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ガンプラ初心者でも簡単にできる!ウェザリング「チッピング」のやり方

ウェザリングの塗装のひとつに「チッピング」という技法があります。

チッピングという言葉には「欠ける」という意味があり、その意味の通り塗料の欠けを塗装で再現するという技法です。ガンプラで使われているチッピング技法も様々で、

  • スポンジを使用して細かい「剥がれ」を再現する方法
  • 塗料を上から塗ることで「剥がれ」を再現する方法
  • 本当にパーツの塗膜を剥がしてチッピングを再現する方法

それぞれやり方が違うので、今回は各チッピングの詳しいやり方や使用する道具について紹介していこうとおもいます。

 

 

「スポンジ」を使ったチッピング

最近ガンプラでもよく使われるようになったやり方の1つですね。このチッピングは「難しい技術は使わない」「使う道具も手に入りやすい」という点から、今回紹介するチッピングの中では初心者でも気軽に手が出しやすいと言えるでしょう。

使用する塗料

塗料の種類は「ラッカー塗料」「エナメル溶剤」「水性塗料」のなんでも良いですが、あえて言うなら「隠蔽力の高い塗料」がオススメですかね。

今回は隠蔽力の高い水性塗料の「ファレホ」を使用しました。

使用する塗料の色は、「どんな剥がれをしているのか」という事を考えて色を選ひましょう。

  • 塗装が剥がれた箇所が錆びている→ブラウン系 
  • 金属の地が出てきている(表面が参加して艶がなくなった状態)→ダークグレー系 
  • 金属の地が出てきている(まだ新しい光沢の残った金属の傷 )→シルバー系  

やり方

どこにでも売っているスポンジと、塗料と、スポンジを摘むためのピンセットだけで簡単に出来ます。

スポンジは扱いやすい大きさにカットして使いましょう。小さくカットしたスポンジはピンセットで摘まんで塗料を付けます。

付けすぎた塗料は、テッシュやキッチンペーパーで余分を拭き取っておきます。スポンジに塗料が含まれすぎていたら、綺麗なチッピングができませんからね。

あとはパーツのエッジ部分や塗装が剥がれそうな箇所を中心に、スポンジをポンポンと押し付ければ塗料が乗りチッピング塗装が出来ます。

このチッピング塗装の特徴は、細かい点のようなチッピングが出来るという点です。ガンプラ等の小スケールの模型に適したチッピングではないでしょうか。

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「上から塗料を塗る」チッピング

上から塗料を塗って、塗装が剥がれた色を再現するチッピングの塗装方法です。大きめのスケールの模型でよく見かけます。

ガンプラにこのチッピングは少しオーバースケールになってしまいがちですが、リアル系のチッピングなので以外と馴染んで雰囲気が良くなりますね。使用する道具は、塗料と細い筆だけです。

使用するのは、水性塗料の「ファレホ」です。隠蔽力の高さ、塗料の伸び、速乾性、に優れているのでチッピング塗装をするのもオススメの塗料です。

やり方は簡単で、筆を使用して塗装が剥がれやすそうなエッジ部分を中心に色を乗せていくだけです。

この「実際の塗装が剥がれた感じ」を塗装するのがけっこう難しいんですよね。リアルな剥がれを再現したい時は「汚れた重機や、身近にある「塗装の剥がれた物」を資料として参考にしてみるといいですね。

「実際に塗料を剥がす」チッピング

パーツの上に塗った塗料を、実際に剥がすことでチッピングを表現するという方法です。

チッピング技法の中では、これが一番面倒くさい方法ですね。しかし、他にないくらいリアルなチッピングが再現できる方法でもあります。

この塗装を剥がす方法には何種類かありまして、

  • ケープ(整髪剤)を使用
  • シリコンバリアーを使用
  • ピグメント等のパステルを使用

などがあります。

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ケープ(整髪剤)を使用したチッピング

用意するものは、整髪スプレー(ケープ等)です。ドラッグストアとか売ってますね。このチッピングでは、塗装の段階から下準備が必要になってくるので、下地の塗装から説明していきます。

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下準備として、ラッカー塗料で下地の色を塗装します。この時の下地の色は「剥がれた部分の色」になります。なので「錆の色」や「金属色」なんかを使うと良いですね。

この上から、「整髪スプレー」を塗装します。使用する整髪スプレーは無色の物が好ましいですね。色の付いた整髪スプレーは模型に使うのは避けたほうが良いです。

整髪スプレーは2~3回塗り重ねておくと、後の剥がす工程が楽になります。

そして更に小技があって、このケープを塗装した後に「食塩」をまぶしておくと、この部分を後から派手に剥がすことが出来ます。使用する食塩はできるだけ粒子の細かい、サラサラの焼き塩が使いやすいですね。

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また食塩をまぶしておくことで塗料の凹凸が出来るという効果もあります。「内部の金属が錆びて表面の塗料が浮いてくる」というリアルな汚しの表現ですね。

