エアブラシ用のコンプレッサー選びで役に立つ!性能値や仕様といったスペックの見方を徹底解説!

コンプレッサー

コンプレッサーを導入しようかと考えて迷ってる人は沢山いると思います。

模型界隈では「迷ったらクレオスのL5を買っとけ」みたいな風潮もありますが、実際はそれより良いコンプレッサーも沢山あります。

というわけで、今回は自分に合ったコンプレッサーを選べるようになるために、「スペックと仕様の違い・見方」について説明していきます。

コンプレッサーの基礎知識

コンプレッサーとは、エアブラシを使うための圧縮した空気を作り出す装置の一つです。

駆動方式には、「リニア方式」「ダイアフラム方式」「ピストン方式」などがあります。

その他、コンプレッサー選びで重要となってくる、「最大吐出空気量」「作動音」「連続作動時間」がありますね。

 

模型業界で言うところの”エアブラシ”という装置は、「空気を作るコンプレッサー」と「塗料を吹き付けられるハンドピース」で成り立っているイメージです。

今回は空気を作る方の「コンプレッサー」に重点をおいて解説していきます。

▼ハンドピースに関しての記事はコチラを参考にして下さい。

【ガンプラ工具】エアブラシの仕組み&使い方を解説

【ガンプラ工具】エアーブラシの種類 シングルアクション・ダブルアクションの違いは?

【ガンプラ初心者】エアブラシの使い方!塗装作業から洗浄まで

 

 

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コンプレッサーのスペックの見方

コンプレッサーの性能は、「最大吐出空気量」「作動音」「連続作動時間」で決まってきます。

例として、最も模型ユーザーに人気な「クレオス リニアコンプレッサーL5」のスペックを見てみましょう。

これがMr.リニアコンプレッサーL5のスペックです。

最大連続使用圧力  :約0.10MPa
最大吐出空気量  :5.27㍑/min.0.05MPa
作動音量      :50db (無負荷時)

最大連続使用圧力

最大連続使用圧力から見てみましょう。リニアコンプレッサーL5では「約0.10MPa」と書いてあります。

これは「コンプレッサーに何も負荷を付けていない状態で”0.10MPa”の空気を連続で吐き出すことが出来る」ということです。

と言っても、コンプレッサーを持ってない方は、「0.10Mpa」と言われても、それがどのくらいかピンとこないと思います。

 

プラモデルの塗装をする時のコンプレッサーの圧力は、ほとんどの場合、「0.05MPa」から、高くても「0.15MPa」程度です。

つまり、「リニアコンプレッサーL5」は、空気を減圧して調整なくてもそのまま使える丁度いい圧力ということが分かります。

逆に、MAXパワーで0.10MPaまでしか出せないので、模型用と以外で使うことは出来無さそうです。(例えば実車のボディ塗装とか)

 

 

次に、「最大連続使用圧力が 0.20MPa以上 のハイパワーのコンプレッサー」はプラモデル用のコンプレッサーとして使えるのでしょうか。

答えは、「圧力が高いぶんには全然問題無い」です。

コンプレッサー レギュレーター

コンプレッサーには「レギュレーター」という空気の圧力を変えられる調節装置があります。

上部のつまみを回せばコンプレッサーの圧力を減圧できるようになっており、0.30MPaの入力空気圧を0.10MPaや0.05MPaなんかに減圧調整することが可能になっています。

「レギュレーター」はコンプレッサーに付属しているものが殆どですが、付いていない場合は別途購入する必要があります。

 

参考になるか分かりませんが、私がエアブラシを使用するときに設定する空気圧を書いておきます。

  • ガンプラのパーツ塗装時 【0.08Mpa】
  • ガンプラのトップコートを塗装時【0.10Mpa】
  • スケールモデル 車、バイクのボディー塗装時【0.12Mpa】
  • 粘度の高いウレタン塗料を使用する時【0.15Mpa】

 

