作られています。

紙やすりや市販の砥石をつかっても、タングステンの方が強いため刃先を研ぐことが出来ません。なので、必ず「専用のダイヤモンドディスク」を用意してください。

ダイヤモンドディスクはスジボリ堂の通販サイトで購入ができます。

種類は2種類で荒削り用の#800と、仕上げ用の#3000があります。

MEMO

【2018/10/10追記】

400番・800番・3000番のダイヤモンドディスクがリニューアルして販売されています。

各種ダイヤモンドプレートが 1,890円 で販売されています。ダイヤモンドディスクの時代に比べるとかなり安くなりましたね・・・。

購入ページ:http://sujibori-do.ocnk.net/product-list/125

もう一つ刃砥ぎで必要な道具があります。

BMCタガネを一定の角度で保持したまま研ぎ直し作業をすることが出来る治具です。

この治具にBMCタガネをセットして、ダイヤモンドディスクで刃先を研ぐという作業になります。

背面には角度を調整できるダイヤルも付いています。

BMCタガネを研ぐときは角度は0°にしておきます。ここは微調整する時に少しだけ調整する程度にしか動かしません。

BMCタガネ タガネ研磨ホルダーに取り付け

研ぎ出す面の確認

まず、ダイヤモンドディスクで研ぎ直す面を確認してみましょう。

極端に大きい欠けは修復するのが大変です。写真のような小さい欠け程度なら簡単に研ぎ直す事ができます。

突き出し量の調整

タガネ研磨ホルダーの出っ張りが付いている側のツマミでBMCタガネをセットします。

セットしたら、刃先の面とダイヤモンディスクの面がピッタリ合うように調整します。

下からライトで光を当ててやると、ダイヤモンドディスクとBMCタガネの刃先にスキマが確認しやすいです。

刃先のうしろが空いていたら、BMCタガネを前へ出す。刃先の手前が空いていたら、BMCタガネを後へ下げて調整します。

突き出しを調整して、しっかりと面全体で当たるようにしましょう。

これで、前後の調整は完了です。

角度の調整

次に、角度の調整です。

BMCタガネの刃先の幅が0.5mm以上になってくると、角度調整も重要になってきます。

角度がズレていると刃先が斜めになってしまうので、ここもしっかり調整しておきましょう。

BMCタガネの研ぎ直す面にマジックなどの油性ペンで色を付けます。

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この状態で、軽くダイヤモンドディスクの上を滑らせます。

ダイヤモンドディスクに綺麗にあたっていないと、面の一部だけが削られます。

この状態から、全面が綺麗に削れるようになるまで、「油性ペンで印→ダイヤモンドディスクで確認」で微調整を繰り返してください。

このように、タガネの刃の横幅が一定にダイヤモンドディスクに当たるようになったら角度の調整も完了です。

BMCタガネ 研ぎ直し

タガネ研磨ホルダーにタガネをしっかり取り付けが終わったら、あとは研ぎ直すだけなので作業は簡単です。

軽い力で、ダイヤモンドディスクの上を前後に走らせます。

まずは、刃先の小さい欠けを#800のダイヤモンドディスクで無くします。

BMCタガネを研ぐ時も、他の刃物を研ぐ時と同じ要領です。刃を押す時に力は入れずに、刃を引く時に少し力を入れて研ぐようにしましょう。

刃先の欠けが無くなって、真っ直ぐになったら、最後に#3000の仕上げ用のダイヤモンドディスクで磨きます。

写真のような刃先の面が綺麗な”四角形”に研げていればOKです。

これでBMCタガネを買ったばかりのときと同じ「新品の切れ味」が復活しました。

おわりに

タガネを研ぎ直すための道具をすべて購入すると15000円にもなるので手が出しづらいと思います。

ですが、一度揃えてしまえば、BMCタガネも一生物の道具として使い続ける事もできます。

私の身近な模型仲間では、模型サークル内で1セット購入して複数人でシェアしているという話もあります。

ダイヤモンドディスク自体もそれなりの大きさがあり、早々にダメになるような物でもないのでそういった運用の仕方もありだと思います。

BMCタガネを複数本所有しているモデラーなら絶対損にはならないと思うので、興味があれば是非手に入れてみてください。