研ぎ出し、鏡面塗装 で使用する模型用の「コンパウンド」の種類 まとめ

車やバイクのプラモデルを作るとき、実車特有の”ボディの光沢感”を再現するために「コンパウンド」という研磨剤を使うことがあります。
コンパウンドというのは、「複合物」「化合物」という複数の意味を持つ言葉で、自動車のゴムタイヤの種類でもコンパウンドという言葉が使われていたりしますね。

この記事で紹介する”コンパウンド”というのは、液体の中に 「セラミック」 や「 アルミナ」 といった研磨剤を混ぜ合わせてあるペースト状のものを指します。

紙やすりはとは違い、コンパウンドは液状の研磨剤なので、磨き出し用のクロスと併用する必要があります。このコンパウンドの使い方は、また別の記事で紹介するとして、今回はメーカーが販売しているコンパウンドの種類について紹介していこうと思います。

コンパウンド 種類

タミヤ コンパウンド

  • オススメ度 ☆☆★★★
  • 値段 300円~

タミヤから販売されているコンパウンドです。種類は「粗目」「細目」「仕上げ目」の3種類があります。研磨剤の粒度の表記はされていないので何番相当なのかは実際に使ってみないとわかりません。

私が使用した感じですと、

  • 「粗目」→1500番 程度
  • 「細目」→5000番 程度
  • 「仕上げ目」→10000番 程度

くらいのイメージでした。

「粗目」のコンパウンドは触っただけでも研磨剤の感触がわかるくらいザラザラしています。ツヤを出すというよりは、下地を作るために使用するコンパウンドみたいです。粗目だけでは光沢面は作れず、むしろ細かい傷が残り、磨いた表面は白く曇ります。

「細目」のコンパウンドは、ある程度のキズ消し能力があり、傷が消えた後も磨きを進めればそこそこの光沢が得られます。「研ぎ出し」や「キズ消し」の作業で一番で使用する量の多いコンパウンドになると思います。

「仕上げ目」のコンパウンドは、細目で磨き上げた光沢面をより深い艶へと仕上げるために使用します。仕上げ目に含まれている研磨剤はかなり細かいので、目で確認出来るような大きなキズ消し作業には向いていません。

同じ「粗目」「細目」「仕上げ目」でもメーカーごとにコンパウンドの粒度が違うので、初めて使う場合はテストピースなどを用意して、パーツ磨きに使っても問題がないかという使用感を確認してから本番に使用するようにしましょう。

Mr.コンパウンド

  • オススメ度 ☆☆☆★★
  • 値段 600円~

クレオスから販売されているMr.コンパウンドです。コチラも、粒度の種類が「粗目」「細目」「仕上げ目」の3種類があります。

Mr.コンパウンドの方は、各種類に研磨剤の粒度が表記されているので、使ったこと無くてもある程度のイメージが出来ますね。磨き出し用のクロスが数枚ほど付属してくるのも嬉しいポイントですね。

「粗目」は、粗さが600番相当、粒子のサイズは23ミクロンです。研磨剤の粒子がかなり大きく、下地を作るコンパウンドのようです。といっても600番くらいの粗さならサンドペーパーなどを使って表面処理をしたほうが楽ですね。

「細目」は、粗さが3000番相当、粒子のサイズは4ミクロンです。研ぎ出しで2000番くらいのペーパー傷を消したりする時に使えます。と言っても、コンパウンド自体も3000番相当なので、これだけでは光沢面は作れません。商品説明でも書いてある用に光沢面を作るのではなく、「塗装表面のクリーニング用」として使うことを推奨しているみたいです。

「仕上げ目」は、粗さが8000番相当、粒子のサイズは1ミクロンです。このコンパウンドでようやく光沢のある表面が作れます。磨いた後の光沢度はタミヤの仕上げ目と同等くらいです。

ここまで読んだらなんとなく分かると思いますが、クレオスのMr.コンパウンドは光沢面を出す専用のコンパウンドではなく、表面処理などにも使える粗めのコンパウンドを中心にラインナップしているようです。