プラモデルの用途だけだと、最高でも0.15Mpaまでしか使ってないのがわかります。

最大排出空気量

リニアコンプレッサーL5には、「5.27㍑/min.0.05MPa」と書いてあります。

これは最大で「0.05MPaの圧力で毎分5.27リットルの空気を出せます。」って意味です。

サブタンクの付いているコンプレッサー等を検討する際はここをチェックするといいでしょう。

この最大排出空気量が多いほど、素早くタンクに空気が貯められます。

作動音量

これはそのままですね。「作動させた時にどのくらいの騒音がでるのか」を指します。

最近はスマホのアプリ等でも騒音計があるので、50dbがどのくらいの音量なのか調べられるのでそちらも参考にしてみて下さい。

騒音を見る時に気をつけないといけない事があります。

同じ50dbでも、高い音の50db、低い音の50dbでは、響き方が全然違ってくる、というというところです。

 

■高い音の場合
音が伝わる力は弱く、部屋の壁に跳ね返されてしまいます。なので隣の部屋には響きにくいです。

しかし、部屋の中で音が反射して消えずに響きやすかったり、人の耳で聞いた時、低い音より大きい音に感じてしまう事もあります。

■低い音の場合
音自体の力が強く、壁を突き抜けてしまうので、隣や上下の部屋まで響いてしまう可能性があります。

意外と小さい音だと思っていても、床を通じてコンプレッサーの動作音が伝わっているかもしれません。

 

この騒音対策として、「自作で防音ボックスを製作する」などをして動作音を遮断すれば解決出来ます。

コンプレッサー 防音ボックス

どんな音質でも60dbくらいから明らかにうるさくなってきます。

しかし、写真のような防音BOXを作ることで、60db近いコンプレッサーでも、夜間作業できるくらいの音量に抑えることができます。

 

自分が作業する環境をよく考えて、「アパート、マンションなので夜の作業ではうるさくできない」って方はこの「作動音量」を重点的にチェックして選ぶといいですね。

大きな模型店なんかだと実機を展示していて、「実際の作動音を聞かせてくれるお店」もあったりします。

それ以外にも、YouTubeとかで「コンプレッサー 動作音」で調べると、作動音を撮った動画が結構あるのでオススメです。

コンプレッサー 駆動方式の違い

コンプレッサーの駆動方式には、「リニア駆動方式」「ダイヤフラム駆動方式」「ピストン駆動方式」があります。

種類によって、特徴が変わってくるのでコンプレッサーを選ぶ時の参考にしてみてください。

リニア駆動方式

GSIクレオスのL5やL7、エアテックスのminimoなどの機種では「リニア駆動方式」が使われています。

タミヤのコンプレッサーもリニア駆動方式のものが多いですね。

■リニア駆動方式の特徴

  • 空気を圧縮する脈動 (吐き出す空気の振動) が少ない
  • かなり細かい動作音(ヴヴヴヴヴヴヴヴって音)
  • 動作音は小さいものが多い
  • 連続使用に適している

 

リニア駆動方式は、磁力でピストンを動かすことから「高い出力が出せな」「特殊な駆動方式なので価格が高い」「発熱する」という欠点があります。

しかし、高い出力が出せないと言っても模型用で使用する(0.1MPa程度)には十分なパワーなのでここは気にしなくてもいいでしょう。

このタイプのコンプレッサーには 圧力スイッチ※ が付いていないことが多いです。なので使用中は電源をずっと付けっぱなしで作業をする必要があります。
※圧力スイッチ エアブラシで空気を出していない時に自動でONOFFしてくれるスイッチの事。

ダイヤフラム駆動方式

エアテックスのecomoや、クレオスのプチコンCUTEなどは、この「ダイヤフラム駆動方式」となります。

■ダイヤフラム駆動方式の特徴

  • コンパクトな機構なので小型のコンプレッサーに採用される
  • リニア駆動方式に比べて、低価格で作れる
  • 動作音も小さいものが多い(携帯電話のヴァイブレータの様な音)

ダイヤフラム駆動方式は、逆流防止弁の付いたピストンが上下することで空気を送り出す仕組みです。

安いという特徴以外はリニア駆動方式とほとんど変わりませんね。

最近はリニア駆動方式のコンプレッサーの値段も下がってきているので、模型用のダイヤフラム駆動方式のコンプレッサーはあまり見なくなりました。

 

ピストン駆動方式

「ウェーブ コンプレッサー 317」や「エアテックスのAPC018」なんかが「ピストン駆動方式」になります。

動作原理を簡単に説明すると、ピストンの上下運動によって空気の圧力を作りだす、という方式です。

■ピストン駆動方式の特徴

  • 小スペースで簡単に高い圧力の空気を作ることができる。
  • 値段もリニア駆動方式に比べると比較的安価なものが多いです。
  • リニア駆動方式よりも作動音が大きいものが大半。(ガララララとかウィンウィンウィンとか)
  • 長時間の連続使用に向いていない(定格使用時間30分程度)
  • 空気を吐き出す脈動が大きい。

「高い出力」「安価」しか、リニア駆動方式に勝っているところがありません。

ですが、ピストン駆動方式のデメリットを全て払拭してくれる方法があるんです。

サブタンク付きピストン駆動方式

こんなコンプレッサーの下にタンクの付いたようなモデルを見たことないでしょうか?

