ガンプラ塗装に役立つ!山善の食器乾燥機を使って自作の「ドライブース」を製作してみた。

自作乾燥ブース

エアブラシや筆塗りでパーツを塗った後には塗料を乾燥させないといけないので、少しの間作業が止まってしまいがちですよね。

そんな、塗装をしたパーツを素早く乾燥させて、待ち時間を大幅に短縮させられる道具があります。

 

模型メーカーからも発売されていたりする、「塗装乾燥ブース」というものです。

現在は販売を終了していますが、GSIクレオスから「Mr.ドライブース」という商品も販売されていたりもしました。

ただ、模型メーカーから発売されていたものはどれも値段が高く、手が出しづらいのも実状です。

というわけで、出来るだけお金をかけずに、今持っているものを使って「自作の塗装乾燥ブース」の製作をしてみました。

【注意】ここで紹介する方法はメーカーから推奨された使用方法ではないので火災や事故につながる可能性があります。実施する場合はすべて自己責任でお願いします。

熱源となる発熱するパーツを手に入れる

まずは発熱して乾燥ブースの中を温める熱源を入手します。

私が使用する熱源は、模型ユーザーから”山善”の愛称で親しまれている、「食器乾燥機YD-180」の中身を使用します。

山善食器乾燥機 中身

私がこの商品を購入したのは2013年6月でした。当時この商品を¥3,500で購入しています。
※2017/03/30現在で¥ 6,797 になっています。

レビューを見たら分かるように、この食器乾燥機を本来の用途で使っている人は殆どいません。

模型用のドライブースとして使っているレビューばかりですね。

 

この食器乾燥機自体が、模型用のドライブースとしてかなり使える商品ので、無改造でも問題無いと思う人はそのまま使ったほうがいいでしょう。

 

私の場合は、「ドライブースの大きさ」「庫内の高さ」「フタの開閉機構」などに不満があったので自作をしました。

 

それから、今回は丁度良く山善の食器乾燥機を持っていたので、何も買わなくても安定した熱源が確保できましたが、山善の食器乾燥機を持っておらず1からドライブースを自作する人は熱源を探す必要があります。

 

「白熱電球」とかを熱源に使ってみるのもいいかもしれません。

40Wほどの低出力の白熱灯に調光器を付けて、温度を微調整出来るようにすれば、乾燥ブースにも使用できるかもしれません。

電球自体もかなり高温になりますので、火事にないようにする対策は必要になってきます。もちそん、白熱球を使って作るのもすべて自己責任ですからね。

 

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理想の箱のサイズを考える

これから作っていく理想の箱のサイズを考えてみます。

山善の食器乾燥機の熱源を使うので、元々の食器乾燥機の体積より大きくなりすぎると、庫内が十分に温まらなかったりする原因になります。

なので、大きさは元の食器乾燥機と同じくらいか、それより小さくないといけないという訳です。

 

尚且つ、自分の使っている道具も使えないと自作する意味がありません。

私が塗装で使っている「パーツを保持するベース」のサイズが 230mm×220mm なので、最低でもこれくらいの底面の広さが必要になります。

高さについては、背の高い模型も入れれるよう、300mm以上は欲しいですね。

これを踏まえた上で、大きさを考えてみました。

  • 底面の広さ300mm×300mm
  • 高さが350mm

私の製作するドライブースの庫内のサイズはこれにまとまりました。

 

それから「食器乾燥機の熱源パーツ」を入れる空間も考えておきましょう。

大きさが、適当に測って260mm×170mmくらい。

先程考えた底面の大きさより小さいので余裕で入ることが分かりました。

高さは30mmでした。

ただし、底上げして取り付けする予定なのと、電熱線がむき出しになっている部分にステンレスのトレーも取り付ける予定なので、ここも余裕を持って100mmの高さにしておきましょう。

 

そんなこんなで、設計した図面がコチラです。(手書きでスミマセン

自作乾燥ブース 設計図

外枠で使用する板は、加工がしやすくホームセンターでも手に入りやすい「MDFボード」を使いました。

MDFボードは、木材の粉末を樹脂で固めて板状にしたものです。

木材特有の木目が無く、湿気による板のそり(歪み)も発生しにくいという特徴があります。

木材加工をやったこと無い素人でも何も考えずに手軽に加工できるのもMDFボードの特徴の一つですね。

MDFボード カット

私が行ったホームセンターでは、厚さ5.5mmのMDFボードしか売ってなかったので、中途半端ですがこれを使用していきます。

MDFボードの値段は全部で800円くらいでした。本物の木材に比べるとかなり安いですね。

 