「食塩」は整髪スプレー同様、水で溶けるという性質を持っているのでこのチッピングとも相性がいいですね。

整髪スプレーが完全に乾燥したら、そのパーツの基本色となる色のアクリル塗料(水性塗料)で上塗りします。

注意
この上塗りで使用する塗料は、水性塗料を使いましょう。ラッカー塗料は塗膜が強いのでこのチッピングには向きません。

アクリル塗料が乾燥したら、下準備は完了です。ここから水と筆を使用して塗装を剥がしていきます。

先程アクリル塗料を上塗りしたパーツを水に漬けます。水を含ませた筆を使ってもいいですね。そうすると下地に塗った「整髪スプレー」や「食塩」が溶けてきて、上に塗った塗料が剥がれやすい状態になります。

剥がれやすくなった部分を、爪楊枝や竹串など(塗装面を過度に傷つけにくい物)を使用してちょっとづつ剥がしていきます。

塗料の剥がれやすいエッジ部分を中心に派手に剥がしてみました。実際に塗料を剥がしているのでかなりリアルなチッピングができます

シリコンバリアーを使用したチッピング

これも、先程紹介したケープ(整髪剤)を使用したチッピングと同じ要領です。

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使うのはクレオスから販売されている「シリコンバリアー」です。

始めに下地となる塗料を塗ってください。これも上の塗料を剥がした後に出てくる色になるので「錆の色」や「金属色」を使いましょう。

下地の塗装が完全に乾燥したら、剥がしたい所を中心に上からシリコンバリアーを塗装します。

シリコンバリアーの塗装は、筆塗りでもエアブラシ塗装でもどっちでもいいです。エアブラシで塗装する場合は、エア圧高めでノズル径の大きいハンドピースを使用したほうがいいです。

こちらも2~3回に分けて塗り重ねたほうが、上に塗った塗料を剥がしやすくなります。

シリコンバリアーが乾燥したら、基本色を塗装します。使う塗料は「ラッカー塗料」「アクリル塗料」どちらでも大丈夫です。

個人的には、ラッカー塗料でやったほうが、塗膜が固くパリっと剥がれてくれるので、よりリアルなチッピングになるような感じがします。

基本色が乾いたら、爪楊枝などの先端の尖った道具を使って塗料を剥がしていきます。ケープ(整髪剤)のときとは違い、水をつけなくても塗装面を擦ったら剥がれてくれます。

他にも塗装面を傷つけにくい「真鍮製ワイヤーブラシ」を使って塗料を落とすことも出来ます。

細いワイヤーが細かく塗装を剥がしてくれるので手で剥がすよりリアルなチッピングができます。

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ワイヤーブラシの中にも間違えそうな種類があって、メッキ加工を施した鋼線ワイヤーで作られた「真鍮メッキブラシ」という物があります。こちらは真鍮線のブラシとは違い、非常に硬い鋼線のブラシで作られているワイヤーブラシです。

間違えても「真鍮メッキブラシ」をプラモデルのパーツに使わないようにしてくださいね。

シリコンバリアーを使ったチッピングは簡単に塗料が落とせる反面、塗装の強度も少し弱くなります。少し爪で引っ掻いたりすると塗装が剥がれてしまうという事もあります。

なので、完成後の塗装剥がれが怖い方は、チッピング作業が終わった後に「つや消しクリアー」などでトップコートをして塗膜の強度が確保してやりましょう。

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ピグメント等のパステルを使用したチッピング

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最後になりますが、次はピグメントなどの「パステル」を使ったチッピング方法です。この技法では大きく錆びた部分の塗装の剥がれを再現するのに適しています。

この技法でも先ほどと同様、パーツに下地塗装をしておきましょう。剥がして出て来る色「錆び色」「金属色」を塗っておきましょう。

まずは、ピグメント(パステルの粉)をペースト状にしたもの作っておきましょう。

ピグメントを溶かすのには、「水性ホビーカラーのうすめ液」を使いました。

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ピグメントの粉末に、水性塗料のうすめ液を加えるとこんな感じになります。「ドロッ」となるくらいが丁度いいかと思います。あまりサラサラに溶いてしまうとパーツに塗装する時に少し難しいです。

下地塗料を塗ったパーツにピグメントを溶かしたペーストを盛り付けます。後で剥がす予定のエッジ部分を中心に塗りましょう。ポイントは「ピグメントを盛り付けるように塗る」という点です。薄く塗ってしまうと後で剥がしにくくなります。

塗り終わったら、ピグメントが完全に乾燥するまで待ちましょう。

ピグメントが乾燥したら上から基本色となる色を塗装します。ピグメントで持った部分も一緒に塗ってしまっても構いません。

最後に、爪楊枝などを使って、盛り上がっているピグメントを崩していきます。そうすると、乾いた錆びのようなリアルなチッピングになるというわけです。

リアルなチッピングですが「手間がかかる」「かなり派手」なのでやる箇所をよく考えてする必要がありますね。

正直ガンプラにはあまり合いませんね・・・1/35スケールの戦車とかには似合いそうです。

おわりに

いかがだったでしょうか。

チッピングという技法は、やりすぎると「単純に汚くなる」という、諸刃の剣の様なウェザリング技法です。

リアルな汚しを再現するためには、ガンプラにしても、スケールモデルを作るにしても、どのような汚れ方をするのかをよく考えてチッピングをしていきましょう。

自分の身の回りにある身近な物、例えば「使い込まれた重機」や、「錆びたガードレール」「捨てられた自転車」なんかを、よく観察して自然の汚れを勉強するとウェザリングの質も上がると思います。

それでは。