紙やすりやスポンジヤスリでも表面処理の出来ないようなパーツが出てきた時に、600番相当のコンパウンドがあるという事を知っておけば、行き詰まった時の抜け道になってくれるかもしれませんね。

スジボリ堂 システムコンパウンド

  • オススメ度 ☆★★★★
  • 値段 400円~

スジボリ堂が販売している「システムコンパウンド」です。種類は「ハード」「ファイン」「マイクロカット」の3種類があります。このコンパウンドは、すべて「光沢面を磨く専用のコンパウンド」となっています。なので、粗目の下地を作るコンパウンドはありません。

初めてシステムコンパウンドを購入する場合は、内容量10gの3種類セットの物がオススメです。さて、三種類の細かさの使用感をレビューしてみましょう。

「ハード」は、2000~3000番程度の耐水ペーパーで磨いた後の、パーツ表面の白く曇っているペーパー傷を取るのに使用するコンパウンドです。傷取りと言っても、細かく、切削性の良い研磨剤を使用しているのか、ハードの1本だけでパーツ表面の光沢をある程度まで復活させることができます。

「ファイン」は、ハードで磨いた後の肉眼では確認出来ないような細かいキズを消すことができます。使用感は、タミヤの仕上げ目のコンパウンドと同じような感じでした。より深い艶を出すために使います。ファインまで磨いたら相当の光沢が得られます。

「マイクロカット」は、もはやちゃんと磨けているのか本当に分からないレベルで細かいコンパウンドです。だた、私がこのコンパウンドを使用した時は、パーツの色が白だったので、細かい傷が見えなかっただけかもしれません。

黒など色だと、塗装面の細かい”磨き傷”がよく目立ちます。パーツに光が反射したとき、その周辺にボヤーっとヘアラインの様なキズ模様が見えることがありますよね、あれが磨き傷です。そういう細かい傷も徹底的に消すことが出来るのが「マイクロカット」なんでしょう。

セットで購入してから普通に使っていくと「どれか一種類だけが空になってしまった」という事があると思います。「ハード」「ファイン」「マイクロカット」3種類の単品が売っているので、無くなった種類から買い足していくと良いでしょう。

また、内容量が30gの徳用サイズも販売しているので、大量に使う場合はそちらを買うほうがお得ですね。

ハセガワ セラミックコンパウンド

  • オススメ度 ★★★★★
  • 値段 1200円

ハセガワから販売されている「セラミックコンパウンド」です。研磨材に質の良い”セラミック粒子”が使用されていて、”水性のコンパウンド”という特徴があります。

先程紹介した、タミヤ、クレオス、スジボリ堂のコンパウンドは水性ではなく、「石油系溶剤」が使用してあります。

コンパウンドに油分が含まれていたりして、水だけのパーツ洗浄では表面に付いたコンパウンドを綺麗に洗い流せなかったり、石油系溶剤で溶けてしまう塗料(エナメル、水性アクリル)には使えないなどの問題があります。

このハセガワのセラミックコンパウンドは水性の溶剤を使用してあり、磨き出した後のパーツは水でサラッと洗い流せて、エナメルや水性アクリル等の溶剤に弱い塗料も侵しにくい性質を持っています。

磨きの性能も悪くはありません。ハセガワからの粒度のラインナップはこれの1種類しかありませんが「キズ消し」「艶出し」までの工程をこの1本で済ませることが出来ます。セラミック粒子の特有の切削性の良さと、粒子の細かさがあるからこそ出来る技ですね。

といっても、スジボリ堂のシステムコンパウンドのような”究極の艶”を作ることは難しいので、より深い艶を作りたい場合は、別売りのハセガワ トライツール コーティングポリマーでコーティングしてやると良いでしょう。

まとめ

いかがだったでしょうか。

研ぎ出し・鏡面塗装というのは、カーモデルやバイクを頻繁に製作しているモデラーでない限りは殆どやることがありません。ですが、いざキャラクターモデルなどでも研ぎ出しや鏡面塗装をしてみたいと考えた時に、どのコンパウンドがオススメなのか分からないものです。

この記事で、「どういうコンパウンドを選べば良いのか」という参考になってもらえれば幸いです。

それでは。

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