ピストン方式のコンプレッサーには、エアテックスのAPC006Dのようにサブタンクというものがついたモデルがあります。

サブタンクとは、コンプレッサーが作った空気を一時的に溜め込むことのできる容器のようなものです。これが接続されることによってこのような効果が得られます。

■サブタンクの特徴

  • 最大連続使用圧力の数値が上がる
  • コンプレッサーの連続作動時間を短く出来る
  • コンプレッサー自体の空気の脈動が無くなる
  • 空気中に含まれる水分が取れる
  • コンプレッサーを動かして無くてもタンクのエアーを使える。

と、いい事尽くしです。

 

タンクを付けることによって、「動作音」「エアーの脈動」「長時間の連続使用」というピストン駆動方式特有の問題がすべて解決されます。

ちなみに、「既にタンクの付いてないピストン駆動方式のコンプレッサーを買っちゃった」という方も、タンクを付けることが出来るんです。

コンプレッサーに「圧力スイッチ」が付いている機種なら、別途でサブタンクだけを購入して後付することもできます。

コンプレッサー 圧力スイッチ

ピストン駆動方式のコンプレッサーの頭には、こんな形の黒いスイッチがあります。これが「圧力スイッチ」です。

これがついているコンプレッサーなら、別売りのサブタンクを接続することが出来ます。

▲アネスト岩田製のサブタンクです。

タンクの容量は3.5リットルで「圧力計」「安全弁」「空気」「水抜き弁」と、必要なものが全て付いているコスパがいい商品です。

これ以外にも、コンプレッサー用サブタンクが色んなメーカーから売られています。

 

注意しないといけないのが、サブタンクの容量です。

模型用以外のサブタンクは大きさが20L、35L、と大型の物が殆どです。

大型のタンクは空気を貯めるのに時間がかかり、模型用のコンプレッサーには大きすぎて使えません。

必ず1.0L~4.0L程度の小型のサブタンクを選びましょう。

サブタンクを後付するためには「圧力スイッチ」とは?

コンプレッサー 圧力スイッチ

写真の圧力スイッチには「ON 40PSI OFF 60PSI」と記載されています。

この”PSI”という単位ですが、、コンプレッサーでは”MPa”(メガパスカル)表記なので、わかりやすいようMPaに変換してみましょう。

ネットで調べてみたところ、「1PSI=0.00689476MPa」なので適当に計算すると、

60PSIは0.413MPa

40PSIは0.275MPa

となりました。

0.413MPa(60PSI)まで空気圧が上がったらスイッチが作動してOFFになり、0.275MPa(40PSI)まで空気圧が下がったらスイッチがONになることがわかります。

圧力スイッチはこんな感じの動きをするという事がわかりましたね。

 

何が言いたいかというと、この圧力スイッチの性能で「サブタンクに溜めれる空気の量」が変化してくるというわけですね。

この圧力スイッチだと、サブタンクに0.413Mpaまで空気を圧縮して貯めることが出来るという訳です。

スイッチの圧力が高ければ高いほど、より多くの空気をタンクに圧縮して溜め込む事ができます。

 

 

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まとめ

いかがだったでしょうか

自分の家の環境で、どのくらいの作動音までが許されるか、どのくらいのコンプレッサーの出力が必要なのかを知れば、自然と自分に合ったコンプレッサーが見つかるものです。

プラモデルといえばL5!という考えは捨てましょう。L5も完成度の高い良質なコンプレッサーではありますが、発売されてから数年経ちます。

その間に、色んなメーカーから安価でハイスペックなモデルがたくさん出ています。

エアブラシの機材は長く使うものなので、失敗しないよう自分でしっかり調べて最高のコンプレッサーを見つけて下さい。