そして、先程書いた図面を参考に任意のサイズにカットしていきましょう。

MDFボードの加工は木材と同じく、ノコギリで行います。

丸のこなんかを使えば素早く正確にカットが出来ますね。

丸のこは安くても5000円~ほどするので、頻繁に木材カットする機会の無い人は、素直にホームセンターで「木材カット」を頼んだほうが安上がりですね。

木材カットは大体、1カット20~50円くらいでしてくれると思います。

 

場所によっては、ホームセンター内にある作業スペースで、無料で丸のこなどの工具レンタルができるサービスがあったりするので、そういうのを使ってみるものいいかもしれません。

 

熱源と箱を接続する

自作乾燥ブース 山善 取り付け

まずは、食器乾燥機から抜き取った熱源を、底面の板に取り付けます。

熱源の本体付近は、かなり熱くなると思うので板と熱源の間を10mmほど隙間を開けときました。

ある程度の空間を確保することで底板が熱くなりすぎるのを防止しておきます。

 

取り付けには、5mmのネジを使いました。2つのナットを上下から挟み込んで固定します。

自作乾燥ブース 山善 ナットで固定

続いて発熱部の上部を見てみましょう。

この状態だと、発熱する電熱線がむき出しになっていますね。

このままにしておくと、電熱線にパーツが落ちてしまって熱で燃えてしまったり、均等に熱が広がらなかったりします。(極端に熱いところと熱くないところが出てくる)

 

なので、山善の食器乾燥機でもあるような「熱を均等に広げるためのステンレスのトレー」を接続してみます。

トレーの接続には、本体をつなげているボルトをそのまま使用するので、そのボルトに合わせて穴を開けます。

まずは印をつけましょう。

ステンレストレー 穴あけ印

印をつけた所を鉄工用のドリルで穴を開けます。

Φ2.0mmのドリルでセンターを開けて、次にΦ5.0mmのドリルでボルトと同じサイズの穴に広げます。

小さいドリルから、徐々に大きいサイズのドリルで穴を広げていくことで変形の少ない綺麗な穴が開けられます。

ステンレストレー 穴あけ後

開けた穴に、熱源を取り付けてあるボルトに差し込んで、同じように上下にナットを取り付けて挟み込んで固定します。

 

そして、MDFボードの底の部分も表面がむき出しになっていて少し心配なので、アルミテープを貼っておきます。

アルミテープは底面の全面に貼ります。気安めかもしれませんが・・・

自作乾燥ブース 底面 アルミテープ貼り

使用したアルミテープも100円ショップで購入しました。

これで、保温性も良くなり、熱によってMDFボードから発火する危険性も少なくなったかな?

 

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箱の組み立て

箱を組み立てる前に、必要なボルトや接着剤をホームセンターで追加購入してきました。

自作乾燥ブース 材料 追加

  • ゴム系接着剤
  • 正面のフタに取り付ける取っ手
  • フタの可動部に付ける丁番
  • フタが勝手に開かないようにするストッパー
  • Φ3mmのさらネジ
  • Φ4mmのなべネジ

 

MDFボードの接着で使用する接着剤は耐熱性高い物を選びました。乾燥ブース内の温度が高くなるので当たり前ですね。

私が使用した接着剤はコチラ。奮発してちょっと高いものを買ってみました。

【セメダインのスーパーXG 超多様と速乾タイプ】です。

この接着剤は、粘度が非常に高く(ゼリー状)、乾燥前でもかなりの接着保持力があります。

なので乾燥前の仮止め状態でも部品同士をしっかり支えてくれるので、作業が非常にスムーズに進められました。

 

接着剤は切り出した板の断面に塗っていきます。

熱く塗りすぎると板同士を合わせたところから、接着剤が外にはみ出して周りがベトベトになって大惨事になるので、付属のヘラなどを使って塗り広げながら適度な量を塗布します。

MDFボード 接着剤を付ける

スーパーXゴールドクリアには塗り広げるためのヘラも付属しているので、そちらを使用するとはみ出さない適当な量を綺麗に塗り広げられると思います。

 

MDFボード同士を接着させたら、接着剤が固まるまでズレないように住宅用の養生テープで仮止めをしときます。

このテープは接着剤が固まった後に剥がしましょう。

自作乾燥ブース 養生テープ 仮止め

普通のホームセンターで売られている養生テープは、だいたい緑色や白色のものが売られていると思います。

私が行ったホームセンターで売っていた養生テープは何故かピンク色でした・・・

 

