こんにちは。柚P(@yzphouse)です。
今回は「複製で使ったあとの油粘土」についての記事です。
前々から「油粘土を火にかけて融かしたら簡単に一つの塊に出来るのでは?」と個人的にすごく気になっていました。複製で使ったあとの油粘土って、細かく千切れてたり、シリコーンの成分?で表面が少し変質してたりするので、いつも使い捨てていたので勿体無いと思っていましたし。
だから「全部溶かして新品の”インゴット”みたいな状態に戻せないかな」って。
その実験をやってみたのでその結果を書いていきます。あと、始めに言っちゃいますが結果は「失敗」でした。それでもこの馬鹿らしい実験がどうなったのか詳しく見たい方は続きをどうぞ。
油粘土は融かしたら再利用できるのか!?
今回の実験で犠牲になってもらうのが、粘土埋めで使った残骸の彼ら。シリコーン型から剥がしたままの状態です。
この油粘土は複製の粘土埋めでよく使われている「ほいく粘土」です。安い割には粘土埋めとの相性がとても良いのでたくさんのモデラーが愛用していますね。500g300円という高いコスパも魅力の一つ。
コイツをこれから温めて融かしていくわけなんですが、その前に道具を準備しましょう。
100円ショップで購入した「アルミ鍋」と、どこのご家庭にもあるような「カセットコンロ」です。
キッチンでやってもよかったのですが、食べ物を扱うところで油粘土を料理するのは少し気がひけます(汗)なので、場所を選ばず使用できるカセットコンロを使いました。
道具が準備できたので、早速火にかけていきます。
油粘土を火にかけてみる。
「盛りすぎだろ!もっと細かく切ってから入れろ!」という声が聞こえてきそうです。ホントそうですよね。この時は何も考えずに作業してました。
そして「キッチンでやるのは嫌!」って書いておきながら、結局キッチンに戻ってきて作業をしていますね。これは、温まってきた油粘土からの湯気が凄かったからです。換気扇を回しながら作業を進めます。
この状態で火にかけること数分。鍋に接している部分がいい感じに溶けてきました。これを見た時は「これ簡単に成功するのでは?」って思ってましたね。
で、このまま温め続けるのですが、途中で問題が発生。
「油の臭いと煙があまりにも酷い」
少しは構えていましたがここまで酷くなるとは・・・嫌な匂いで気分も悪くなってくるし、このままでは部屋の中がほいく粘土臭くなってしまいます。塗装用の防毒マスクを付けて臭い対策をしてから外へ緊急避難させます。
外に避難して作業再開です。
温め続けること10分、鍋のフチは融けてくれるんですが、中心の粘土がうまく融けてくれないのでアルミホイルで簡易的なフタをしてみました。これで中心にも熱がいくはず。
それでも融けないところは、割り箸を使ってうまいこと混ぜて融かします。
そんなこんなで、数十分火にかけ続けました。完全に融けましたね。といってもサラサラにはなりません、ドロドロです。このドロドロ加減を言葉で伝えるなら「火山から流れ出してる溶岩」のイメージが近いかも。
この時点で、火にかける時間が長すぎたのか、油粘土がブクブクと沸騰してました。これでは粘土の中に気泡が入ってしまう・・・
沸騰もして、粘土も全部融けたので、固めるために別の場所へ移して冷まします。
融かすのに使った鍋の中でそのまま冷ましてもよかったのですが、それでは粘土が取り出し難くそうだったので、次の作業でも粘土が使いやすいよう、ダンボールの上に「板状」に広げてみました。
写真はダンボールの上に広げた時の油粘土の表面です。沸騰させてしまったせいで小さな気泡がたくさん出来てしまっています。これでは新品のような粘土とは言えない・・・
あと、粘土の温度はかなり熱くなるので(100℃以上ありそう)取扱いにも注意です。プラスチックとか平気で溶けます。←ダンボールに巻いたサランラップ融かした人
なので、もし同じことをやろうとしてる方がいたら、耐熱温度も高い「シリコン容器」とかを使うといいかも。
そしてコチラ、真冬の外に数時間放置して固まった油粘土です。冷え冷えです。
近くで確認するとこんな感じになってます。微細気泡すごいですね・・・蓮コラみたいで少しキモいです。鳥肌が立つ。
沸騰していた時点で気泡が入るのは分かっていましたがここまで酷いとは。
結果
結果報告です。実際に「融かした粘土は使えそうだったか」ですが、これははっきり言って”NO”です!(記事の始めにも失敗と書きましたが)
多分やり方が悪かったんですよね。もう少し深く考えれば再利用させられる方法は見つかりそうかも。
で、今回の実験での悪かったところについてです。火にかけることによって油粘土は融解したのですが、それにより「煙」「微細気泡」が発生してしまいました。もちろん、新品の油粘土には微細気泡なんてありませんからこの時点で既に失敗ですね。
それから、「煙」が出ることについても問題がありました。ようはこの煙、油粘土に含まれる「油成分」と「水分」だと思うんですよいね。火にかけることによって「煙が出る=油が飛んでいってる」という事ではないかと。
事実、ほいく粘土は新品状態は結構柔らかいんですけど、1度融かしたこのほいく粘土はかなり固くなっていました。多分、油と水分が飛んでっちゃったんでしょう。
これらの事から分かるように「直火にかけること自体が失敗だった」というわけです。
それなら、別の方法で融かせないかと少し考えてみました。
- 電子レンジの「解凍モード」を使う
- お湯を使って湯煎をする
- 高温の保温庫にぶっこむ
【電子レンジの「解凍モード」を使う】電子レンジで粘土が温められるのかという問題はありますが、気になるやり方の一つです。でも電子レンジの中が油粘土臭くなりそうなので私はやりません。
【お湯を使って湯煎をする】これが一番現実的な方法でしょうか?チョコレートを溶かすみたいな感じで油粘土も融けてくれれば気泡も無く油粘土の再成形ができそう。油粘土が95℃くらいで融けれくれるなら出来そうです。
【高温の保温庫にぶっこむ】方法②の湯煎と同じような感じですが、油粘土が沸騰しない程度に高温な保温庫に入れておくという方法。私はそんな機材持っていないので検証できそうにないですが・・・
次に同じ実験をするなら、②の「湯煎」の方法ですかね。溶かすのにかなり時間は掛かりそうですが・・・(直火にかけても溶かすのに数十分かかってる)
今回の実験でわかったことは、「再利用しようとして時間を無駄にするくらいな、300円払って新品の粘土を買え」でした。
以上です。しょうもない記事に付き合って頂きありがとうございました。
それでは。