丁番などの細かいパーツの取り付け

MDFボードの箱組が出来たら、細かい所を仕上げます。

今のままでは、底面には熱源となるトレーがむき出しになっているままなので、塗装したパーツ置けるように、この上から更に金属の網を敷いていきます。

 

まずは、取り付ける網が下まで落ちないようにするためのストッパーを作ります。

MDFボードを切り出したときの端材を使ってこんな棒をいくつか切り出してみました。

MDFボード 端材

この端材を水平になるように側面の5箇所接着します。

自作乾燥ブース 網 ストッパ

網がこのストッパーに乗っかって止まってくれるという仕組みです。

 

次は網の加工です。

網は100円ショップで買ってきた450mm×450mmのバーベキュー用の網を使用します。
(2017/11/27追記 100円ショップの網では強度が足りずに、たわんできて使えなくなったので、現在は猫の爪研ぎを底面に取り付けております。)

自作乾燥ブース 網 加工前

箱自体の内側の大きさは289mm×289mmなので、そのサイズに合うように網をカットします。

カットする時は、ダメになっていいニッパーか、電工用の丈夫なニッパーを使用して下さい。

※注意 間違ってもプラモデルのゲート用ニッパーでは金属を切らないでください!刃が一発でダメになります!

 

自作乾燥ブース 網 加工後

カットが出来ました。これで網を底に敷けるようになりました。

 

さらにさらに、余ったMDFボードの切れ端を使って丁番の取り付けに必要なパーツも作って組み立ておきました。

自作乾燥ブース 丁番 MDF合体

MDFを取り付けた箇所をこのような感じにフタの板に接着します。

Φ4mmのネジでMDFボードに固定しています。

自作乾燥ブース 丁番 取り付け

なぜ木材をボルトとナットで固定してるかと言いますと、使っている材料は5.5mmの厚みしかなく釘や木ねじを打ち込むことが難しいからです。

MDFボードにボルトが通る穴を開けておいて、ボルトを通して裏からナットで固定するという方法を取っています。

自作乾燥ブース フタ 取っ手

正面のフタには取っ手を付けました。

 

ホームセンターで購入したフタのストッパーも同じ要領でボルトで固定していきます。

「丁番」「取っ手」「網」「ストッパー」を取り付けが終わりました。

自作乾燥ブース パーツ取り付け後

完成まであと少しです。

 

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自作乾燥ブース:最後の仕上げ!表面にアルミテープ

「庫内の熱が外へ逃げず適度に保温してくれる」という効果を期待して、箱の内部にアルミテープを貼ってみました。

自作乾燥ブース 全面アルミテープ 貼り付け

アルミテープで「正面フタ」「上面フタ」「側面」「背面」の全てに貼り終えたらようやく完成です。

 

完成後、自作の乾燥ブースの中に温度計を入れて、実際にどれくらいまで熱くなるのか計測してみました。

数時間放置して計測してみました。

外気温が16℃で、庫内は一番高くなってる時で45℃くらいまで上がりました。

湿度も30%くらいまで低くなりドライブースとしての性能的にもバッチリです。

 

40℃前後なので、塗装の乾燥、パテの硬化促進、には適度な温度ですね。

 

まとめ

私の場合は、山善の食器乾燥機を初めから持っていたので、自作するときの材料費は比較的抑えられたのですが、

やはり、全て一から乾燥ブースを作ろうとなると、だいたい1万円くらいは必要になってきますね。

参考までに今回使ったパーツや材料の値段を書いておきます。参考にしてみて下さい。

■ホームセンターで購入

  • MDFボード ¥770
  • ボルト類 ¥254
  • 丁番4つセット ¥304
  • スーパーXゴールド ¥518
  • フタストッパー ¥218
  • 取っ手 ¥172
  • 養生テープ ¥258

 

■100円ショップで購入

  • アルミテープ2本 ¥200
  • バーベキュー網 ¥100

合計で¥2794(税抜き)でした。

一つ一つの材料は安くても、ちりも積もればなんとやらです。結構費用がかかっちゃいましたね。

私としては、追加で¥3000払うだけで理想の塗装乾燥ブースを自作出来たので非常に満足しております。

今となってはドライブースは塗装作業には必ず使用するツールの一つなので、自分にあったものがいいですからね。

 

というわけで理想の塗装乾燥ブースの紹介でした。